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日本コンクリート、コンクリートスラッジの再資源化に関するリサイクル技術を開発

2012-05-22

遠心成型品製造時発生するコンクリートスラッジの再資源化に関する技術開発について
PAdeCS 研究会の設立
−リン資源回収リサイクルへの展開−



 当社は、柳沢幸雄(元東京大学教授)、山崎章弘(成蹊大学教授)、飯塚淳(東北大学助教)と共に産学連携技術開発の成果として、このたび、コンクリートスラッジ由来の高性能脱リン材PAdeCS(R)(パデックス)(*)から下水道の廃水中や湖沼底泥部に集積しているリンをすばやく回収し、リン鉱石代替品を製造するリサイクル技術を開発しました。そして、この技術の研究体制強化及びリン資源リサイクルの早期事業化を図るため『PAdeCS 研究会』を設立しましたので、下記のとおりお知らせいたします。

 (*)PAdeCS(R)はPhosphorus Adsorbent derived from Concrete Sludgeを略したものです





 肥料としてよく知られているリンは、植物や動物の生体を構成する主要な元素であるとともに、生命活動の維持に必要なエネルギーの獲得に関する重要な機能を担っているなど、欠くことのできない必須元素であり、化学肥料、工業製品、食品添加物等に大量かつ幅広く利用されています。
 一方、我が国ではリンの原料となるリン鉱石全量を海外からの輸入に頼っています。またリン産出国も限られた国に偏在していること、また、供給体制も不安定であり近年ではリン鉱石が急騰していること、更に、将来的にはリンが枯渇すると言われています。
 このような状況に対処するため、国内ではリンの回収・再利用及び未利用リン資源の利用技術を開発する必要があると、国土交通省経済産業省農林水産省、環境省4省の強い指導が表明されています。
 こうした状況の中、当社は「循環型社会形成」という立法の趣旨に即して、これまでNEDO(平成20年度)や国土交通省(平成22年度、23年度)の先導技術開発助成事業を受けリンリサイクルシステムの研究を5年間に亘り継続してまいりました。それにより、コンクリートスラッジの再資源化技術の成果として、これまで産業廃棄物としてしか扱われていなかったコンクリートスラッジが有価物として生まれ変わる“高性能脱リン材PAdeCS”の開発に成功しました。PAdeCS(R)はリン回収能力やハンドリング性に優れた安価で非常に使い勝手のよい脱リン材で、低環境負荷であるとともに、高付加価値製品であると言えます。
 リン回収後はPOdeCS(PAdeCSがリンを吸着した状態)となり、リン鉱石代替品となります。併せて、PAdeCS製造時発生する高アルカリ性の廃水とボイラーの排出ガスを利用し中和することにより、炭酸カルシウムが製造され、CO2排出量の削減ができ地球温暖化ガス低減にも寄与できます。
 また、当社と当社グループ企業との連携により、PAdeCS技術の研究体制強化及びリン資源リサイクルの早期事業化を図るため『PAdeCS 研究会』を平成24年4月5日に設立しました。



以上



<添付資料>

 ※添付の関連資料を参照


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