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日本百貨店協会、8月の全国百貨店売上高概況を発表
平成23年8月全国百貨店売上高概況
I.概況
1.売上高総額:4,258億円余
2.前年同月比:−1.7%(店舗数調整後/2か月連続マイナス)
3.調査対象:百貨店86社253店(平成23年7月対比−2店)
4.総店舗面積:6,388,410m2(前年同月比:−1.6%)
5.総従業員数:89,308人(前年同月比:−5.1%)
6.3か月移動平均値:
1−3月−5.4%、2−4月−5.8%、3−5月−6.5%、4−6月−1.2%、5−7月−0.7%、6−8月−0.4%
[参考]平成22年8月の売上高増減率は−3.2%(店舗数調整後)
【8月売上の特徴】
2か月連続の前年同月比マイナスであるが、減少幅は1%台とほぼ前年並みの水準で推移した。また、中期トレンドを示す3か月移動平均値も前年水準まで持ち直してきた。
8月は、震災による生産・消費への影響が概ね収束し、消費マインドが着実に回復傾向を示す中、特に宝飾品や高級時計などの高額商材(美・宝・貴:+4.8%)が前の月に続いて大きな伸びを示した。また、特選服飾雑貨を含む身のまわり品も前年水準で堅調に推移したが、7月まで売上を牽引していたクールビズ(紳士服:−7.4%)や涼感寝具(その他衣料品:−5.1%)など暑さ対策商材が、中旬以降の天候不順と気温低下、及び需要の前倒しによる反動から苦戦したことで、主力の衣料品(−3.4%)が伸び悩み、最終的には前年実績を若干下回る結果となった。
具体的な動向としては、日曜日が前年に比べ1日少なく入店客数に影響したことなどマイナス要素がある一方、プラス要素としては、震災後の復興需要で東北地区(仙台:+8.9%、東北:+3.9%)が引き続き好調であること、新店や大規模増床の効果で大阪(店舗数調整前:+4.5%)と福岡(店舗数調整前:+14.6%)が活況を示していること、などが報告されている。
【要因】
(1)天候:気象庁発表「8月の天候」の特徴は以下のとおり(一部抜粋)
◇月平均気温は北日本を除いて全国的に平年並みだった。太平洋高気圧の勢力の変動が大きく各地で暑い時期と涼しい時期があった。 月の後半は、東・西日本では前線や気流の影響で大雨の降った所が多かった。
(2)営業日数増減:30.6日(前年同月比±0.0日)
(3)土・日・祝日の合計:8日(〃−1日/日曜1日減)
(4)入店客数増減(回答店舗数で見る傾向値/前年同月比)
1)増加した:26店、2)変化なし:26店、3)減少した:76店、4)不明:44店
(5)8月歳時記(旧暦お盆、夏休み、夏祭り)の売上(同上)
1)増加した:30店、2)変化なし:42店、3)減少した:27店、4)不明:73店
(6)翌月売上見通し(回答店舗数で見る傾向値)
1)増加する:18店、2)変化なし:76店、3)減少する:27店、4)不明:51店
II.地区別の動き
1.10都市売上動向−1.5%(店舗数調整後/2か月連続マイナス)
2.10都市以外の地区売上動向−2.0%(〃/3か月ぶりマイナス)
【地区別売上前年比の寄与度とトレンド】
※ 関連資料参照
III.商品別の動き
主要5品目は、4か月ぶりに全品目がマイナスとなった。しかし、食料品が−0.1%、身のまわり品が−0.2%と2品目は微減となった。また、惣菜が4か月連続、美術・宝飾・貴金属、菓子が3か月連続、子供服・洋品が4か月ぶりにプラスとなった。
※以下の資料は、添付の関連資料を参照
・平成23年8月 全国百貨店売上高概況
・第3表 地区別商品別売上高
・第4表 地区別商品別売上高(対前年増減(−)率)
・第5表 従業員数および売場面積等