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日本TI、医療用画像診断装置向けに100MSPSの16ビットA/Dコンバータを発表
日本TI、より高速、より小型の医療用画像診断装置を実現する
業界初の4チャネル内蔵16ビット 100MSPS A/Dコンバータを発表
基板実装面積を50%縮小、MRI装置向けの非磁性パッケージのオプションも提供
日本テキサス・インスツルメンツは、核磁気共鳴画像(MRI)をはじめとした医療用画像診断装置向けに、業界初の4チャネル内蔵、100MSPSの16ビット A/Dコンバータとして『ADS5263』を発表しました。この新製品は、10MHz入力、最高100MSPSのサンプリングレートにおいて84.6dBFSと高い信号−雑音比(SNR)を実現し、鮮明な信号と、より高速のアクイジションタイムへの要求に応えます。『ADS5263』は高性能と同時に、4チャネル内蔵のアーキテクチャ、380mW/チャネルの低消費電力および小型パッケージを提供することから、既存の1チャネルおよび2チャネル内蔵のA/Dコンバータを使用した場合に比較して、よりコンパクトな医療用画像処理システムを設計できます。また、非磁性パッケージのオプションを使用することで、MRI装置などの強磁界内での使用が可能になります。
製品に関する情報はこちらからも参照できます。
・『ADS5263』の詳細:http://www.tij.co.jp/ads5263-pr
・TIのウェブサイトでシステムのブロック図の参照、超音波、CTスキャナーおよびMRI装置をはじめとしたTIの医療用画像診断向け製品ポートフォリオの参照:http://www.tij.co.jp/medicalimaging
・TIの医療用アプリケーション向け製品の詳細:http://www.tij.co.jp/medical
TIのハイパフォーマンス・アナログ・ビジネス担当でシニア・バイスプレジデントのスティーブ・アンダーソン(Steve Anderson)は次のように述べています。「一般にMRI装置をはじめとした医療用画像処理システムは、医者が早期の病変を見つけるために使用する鮮明で高いコントラストのイメージを実現する、数々の高性能エレクトロニクス回路が必要です。医療用装置のメーカー各社は、TIのデータ・コンバータ製品での専門知識と、医療用画像処理アプリケーションにおける長期の経験を培って実現された『ADS5263』の高性能および小型パッケージを活用し、飛躍的な画像品質向上と、より小型で高速動作の装置を実現することで、より効率的で快適な画像診断に貢献できます」
<『ADS5263』の主な特長と利点>
・14ビットおよび16ビットの分解能モードを提供することから、低消費電力と高速、高分解能の動作を切換可能
・16ビット・モードでは、低消費電力を保ちながら、鮮明な画像を提供:
・10MHz入力、サンプリングレート100MSPSの場合に84.6dBFSのSNR
・消費電力 380mW/チャネル
・4Vppのフルスケール入力
・低消費電力の14ビット・モードでは、消費電力をおよそ半分に低減;
・10MHz入力、サンプリングレート100MSPSの場合に73dBFSのSNR
・消費電力 195mW/チャネル
・2Vppのフルスケール入力
・コンパクトな9mm角のQFNパッケージに4チャネルのアーキテクチャを内蔵、既存の1チャネルまたは2チャネル内蔵製品と比較して、基板実装面積を50%縮小
・非磁性パッケージのオプションによって、MRI装置のような強磁界中でも画像の歪みのない動作を提供
・『ADS5263』は、医療用画像処理システムのほか、工業用計装アプリケーションにも同様の利点を提供
<開発ツール群およびサポートについて>
評価モジュールとして、『ADS5263EVM』を参考価格299ドルで供給しています。
また基板上のシグナル・インテグリティ要件の検証に役立つIBISモデルも供給中です。
<価格および供給について>
現在、『ADS5263』は2種類の9mm角のQFNパッケージ・オプションで供給中です。高分解能、高速の医療用および工業用アプリケーション向けの通常パッケージ製品は、1,000個受注時の単価(参考価格)は236.50ドルで供給されます。MRI装置などの強磁界内での使用向けの非磁性パッケージ・オプションは、同385.50ドルです。
<高度に最適化されたアナログ製品およびフル・ポートフォリオ>
『ADS5263』は、数々の賞に輝き、医療用画像処理システムおよびその他の医療用アプリケーション向けに高度に最適化された、TIの包括的なアナログ製品ラインの最新製品です。
・超音波:超音波アプリケーション向けのアナログ・フロントエンドである『AFE58xx』ファミリーは、ハンドヘルド・システム向けの『AFE5801』および『AFE5851』、ポータブルからミッドレンジのシステム向けの『AFE5805』および『AFE5804』、ハイエンドの超音波システム向けの『AFE5807』および『AFE5808』、送受信T/Rスイッチである『TX810』で構成されています。
・ECG/EEG:アナログ・フロントエンド向けの『ADS1298』ファミリーは、業界で最も低消費電力と最も高い集積度を、心電計(ECG)および脳波計(EEG)その他の患者モニタ・アプリケーションに提供します。
TIでは、メーカー各社の革新的な医療用エレクトロニクス製品の市場投入時間短縮に役立つ医療用アプリケーション向けの包括的な半導体ソリューションのポートフォリオとして、DSPおよびマイコンをはじめとした組込み用プロセッサのほか、広範囲のアナログ・シグナル・チェーン、パワー・マネージメントおよびワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションを供給しています。
※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
<『ADS5263』そのほかの特性表>
*添付の関連資料を参照
<テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて>
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、世界を「もっと便利に、安全に、環境にやさしく、健やかに、そしてもっと楽しく」する可能性を広げるため、半導体の技術革新を通じて8万社にのぼるお客様を支援しています。当社は「より良い未来を築く」という責務を果たすことを念頭に、半導体製品の製造から当社従業員への対応、地域貢献にいたるまでの全ての活動にあたっています。
当社の情報はホームページ(http://www.tij.co.jp)をご参照ください。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:和田健治、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ(http://www.tij.co.jp)をご参照ください。
<読者向けお問い合わせ先>
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
プロダクト・インフォメーション・センター(PIC)
URL:http://www.tij.co.jp/pic
以上
*製品画像は添付の関連資料を参照