Article Detail
東洋紡、放射性物質などの除染対応資材を開発
震災復興対策チームが除染対応資材を開発
当社は、東日本大震災の復興支援を目的に、事業部および当社グループ会社による「東洋紡グループ震災復興対策チーム」を結成し、放射性物質等の除染対応資材を開発しました。建設会社や設計コンサル、大学、官庁などと共同で実用性の評価を行い、復旧・復興支援を目指します。
1.「東洋紡グループ震災復興対策チーム」
東日本大震災からの復旧・復興に向けた動きが本格化する中、当社グループも総力をあげて震災復興に対応するため「東洋紡グループ震災復興対策チーム」を結成しました。土木・建築分野で使用される不織布を取り扱う当社スパンボンド事業部を中心に、機能性アクリル繊維を取り扱うAP事業部およびグループ会社(クレハエラストマー(株)、呉羽テック(株)、東洋クロス(株)、東洋紡スペシャルティズトレーディング(株))が参画しており、各社の固有技術を生かして復興支援のための製品開発を進めています。
2.除染対応資材
今回開発した製品は、当社グループが長年培ってきた技術と経験をもとに作られた、除染または除染作業に対応した資材です。主な特長は以下の通りです。
(1)セシウム吸着性シート「ボランシール(TM)」
がれきなどから水分と共に漏れ出すセシウムを吸水・吸着し、セシウムの外部流出リスクを軽減します。モデル評価では、セシウム濃度が10mg/Lの場合、約92%除去することを確認しました。万一、釘などが刺さりシートに穴が開いた場合でも、「ボランシール(TM)」は吸水により繊維が素早く膨潤するため、穴からの流出を抑制します。また、「ボランシール(TM)」は、土木工事用の防水材として一般的に用いられるベントナイト(粘土)と比べて、約10分の1の重さで同等の吸着性能があることを確認しました。
※以下の資料は添付の関連資料「添付資料」を参照
<セシウム(Cs)の除去率>
<用途例>廃棄物の仮置き場用下敷きシート
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照