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日立GST、企業向けMLCベースのソリッド・ステート・ドライブ「Ultrastar SSD400M」製品シリーズを発表

2011-08-12

※2011年8月9日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です。

企業向けMLC(Multi−Level Cell)ベースのソリッド・ステート・ドライブ
コスト性能比に優れたUltrastar SSD400M 製品シリーズ


*製品画像は、添付の関連資料を参照


 日立グローバルストレージテクノロジーズ(本社機能:米国カリフォルニア州サンノゼ市、社長兼CEO:Steve Milligan(スティーブ・ミリガン)/以下、日立GST)は、本日MLC(Multi−Level Cell)を採用した新しい企業向けのソリッド・ステート・ドライブ(以下、SSD)「Ultrastar SSD400M」製品シリーズを発表しました。つい最近まで、ストレージ階層の最上級に位置し、性能と信頼性が最も重視されるTier 0(ティア・ゼロ)レベルの企業向けストレージに採用されるSSDは、SLC(Single−Level Cell)ベースの製品しかありませんでした。SLC SSDに比べて、よりコスト効率の高い選択肢である日立GSTの「Ultrastar SSD400M」は、インテルの先進の25ナノメートル技術の半導体プロセスによるMLC NANDフラッシュを採用し、企業用途を想定した高い耐久性と優れた性能を誇ります。
 日立GSTの持つ高い製品品質と信頼性をこれに組み合わせ、企業向けシステムやデータセンタが求める性能、記憶容量、耐久性や信頼性に相応しいMLC SSD製品を提供します。本製品は、2.5型のフォームファクタで、記憶容量200ギガバイト(ギガは10億。以下、GB)と400GB、インタフェースは毎秒6ギガビットのシリアルアタッチドSCSI(以下、SAS)の製品です。


<企業向けMLC SSD製品について>
 25ナノメートル技術の半導体プロセスによる企業向けMLC NANDフラッシュメモリと先進のコントローラ技術により、400GBの本製品は、7.3ペタバイト(ペタは1000兆。以下、PB)ものデータ量のランダム書込みに対する耐久性を有します。7.3PBは、5年間に毎日4テラバイト(テラは1兆)の書き込みを行うデータ量に相当し、企業の厳しい使用環境下での稼動信頼性を確かなものとしています。日立GSTのMLC SSD製品は、end−to−endのデータ保護やエラー訂正などUltrastar SLCSSD製品で培われた企業用途を想定した信頼性向上のための機能を有しています。


<性能と記憶容量、コスト効率の高バランス>
 ストレージ階層で最上級に位置するTier 0の企業向けストレージやサーバ環境向けに、「Ultrastar SSD400M」は、非常に高いスループットのデータ処理とIOPS(注1)性能を提供します。
 本製品は、市場のSLC SSDと比較して同等または、それを超えるデータ転送速度、リードで毎秒495メガバイト(以下、MB/s)、ライトで385MB/sを達成しました。また、リードで56,000、サステインライトでは24,000という現行のHDD製品の約100倍のスピードに相当するIOPS性能を実現し、リアルタイムのトランザクション処理などに最適の製品です。本製品は、ワットあたりの高いIOPS性能を実現する一方、低消費電力動作による省エネや、機器冷却コストや省スペースなどTCOの削減に寄与します。

 (注1)IOPSは、Input Output Operations Per Secondの略。


<MLCまたはSLCベースのSSDについて>
 どのアプリケーションにMLCまたはSLCを適用するか決めるのは難しいことです。日立GSTのMLCおよびSLC SSDは、企業向けシステム用途を想定した高い耐久性、性能およびデータ整合性を、同等の設計思想で実現していますが、それぞれ最適なシステムアプリケーション用途があります。
 例えば、MLC SSDは、比較的低い製品コストと高いストレージ容量を持ち、主としてデータリードが多いアプリケーション向けです。それに対して、SLC SSDは、高い耐久性と信頼性を備え、主としてデータライトが多いアプリケーションに使われます。MLCおよびSLCベースの両SSD製品は、Tier 0クラスのストレージ階層に適用されています。

 SLCとMLC SSDの組み合わせは、HDDのシリアルATA(以下、SATA)とSASインタフェースの製品の組み合わせと同じ手法がとられます。例えば、SLC SSDをデータライト性能や耐久性が重視されるオンライントランザクション処理に適用し、低コストのMLC SSDをバックオフィスのデータ解析や映像ストリーミングなどデータリードの多いアプリケーション向けに適用します。

 日立GST ワールドワイドセールス・アンド・マーケティング エグゼクティブヴァイスプレジデントのMike Cordano(マイク・コルダノ)は、次のように述べています。「本日発表したMLC SSD製品は、お客様の企業向けストレージソリューションに対するコストと性能要求に応える製品です。HDD製品とSLCベースのSSDに加えて、本日発表したMLCベースのSSD製品により、企業向けストレージソリューションをフルラインアップで提供し、HDDとSSDがシームレスに統合されたストレージ環境の構築を支援します。我々は、企業向けストレージおよびクラウドストレージ市場において、高い信頼性のストレージデバイスを提供し、お客様との緊密なリレーションシップにより事業を発展させてきました。
 企業向けストレージ市場において、高まるMLCまたはSLC SSDの採用機会に対して、豊富な経験と技術を持つHDD/SSDストレージプロバイダとして応えていきます。」

 インテル コーポレーション 副社長 兼 NAND ソリューション事業部長のTom Rampone(トム・ランポーン)氏は次のように述べています。「本日発表されたUltrastar SSD400Mには、日立GSTとの共同開発と強力な連携の結果として、インテルのNANDメモリとSSD技術が使われています。日立GSTの企業向けストレージに対する豊富な経験と、インテルの先進のNANDおよびSSD技術の組み合わせによる高い品質と信頼性のMLCおよびSLC ベースSSD製品を、企業向けストレージおよびサーバのお客様に幅広く提供していきます。」

 米国のIT調査会社IDC ソリッド・ステート・ドライブ リサーチマネージャのJeff Janucowicz(ジェフ・ジャヌコビッツ)氏は、次のように述べています。「データセンタの運営コストと高いアクセス性能のバランスのとれたストレージ・エコシステムの需要が高まっています。本日、日立GSTが発表したMLCベースのSSDは、購入コストの低減により、さらにSSD市場を拡大し、多くの企業のITマネージャが求めるストレージコストパフォーマンスを満足させるでしょう。」

 調査会社Gartner NAND フラッシュアンドSSD リサーチディレクタのJoseph Unsworth(ジョセフ・アンスワース)氏は次のように述べています。「Tier 0の企業向けアプリケーションは、データセンタのTCO改善のための再設計、およびクラウドコンピューティングやストレージ仮想化などの技術の適用により、その重要性はますます高くなっています。企業向けSSD市場は、2010−2015年の間に出荷量で年率57%、売上で年率39%(注2)と大きな成長が予想されています。この市場で成功をおさめるためには、戦略的なNAND技術との連携と供給量の確保、先進の制御技術とファームウェアによる高い性能と信頼性の提供に加え、顧客との密接な連携が求められます。」

 (注2)ソース:Gartner, Semiconductor Consumption by Electronic Equipment Type, Worldwide, 2Q11 Update, Nolan Reilly, Bryan Lewis, et al, June 12, 2011.


<製品出荷時期について>
 「Ultrastar SSD400M」は、主要なOEM顧客向けに出荷し、製品評価を受けています。現在、より多くのお客様向けの評価用サンプルを用意しており、9月の出荷を予定しています。
 Ultrastar SSD400M製品シリーズは、データ保護やセキュリティの要求に対応して、ユーザデータを暗号化する機能を提供します。本製品のデータ暗号化機能は、TCG(注3)が提唱する「Enterprise A Security Subsystem」仕様に対応しています。また、製品の廃棄や再利用の際には、暗号キーを削除することにより、それまで格納されたデータは読み出し不可能となるため、従来必要であったデータ消去のためのコストを削減することができます。

 (注3)TCG:Trusted Computing Group。高信頼コンピューティングとハードウェア/ソフトウェアセキュリティのテクノロジに関する業界標準仕様を開発、定義、および推進する非営利団体。


 日立GSTの企業向けストレージの高い製品品質と信頼性を反映したSSD製品は、年間平均故障率(AFR)0.44%、または平均故障間隔(MTBF)200万時間を設計目標としています。インテルの高いNAND技術と製造能力との組み合わせにより、「Ultrastar SSD400M」製品シリーズは、製品保証5年間または最大書込みデータ量(ペタバイトレベル、製品の記憶容量により異なる)の保証を行います。


*「新製品の主な仕様」など参考資料は、添付の関連資料を参照


以上

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