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東大、エルゼビアと病院・看護教育機関向け「看護技術ラーニングシステム」を共同開発

2011-01-12

病院ならびに看護教育機関向け「看護技術ラーニングシステム」の共同開発
―看護技術を共有・学習できるWebベースシステム「ナーシング・スキル日本版」―



 東京大学医学部附属病院(病院長 武谷 雄二 以下、東大病院)とエルゼビア・ジャパン株式会社(代表取締役 布川 治 以下、エルゼビア)は、看護技術を映像・アニメーションなどを利用して視覚的にも分かりやすく学べる情報共有・教育システムを共同で開発しました。
 本システムは、病院ならびに看護教育機関での利用を想定し、習得度を確認するためのテスト機能や各施設が独自に看護技術情報を追加・変更することができるカスタマイズ機能を備えたWebベースシステムです。
 基本情報として本システムが提供する看護技術情報は、厚生労働省の看護技術到達度ガイドライン等に含まれる約130の基本的な看護技術に対応した内容を東大病院が監修し、エルゼビアが製作したものです。提供する各技術情報には、「手順」、「必要物品」、「図解」、「映像」、「チェックリスト」、「テスト」から構成されています。提供される情報は、ガイドライン等の変更に応じて毎年見直しが行われ改訂されて提供されます。
 本システムは、「ナーシング・スキル日本版」として2011年1月11日よりエルゼビアがサービス提供を開始いたします。



<添付資料1>

「看護技術ラーニングシステム」共同開発の内容と今後の展望について

【背景】
 看護基礎教育で習得する看護技術は、種類・対象・到達度において、臨床現場で求められる看護技術と大きな差があります。現場では、新人看護師が看護技術を段階的に経験できるように研修を計画し実施していますが、先輩の技術を見て学ぶ機会の設定が困難な場合があります。
 また、患者さんの特性によって工夫・変更した手順も、新人には異なるものに見えてしまうこともしばしばです。従来の紙媒体の手順書では、イメージトレーニングや学習環境という点において必ずしも十分とは言えず、新人だけでなく2年目以降の技術習得に対する学習ニーズに応えるという点でも課題がありました。
 また、看護技術の基本を記載している看護手順書は、リスクマネジメント・感染対策などの観点から必要時に速やかに改訂し周知する必要がありますが、その作業は煩雑であり、またシフト勤務を行う看護職員に対する周知が困難であるということも大きな問題点です。
 安心・安全な看護を提供するためには、全看護職員が基本となる手順の根拠を理解し実践しなければなりません。そのためには効果的な学習、看護手順書のタイムリーな改訂、内容の共有という課題に取り組む必要があります。特に、見てわかる映像機能等の充実、いつでも学習・確認できる方法と環境、というニーズに応えることが求められていました。
 このような課題は日本だけのことではなく米国でも同様の状況であり、その課題解決のためにエルゼビアは2006年から標準的な看護技術の手順を映像付きでウェブ上で提供する情報ツール「Mosby’s Nursing Skills」(※1)(英語)を提供しています。米国の約900の医療機関で利用されており、看護マニュアルのオンライン化、標準化を支援するツールとして看護師の知識・実践力の向上や自信の向上に大きく寄与しています。

【共同開発の内容】
 エルゼビアでは、米国での経験をもとに、日本においても、看護師・看護学生など看護に携わるすべての方々の知識・実践力の向上や、看護師が安心して働ける環境づくりに役に立つと確信し、日本の看護に則した日本版を開発する医療機関パートナーを模索しており、この度、東大病院と共同で日本向けの看護技術ラーニングシステムの開発をすることになりました。
 この共同開発は、日本の看護技術教育の向上を支援することを目的としています。東大病院が目指す、看護の質の向上と、安全・安心な看護の提供は、医療機関・看護教育機関共通の課題です。東大病院が日本の看護の現場で求められる専門知識を提供・監修し、エルゼビアが米国で実績のある「Mosby’s Nursing Skills」のノウハウとそのコンテンツを活用して、日本の標準的な看護手順を動画などにより分かりやすく学べる情報共有・教育システムとして開発しました。

【今後の展望】
 今後、日本の看護事情の改善や、さらなる看護の質の向上と、安全・安心な看護の提供のために下記に取り組みます。

 1)復職看護師支援
  院内・学内の教育・確認ツールとしてだけではなく、インターネットで最新の看護手順を習得できる特徴を活かして、離職中看護師の復職を支援するツールとして、モバイルなどの機能の充実と併せ、関連団体と連携を模索します。
 2)さらなる安全・安心な看護の提供を支援
  医療現場では明確なエビデンス(根拠)が重要です。現在のコンテンツに根拠となる文献等を付加提供することにより、活用できる情報提供を目指します。
 3)ニーズの高い領域のコンテンツを追加
  米国版「Mosby’s Nursing Skills」で既に提供されている約1,200手技の中から、手術関連の技術や小児看護・新生児看護など日本の看護ニーズに基づき、随時収載するコンテンツを追加していきます。


※1 「Mosby’s Nursing Skills」とは、米国で2006年にサービス開始し、現在約900の病院施設で利用されています。米国エルゼビアの調査では、利用者の90%が自信向上につながった、78%が情報収集の労力が削減したと答え、看護技術の習得・向上に貢献しています。


【組織概要】
 ・東京大学医学部附属病院
  病院長:武谷 雄二
  所在地:東京都文京区本郷7−3−1
  URL:http://www.h.u-tokyo.ac.jp/

 ・エルゼビア・ジャパン株式会社
  役員:代表取締役(ヘルス・サイエンス・ディビジョン)布川 治
  所在地:東京都港区東麻布1−9−15東麻布1丁目ビル
  URL:http://www.elsevierjapan.com/
  事業概要:医療・医薬、科学技術、法律、ビジネス分野において世界最大規模の出版社・情報サービスプロバイダービジネスを展開してきたリード・エルゼビア・グループに属し、そのヘルス・サイエンスに関する情報を提供する部門です。

<添付資料2>
 看護技術ラーニングシステム「ナーシング・スキル日本版」製品概要

 *添付の関連資料を参照


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