STマイクロ、YogitechとSTM３２マイコン向けセーフティー・パッケージの開発で協力

STマイクロエレクトロニクスとYogitech、
STM３２マイコン向けセーフティ・パッケージの開発で協力

共同の取り組みにより、産業機器の最も厳格な機能安全要件への準拠を簡略化



　多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス（NYSE：STM、以下ST）と、機能安全ソリューションの大手プロバイダであるYogitechは、STM３２マイクロコントローラ（マイコン）をベースとした、安全性が極めて重要視されるアプリケーションの開発や認定取得を簡略化する包括的パッケージの作成に関して合意しました。

　STとYogitechは、IAR　Systems社のカスタム開発ツールを用いたSTM３２設計において、潜在的に危険性のある不具合を検出・識別するシンプル・迅速・効果的な手段として、安全マニュアルならびにソフトウェア・テスト・ライブラリを開発することに合意しました。欧州だけで４億ユーロと推定される市場規模を対象とするこの取り組みは、エンジニアが５００種類以上のST製マイコンの中から最適なものを選択し、革新的かつ安全なFA用産業機器の開発を可能とすることを目的としています。

　Yogitechの最高経営責任者（CEO）であるSilvano　Motto氏は、次の様にコメントしています。「現代の集積回路は、安全分析にブラックボックス・アプローチを採用できないほど複雑になりました。STM３２セーフティ・パッケージの開発には、当社の特許取得済みのホワイトボックス・アプローチfRMethodologyを活用します。fRMethodologyは、集積回路の機能安全性分析を実行するためのもので、TUV　SUDをはじめ、産業機器や自動車などさまざまなアプリケーション分野の多くの主要企業に承認されています。」

　STのEMEA地区　マイクロコントローラ担当マーケティング・バイスプレジデントであるJacky　Perdrigeatは、次の様にコメントしています。「STM３２をメイン・マイコンとするシステムで、厳格な機能安全認定を取得したいというリクエストは、産業機器分野のお客様から非常に多く寄せられています。Yogitechとの協力により、重要なセーフティ・アプリケーションの開発期間が短縮されると共に、STM３２ファミリの重点領域である産業機器およびFA市場において、ST製品の地位
を強化することができます。」

　市場で実績のあるARM（R）Cortex（TM）−Mベースの３２bitマイコンSTM３２は、開発の容易さや、製品ファミリやソフトウェア間での広範な互換性を維持すると同時に、高性能、リアルタイム性能、デジタル信号処理、低消費電力、低電圧での動作を実現します。


＜Yogitechについて＞
　２０００年に設立されたYogitechは、半導体メーカーやシステム・インテグレータ向けのサービスならびにソリューションを提供する大手プロバイダで、機能安全上の課題に対処する企業を支援しています。faultRobust技術には、fRMethodology、fRTools、fRTrainings、fRIPs、fRSTL等が含まれており、機能安全に関するワンストップ・サプライヤとして、一貫して取り組んでいます。
　取引先には、自動車、産業機器、医療、鉄道など、多種多様なセーフティ・アプリケーション分野の大手半導体メーカーや大手システム・インテグレータが含まれます。Yogitechは、ISO　２６２６２ワーキング・グループのメンバーで、Part　１０−　Annex　A"ISO２６２６２　and　microcontrollers"（ISO２６２６２　and　microcontrollers）の作成を主導した他、新たに設立されたISO　２６２６２半導体ワーキング・グループのメンバーとして積極的に活動しています。


＜STマイクロエレクトロニクスについて＞
　STは、「センス　＆　パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング　ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life．augmented」の実現に取り組んでいます。
　２０１２年の売上は８４．９億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト（http://www.st-japan.co.jp）をご覧ください。


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