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日本ショッピングセンター協会、5月のSC販売統計調査を発表
SC販売統計調査報告 2011年5月
5月既存SC前年比:−1.4%
■ 売上高の概況 ■
2011年5月の既存SCの前年同月比は−1.4%で3ケ月連続で前年を下回った。
先月は震災直後(3月−12.2%)の反動で大幅に改善したが、今月は大きな変動は見られなかった。大型連休にあわせたバーゲンでは売上を伸ばしたものの、天候不順や平年より早い梅雨入りにより夏物衣料が振るわなかったことや、依然として高額品の動きが鈍いことも影響し、前年クリアには至らなかった。
立地別でみると、郊外地域は全体で−0.9%、テナントは−0.6%と改善している。
地域別では、東北地域が6.2%と健闘している。これは震災後SCが営業再開し、復興需要により消費が改善したことが主因である。また、被災地域によっては周辺の商業施設が震災により営業ができないため、買物客が集中しているとの報告もあった。
北海道は全体で2.8%、特に中心地域は3.5%と好調であった。これは、札幌駅と大通公園を結ぶ札幌駅前通地下歩行空間の開通により通行量が増えた波及効果によるものと思われる。また、外国人旅行客も徐々に戻りつつあるとの報告もみられた。一方近畿は全体で−3.4%、中心は−6.2%と前月に比べ後退している。これは、梅田、阿倍野・天王寺の大型商業施設の開業により近隣の既存SCが振るわなかったことなどがあげられる。
政令指定都市別で見ると、京都市が全体で−6.8%、特にテナントは−10.6%と厳しい結果になった。これは外国人を中心に観光客数の減少が要因にあげられる。東京区部も−4.9%と、前月に引き続き震災による来街者数減少の影響が大きかった。
*SC=ショッピングセンター
※本調査は、2009年12月末現在の全SC3,013SCの中から立地別・SC規模別に1,000SCをサンプル抽出し、調査したものをまとめた。
※集計SC 524SC 回収率 52.4%
※5月のSC総売上高(推計)は、東日本大震災の影響により、休業や営業時間の短縮など販売状況を正確に把握できないことから、発表を控えさせていただきます。
※「立地別・地域別 総売上高」「立地別SC・キーテナント・テナント効率」につきましても、発表を控えさせていただきます。
*以下の資料は添付の関連資料「表1〜7」を参照
表−1 立地別・構成別 売上高伸長率
表−2 立地別・地域別 売上高伸長率
表−3 都市規模別・地域別 売上高伸長率
表−4 キーテナント業態別 売上高伸長率
表−5 既存SC売上高伸長率推移
表−6 既存SC移動平均(年間)
表−7 SC・百貨店・チェーンストア 売上高前年対比