Article Detail
帝国データバンク、ルネサスエレクトロニクスグループの取引先実態調査結果を発表
特別企画:「ルネサスエレクトロニクス」グループの取引先実態調査
ルネサスグループが主要取引先、国内に約1000社
〜エルピーダメモリの6倍超、都道府県別では熊本、山形が上位5県に〜
<はじめに>
業績悪化が続く半導体大手の「ルネサスエレクトロニクス」。同じ半導体メーカーのエルピーダメモリ(2012年2月会社更生法)に比べ、売上高で1.7倍、従業員数は7倍以上に及ぶ。自動車制御用のマイコンで世界トップのシェアを誇るが、半導体市況の浮き沈みが大きく、長年低収益に苦しんできた。現在、策定中とされる経営再建策の内容によっては、全国各地に存在する既存の取引先や地域経済だけでなく、自動車を中心とする周辺産業への影響拡大も懸念される。
帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(142万社)の中から、ルネサスエレクトロニクスグループと直接取引があり、同グループを主要取引先とする国内企業を抽出し、業種別、都道府県別、年売上高別に調査・分析した。同様の調査は今回が初めて。
◇ルネサスエレクトロニクスグループとは、ルネサス本体を含め、同社の2010年度・有価証券報告書記載の国内連結子会社および持ち分法適用関連会社の計26社 <3頁参照>
◇「主要」取引先とは、当該企業の認識に基づくもので、売上高比率などの一定の基準はない
◇ルネサスグループの複数社と取引関係がある企業については「1社」としてカウントした
◇取引の有無、売上高、所在地は最新のものとしたが、弊社調査後に変動している可能性もある
<調査結果(要旨)>
※参考資料(表)は添付の関連資料を参照
1.ルネサスエレクトロニクスグループと直接取引があり、同グループを主要取引先とする国内企業は、合計で997社にのぼることが判明。単純比較ながら「997社」という数字は、2012年2月に会社更生法を申請したエルピーダメモリグループの取引先数(150社)の約6.6倍
2.業種別では、半導体製造装置、集積回路、プリント回路等の「製造業」が382社(38.3%)でトップ。以下、産業用電気機器、精密機器等の「卸売業」(301社、30.2%)、「サービス業」(258社、25.9%)が続いた。
3.都道府県別に見ると、「東京都」(363社、36.4%)がトップ。上位5県に、「熊本県」53社、「山形県」43社が入った
4.年売上高別に見ると、全体の52.6%(524社)が「10億円未満」の中小企業
※調査の詳細は添付の関連資料を参照