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NTT−ATなど、羽田D滑走路の動態監視にNTTグループの光計測システムを提供

2010-10-25

羽田D滑走路の動態監視にNTTグループの光計測システムを採用
光ファイバーセンサー技術で、空港の安心・安全に貢献〜


 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社(以下:NTT−AT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:花澤 隆)とエヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社(以下:NTTインフラネット、本社:東京都中央区、代表取締役社長:米重 太平)が提供する光ファイバーセンサーを利用した光計測システムが、2010年10月に運用を開始する東京国際空港(羽田空港)のD滑走路のモニタリングシステムに採用されました。本光計測システムは、従来から活用されてきた電気計測や目視点検に加え、同滑走路の点検、診断等に活用される予定です。



■国内初の桟橋空港、D滑走路
 羽田空港は国内航空旅客のうち約60%が利用する国内最大の空港ですが、今後の航空需要の増大を見込み、航空機の発着能力を増強し、利用者の利便性を向上するために、新たに4本目の滑走路となるD滑走路が整備されました。同滑走路は現在の空港の沖合、多摩川河口付近の海上に埋立工法と桟橋工法を組み合せて建設された国内初の海上空港であり、滑走路の途中で桟橋部と埋立部が接続する異種構造体です。また、埋立部は地盤改良等により沈下量を最小限に抑える設計となっていますが、埋立部と桟橋部の接続部の段差は避けられない構造のため、今後の地盤沈下による滑走路の段差を、適宜補修していくことになります。
 一方、航空機の基本操縦の中で滑走路を使用する離着陸は最も難しい技術の一つであり、離着陸時の高速走行(大型機では時速約300kmに達する)でも機体の揺れが抑えられるように、滑走路表面の凹凸を極めて少なくする必要があります。


光ファイバーセンサーで滑走路のひずみを計測
 このような状況を踏まえ、航空機の安心・安全な運航や空港施設の長期的な安定性を確保するためには、滑走路の劣化状況の変化を確実に検知することや、沈下の状況を長期的にモニタリングする必要があります。今回、その一方策として採用されたのがNTTインフラネットおよびNTT−ATが提案した光計測システムです。光計測システムは光ファイバーに入射した光の反射波や周波数がひずみ量によって変化する光ファイバーセンサーを利用したシステムで、約10mmのセンサー部でリアルタイムにひずみ計測ができるFBG(Fiber Bragg Grating)センサーと、線および面での静的なひずみ計測が可能なBOTDR(Brillouin optical time domain reflectometer)センサーを組み合わせ、鋼管杭や舗装のひずみを計測します。
 光ファイバーセンサーは電気式のひずみゲージに比べ耐用年数が長く、道路斜面や橋梁、ダム、建築構造物などのひずみ測定や、地表面の変位を計測する地すべりの挙動監視などに活用されています。NTT−ATでは、FBGを用いた「FBG沈下計」「FBG水位計」「FBG伸縮計」「FBG雨量計」なども提供しています。
 NTTグループでは、これまで培ってきた通信インフラ設備の整備、保守・運用の豊富な経験と実績を活かし、安心・安全な社会の実現のために貢献してまいります。

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