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矢野経済研究所、商用車向けテレマティクス市場に関する調査結果を発表
商用車向けテレマティクス市場に関する調査結果 2012
〜商用車向けテレマティクス端末は、2027年度には約62万台へ成長〜
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の商用車向けテレマティクス市場の調査を実施した。
1.調査期間:2011年11月〜2012年3月
2.調査対象:国内外の商用車向けテレマティクス端末ベンダ
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談及び、電話・e−mail等によるヒアリングを併用
【商用車向けテレマティクスサービスとは】
本調査における商用車向けテレマティクスサービスとは、(1)デジタルタコグラフ、(2)運行動態管理システム、(3)リース車両向けテレマティクス、(4)ドライブレコーダ、(5)複合機、(6)スマートフォン連携型複合機の6品目によるサービスを指す。(1)デジタルタコグラフは法定三要素(速度、時間、距離)をデジタル記録する。8トン以上のトラックやバス、タクシーに搭載義務がある。(2)運行動態管理システムは搭載したGPSによって、運行データをセンタ側で把握し、運行管理や環境対策ツールに活用する。(3)リース車両向けテレマティクスは、リース会社が専用車載装置により走行距離、燃費、CO2排出量などのリアルな走行データを取得する。(4)ドライブレコーダは事故やニアミスなどにより急ブレーキ等の衝撃を受けるとその前後のカメラ映像とともに加速度、ブレーキ等の走行情報を記録する。2010年以降、デジタルタコグラフや運行動態管理システム、ドライブレコーダの端末機能を複数持つ(5)複合機が加わり、今後、(6)スマートフォン連携型複合機も上市される予定である。
【調査結果サマリー】
◆商用車向けテレマティクス端末、2011年度は231,600台の見込、複合機が急増
2011年度の商用車向けテレマティクス端末5品目合計値を、231,600台(前年度比139.9%)と推計した。従来の4品目も198,600台(前年度比132.1%)と拡大する中で、複数の機能を持つ複合機(端末)が33,000台(前年度比217.1%)と急増した。スマートフォン連携型複合機(端末)についても、2012年度はまだ市場は立ち上がらないが、その後急速に拡大する。
2012年度の5品目合計値は、268,250台(前年度比115.8%)と予測、2008年度から2012年度までの年平均成長率は115.4%となり、順調に成長する見通しである。成長の背景は、燃費の向上によるコスト削減や物流効率化などの具体的なメリットとともに、各種補助金、助成金によるユーザの導入支援の後押しがある。
◆商用車向けテレマティクス端末6品目、2027年度には約62万台へ成長と予測
2013年以降も、スマートフォン連携型複合機の伸張、サービス内容の深化やデータのマーケティング活用、国や団体による各種補助金・助成金等を背景に、商用車向けテレマティクス端末市場は成長を持続し、2027年度には約62万台に到達すると予測する。
【資料発刊】
資料名:「2012年度版 商用車向けITSテレマティクス市場予測−ITS調査VOL.1−」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C54100400
*以下、リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照