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三菱重工、ガスノバ社からCO2回収装置に関する技術評価プログラムの初期計画を受注

2011-11-21

ノルウェーのガス焚き火力発電所に世界最大級のCO2回収装置
ガスノバ社から技術評価プログラムの初期計画を受注



 三菱重工業は、ノルウェー国営のガスノバ(Gassnova)社から、同社および同国の石油・ガス会社であるスタトイル(Statoil)社が進めている世界最大級のCO2回収装置に関する技術評価プログラム(Technology Qualification Program:TQP)の初期計画を受注した。同国西海岸のモングスタッド(Mongstad)に立地する、出力約28万kWの天然ガス焚き複合火力発電設備(Combined Heat and Power Plant:CHP)への設置が計画されているもので、回収能力は3,400トン/日規模。当社は他の初期計画選定企業と回収技術、性能、建設・運営コストを競い、本工事の受注を目指す。

 今回のCO2回収プロジェクトは、スタトイル社が運営するモングスタッド製油所にあるCHPが出す天然ガス焚き排ガスから、CO2を分離・回収・圧縮・貯留する計画。このCHPは2009年から稼働している。

 TQPには当社を含め複数企業が参加。各社はTQPを通じて事業可能性調査(Feasibility Study:FS)および実証試験計画立案を行い、2012年の実証試験実施を目指す。この結果を踏まえ、技術選定に選ばれた数社は基本設計(Front End Engineering and Design:FEED)に移行する計画。プロジェクトを通じて、ガスノバ社およびスタトイル社は2016年頃を予定する商用機本工事の最終決定に向けた準備を進める。

 ガスノバ社はノルウェー政府により、温暖化防止に向けCO2回収・貯留(CCS)に関する技術開発を推進していく目的で設立された。同国内でのCCS実施に向け、実証・商用設備などの建設計画や発注先決定について取りまとめを担当する。
 スタトイル社は、石油および天然ガスの採掘から精製、販売までを一貫して手掛ける。同国政府が約7割を出資する北欧最大の企業。

 当社のCO2回収技術は、関西電力株式会社と共同開発した特殊な吸収液KS−1(TM)を用いるKM CDR Process(R)と呼ばれるプロセスで、他の方式に比べエネルギー消費量が大幅に少ないのが特長。この優れたパフォーマンスが高く評価され、当社は天然ガス焚き設備や重油焚き設備からのCO2回収で、すでに商用プラント9基を納入、1基を建設中で、業界トップクラスの実績を誇っている。
 また、ノルウェー向けでは同国南西沿岸のカルスト(Karsto)に立地する、回収能力3,000トン/日規模のGTCC発電設備用CO2回収装置のFEEDを2009年に完了。大型回収装置にも即座に対応できる体制を整えている。

 当社は、環境意識の高いノルウェーでのCCS関連プロジェクト参画により、CO2回収技術および回収装置の大型化対応についての信頼性を確立。CCS分野におけるさらなる事業拡大を進め、温室効果ガスの削減に貢献していく。


<製品ページ>
 CO2回収装置
 http://www.mhi.co.jp/products/category/carbon_dioxide_recovery_process.html


以 上

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