パナソニック電工、「ナノイー」についてカビの成長とカビアレル物質の抑制効果を検証

帯電微粒子水「ナノイー」（※１）のカビへの効果検証
〜ハウスダストなどに含まれるカビの成長とカビアレル物質の抑制効果を実証〜



　パナソニック電工株式会社では、水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの帯電微粒子水「ナノイー」に、主に居住空間に存在するカビの成長とカビアレル物質の抑制効果があることを検証しました。

　カビは、大気中、居住空間、食品、植物、動物など、私たちの身近な環境に広く分布しています。
　居住空間においては、風呂場などの水周りの他、ハウスダストにもカビが含まれていることが明らかになっています（※２）（※３）。これらのカビは好湿性から好乾性のあらゆる性質を有し、深刻な真菌症（※４）を起こすものもあり、日和見感染症（※５）として先進諸国で増加傾向にあるなど、大きな問題となっています（※６）。
　そこで当社は、ハウスダストに含まれる主なカビ　Ａｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓ（コウジカビ）、Ｃｌａｄｏｓｐｏｒｉｕｍ（クロカビ）、Ａｌｔｅｒｎａｒｉａ，（ススカビ）、Ｆｕｓａｒｉｕｍ（アカカビ）、Ｐｅｎｉｃｉｌｌｉｕｍ（アオカビ）、Ｅｕｒｏｔｉｕｍ（カワキコウジカビ）に加え、風呂場に分布しているＳｔａｃｈｙｂｏｔｒｙｓ（黒色カビ）（※７）および土壌から大気を介して居住環境へカビが侵入すること（※３）も考慮し、土壌に存在するＭｕｃｏｒ（ケカビ）を含む、計８種のカビに対し帯電微粒子水「ナノイー」を暴露することで、カビの成長を抑える効果があることを確認しました。
　また、アレルギー症状を引き起こすことが知られているカビアレル物質のＡｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓ（コウジカビ）についても、帯電微粒子水「ナノイー」を暴露することでカビアレル物質を抑制することを確認しました。


※１：帯電微粒子水「ナノイー」とは
　　　　http://panasonic-denko.co.jp/corp/philosophy/torikumi/nano2/index.html
※２：高鳥浩介、２００２年「かび検査マニュアルカラー図譜」ｐ．４４，４５、（株）テクノシステム
※３：高鳥浩介、２００５年「生活環境中の真菌とその生態」アレルギー５４（６）ｐ．５３１−５３３
※４：真菌（カビなど）が原因となる感染症
※５：健康な人には無害であるが、免疫力が低下している場合に引き起こされる感染症
※６：笹川千尋・林　哲也　編、２００８年「医科細菌学」ｐ．３１５，３１６、（株）南江堂
※７：高鳥浩介、２００２年「かび検査マニュアルカラー図譜」ｐ．３８２、（株）テクノシステム


■検証方法
　カビ８種およびカビアレル物質１種を対象に、帯電微粒子水「ナノイー」を曝露した場合と曝露しない場合とで比較試験をおこないました。


■検証結果
　・カビ８種に対し、カビの成長を９９％抑える効果があることを確認しました。
　・カビアレル物質１種に対し、カビアレル物質を９３．９％抑える効果があることを確認しました。


■帯電微粒子水「ナノイー」の発生原理
　霧化電極をペルチェ素子で冷却し、霧化電極に空気中の水蒸気を結露させて水をつくり、霧化電極と対向電極間に高電圧を印加することで、約５〜２０ｎｍ（ナノメートル）の大きさの帯電微粒子水「ナノイー」が発生する。

　＊参考図は添付の関連資料を参照



＊以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照



■お問い合わせ
　パナソニック電工株式会社　電器Ｒ＆Ｄセンター
　ＴＥＬ：０６−６９０８−１１３１（大代表）受付（平日のみ）８：５０〜１７：３０