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富士電機、小容量IH過熱蒸気発生装置「IHSS−05」を発売
小容量IH過熱蒸気発生装置「IHSS−05」の発売について
〜生肉のスチーム殺菌も可能。食の安全をリードします〜
富士電機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、食品分野における店舗や流通過程、工場の殺菌や産業分野における処理プロセスの研究施設などの洗浄・過熱処理用として、小容量の「IHSS−05」を開発しました。
「IHSS−05」は、お客様のニーズを踏まえ、既に発売している大容量タイプ(IHSS−20)に加えて、ラインナップを充実するもので、これにより、大規模工場設備やプラント用途だけでなく、外食産業やスーパーマーケットの店舗など、狭小スペースに設置することが可能です。
過熱蒸気発生装置は、当社が得意とする工業電熱の誘導加熱(IH)技術(※1)を用いて、過熱蒸気を発生させるものです。過熱蒸気は、飽和蒸気を更に昇温し、高温でスチーム処理できるため、滅菌、加熱、焙煎、脱脂、焼成など食品分野や工業分野の様々な用途に活用できます。
当社は、パワーエレクトロニクスの技術を通して、「食」の安全や「ドライ処理」などの工業プロセスの革新に貢献します。
※1 誘導加熱技術:
交流の磁界中におかれた金属などの導体に誘導電流が誘起され、その渦電流損失で熱を生じさせ加熱する技術です。また、家庭用IHクッキングなどにも、加熱技術として使用されています
1.適用分野例
・外食産業やスーパーの加工・調理場での殺菌処理
・企業の研究施設における処理プロセス など
2.特長
(1)業界最高レベルの高効率
ワンスルー方式(※2)により、基幹部を一体化し、熱ロスを極力小さくする独創的構造で93%の高効率を実現しています。従来のボイラ方式では、効率が約30%であることから、大幅な省エネが可能となります。
(2)短時間での立ち上げを実現
新設計により伝熱面積を大きくし、冷間時起動から450℃の過熱蒸気発生まで、25分での立ち上げが可能です。従来のボイラ方式では、立ち上げに1時間以上かかることから、作業効率が大幅に向上しています。
(3)高精度制御 − ±1℃
運転モードにより、蒸気温度の±1℃単位でのきめ細やかな設定を実現できます。
(4)コンパクトサイズ設計
ワンスルー方式(※2)で過熱蒸気を発生させているため、従来のボイラー方式では「飽和蒸気の生成」と「過熱蒸気の生成」の2段階過程が必要であったものが、1つの生成過程で実現することができ、小容量でコンパクトな過熱蒸気発生装置となっています。
コンパクトサイズを実現したことで、店舗などの狭小スペースや蒸気利用機器に隣接して設置することが可能です。
(5)高温度蒸気の生成
450℃もの高温な過熱蒸気を生成することができるため、空間温度は400℃以上を実現できます。生肉の殺菌をドライで短時間処理、不活性雰囲気での焙煎、リサイクルにおける脱脂やプラなど有機物の分解、炭化など、様々な用途で利用可能です。
(6)安全性重視 − 多重センサー
圧力センサーや漏水センサー、地震センサーを付属し、安全性を確保しています。
(7)簡易ボイラ適合品
簡易貫流ボイラに適合した構造となっているため、ボイラ免許が不要です。
3.発売時期
即日
4.目標販売台数
2011年度 20台
5.製品仕様
形式:IHSS−05
蒸気発生量:4.5kg/h
電源:5kW
20kHz
蒸気最高温度:450℃ ±1℃
蒸気圧力:0.3MPa
入力電圧:三相 AC200V
効率:93%
起動時間:25分(冷時から)
水処理:逆浸透膜(オプション)
制御方式(運転方式):蒸気温度一定運転
電力一定運転
構造規格:簡易ボイラ等構造規格
*ボイラ免許不要
申請:要高周波利用設備申請
#製品画像は添付の関連資料を参照
※2 ワンスルー方式
#添付の関連資料を参照
【お客様問合せ先】
富士電機株式会社
営業統括本部 社会・産業プラント本部 第三統括部 営業第二部
tel:03−5435−7027
以 上