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ミック経済研究所、エンベデッドシステム・ソリューション市場の中期予測を発表
エンベデッドシステム・ソリューション市場の中期予測を発表
■2015年度の市場規模は9055億円。自動車関連市場が順調。
■IoT市場は2015年度で約270億円で、2020年度は約648億円と予想。
監視・モニタリング分野を中心に高成長が続く見込み。
情報・通信分野専門の市場調査機関である株式会社ミック経済研究所(本社:東京港区、社長:有賀 章)は、国内のエンベデッドシステム・マーケットの市場実態を捉えたマーケティング資料「エンベデッドシステム・ソリューション市場の現状と展望 2016年度版」を2016年11月に発刊した、と発表しました。
本調査は、主要エンベデッドシステムベンダー67社に面接調査を行い、その個別実態を積み上げ、その他85社の最新情報を収集し、エンベデッドシステム・ソリューション市場全体を推定した資料となっています。
■2015年度のエンベデッドシステムソリューション市場の売上高は約9055億円
2015年度の、エンベデッドシステムソリューション市場の売上高は、9055億23百万円で、その内訳は、ボードコンピューターや、それらを組み込んだコンポーネントを中心とするハードウェア関連市場が2329億5百万円、ミドルウェアや開発ツールなどのソフトウェア関連市場が1487億円73百万円、アプリケーションや保守、コンサルティングなどのサービス関連市場が5238億45百万円となった。
その中で成長分野は自動車関連市場で、自動運転、先進運転システムといった先端技術に対する投資が積極化している。国内では2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目途にした、高速道路での「準自動パイロット化」や「無人自動走行移動サービス」といった目標が設定されており、今後もこれら先端技術に対する研究開発投資によって自動車関連市場は活発化する見込みだ。
しかし、不安定な為替や、中国需要の縮小といった外部要因から市場全体の成長は鈍化した。携帯電話や、通信設備機器といった、かつての成長分野が減退し、今後も自動車関連市場以外の大きな成長分野が見当たらないことから、2016年度から2020年度までの年平均伸長率を約2.1%と予測し、2020年度では1兆70億88百万円となる見込み。
■製品分野別では、医療・監視モニタリング分野が高成長
調査企業67社の以下の17項目の2015年度製品分野別売上高は、自動車関連市場を含む、運輸/建設機械が最も大きく、全体の23.3%を占める1234億26百万円となった。次いで通信設備機器が692億43百万円となった。
また、成長率で最も高かったのは医療分野で、全体の2.7%である141億5千万円と売上規模は小さいが、診察機器を中心に、在宅医療用の管理システムやヘルスケア用のウェアラブルデバイスといった分野で市場を広げ、2016、2017年度の直近2か年の予想平均伸長率は15.4%となった。
次いで、監視モニタリング分野も全体の3.9%となる205億88百万円と同じく売上規模は小さいものの、BEMS(ビルマネジメントシステム)や、セュリティカメラなどの監視・管理といった分野で市場を広げており、今後成長が期待されている分野だ。
※リリース詳細は添付の関連資料を参照