日本ＮＩ、テクトロニクス社とＰＸＩ　デジタイザ「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８６」を共同開発

日本ＮＩ、テクトロニクス社と共同開発した業界最高の性能を備えた
ＰＸＩ　デジタイザを発表
ＰＸＩ　デジタイザの性能向上と自動テストアプリケーションへの最適化を実現



　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：池田亮太、以下日本ＮＩ）は本日、ＰＸＩ　モジュール式計測器のラインナップとして、業界最高（注１）の性能を備えたＰＸＩ　デジタイザ（オシロスコープ）を新しく追加することを発表いたします。共同開発を行ったテクトロニクス社は世界トップレベルのオシロスコープメーカーです。新製品のＰＸＩ　デジタイザ「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８６」には、テクトロニクス社の信号処理技術が採用されており、最大５ＧＨｚの帯域幅と１２．５ＧＳ／秒のサンプリングレートを実現するため、ＰＸＩ　デジタイザとして業界最高性能を誇ります。また同時に、３ＧＨｚの帯域幅と１２．５ＧＳ／秒のサンプリングレートを備えた「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８５」も販売開始いたします。両デジタイザは共に、ナショナルインスツルメンツのＰＸＩベースの製品であり、自動テストアプリケーションに最適化された性能を発揮します。

　ナショナルインスツルメンツの社長兼ＣＥＯで創設メンバーの一人でもあるＤｒ．Ｊａｍｅｓ　Ｔｒｕｃｈａｒｄは次のように述べています。
　「テクトロニクス社との共同開発により、テクトロニクス社の高速デジタル化機能とＮＩのソフトウェア定義計測器という、それぞれの会社の強みを併せ持った製品を発表できることを嬉しく思っています。これらの新しいデジタイザは小さい設置面積で高い性能を実現します。」
　新しいデジタイザに採用されているテクトロニクス社独自の高性能オシロスコープ用ＡＳＩＣは、低ノイズかつ高い線形性で高速信号取込みを実現するための基盤となっており、信頼性の高いＩＢＭ　７ＨＰ　ＳｉＧｅ（シリコン・ゲルマニウム）技術を取り入れています。テクトロニクス社の技術がもたらす測定信頼性の例として、デジタイザの極めて低いサンプリングジッタが挙げられます。５００　ｆｓ　ｒｍｓという低ジッタによって、５ＧＨｚにおける有効ビット数（ＥＮＯＢ）は５．５ビットという優れた性能を実現しています。また、ナショナルインスツルメンツ独自のテクノロジがもたらすのは、ＰＸＩ　Ｅｘｐｒｅｓｓ　バスの高速なデータスループットを活かした高速なテスト実行と、複数のモジュール間の高精度なタイミング／同期機能による多チャンネル統合テストシステムの実現です。例えば、デジタイザは７００ＭＢ／秒という高いデータ転送レートを備えており、１６０ｐｓ未満の精度で複数のモジュールの測定チャンネルを同期させることができます。こうした機能を備えていることから、新しいデジタイザは他の種類の計測・制御モジュールと組み合わせて使用することにより、自動製造テスト、半導体、自動テスト、高エネルギー物理学計測システムといった、多種の計測・制御が要求されるアプリケーションに最適といえます。

　テクトロニクス社のＣＴＯであるＫｅｖｉｎ　ｌｌｃｉｓｉｎ氏は次のように述べています。
　「オシロスコープの世界標準であるテクトロニクスは、お客様のニーズに合った技術を提供することに力を注いでいます。お客様の中には、製造テストアプリケーションでモジュール式計測器を必要とされる自動テストユーザの方もいらっしゃいます。業界最高水準である弊社の信号集録テクノロジを、ＰＸＩ規格のパイオニアであり、計測器オートメーションの世界的なトップメーカーであるナショナルインスツルメンツが提供する世界最高水準の計測器制御と組み合わせることで、お客様へのメリットが生まれます。」

　両デジタイザは、グラフィカルシステム開発ソフトウェアである「ＮＩ　ＬａｂＶＩＥＷ」や、「ＮＩ　ＬａｂＷｉｎｄｏｗｓ（ＴＭ）／ＣＶＩ」（ＡＮＳＩ　Ｃ　ソフトウェア開発環境）、およびＭｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｖｉｓｕａｌ　Ｓｔｕｄｉｏ．ＮＥＴ開発ツールなど、幅広い計測制御プログラミングオプションに対応しています。両デジタイザは、ＮＩ−ＳＣＯＰＥ計測器ドライバや、ジッタ、アイダイアグラム、および位相ノイズ計測に最適化された関数のライブラリを備えた「ＮＩ　ＬａｂＶＩＥＷ　Ｊｉｔｔｅｒ　Ａｎａｌｙｓｉｓ（ジッタ解析）ツールキット」を使用してプログラミングすることもできます。

　本デジタイザおよび「ＮＩ　ＬａｂＶＩＥＷ　ジッタ解析ツールキット」の詳細は、http://www.ni.com/digitizers/ja/をご覧ください。


【価格（税別）】
　「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８６」：４４８万円から
　「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８５」：３０８万円から
　「ＮＩ　ＬａｂＶＩＥＷジッタ解析ツールキット」：４２万円

　＊価格は事前の通知なく変更される場合があります。ご了承ください。


（注１）ナショナルインスツルメンツ調べ。２０１１年５月１０日時点において。
（「ＮＩ　ＰＸＩｅ−５１８６」：１２．５ＧＳ／秒のサンプリングレート、５ＧＨｚの帯域幅、５ＧＨｚにおける有効ビット数（ＥＮＯＢ）５．５ビット）



以上



＜テクトロニクス社について＞
　６０年以上もの歴史を誇るテクトロニクス社が提供しているテスト、測定、および監視ソリューションは、設計上の課題を解消し、生産性を向上し、市場投入までの時間を大幅に短縮してきました。テクトロニクス社は、電子設計、製造、および高度な技術開発に焦点を絞ったテスト計測器のトップサプライヤです。本社は米国オレゴン州ビーバートンにあり、世界各国のお客様に受賞歴のあるサービス／サポートを提供しています。http://www.tektronix.comでは、テクトロニクス社の最先端技術をご覧いただけます。


＜日本ナショナルインスツルメンツ株式会社について＞
　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社（http://www.ni.com/jp）は、ＮＩ　ＬａｂＶＩＥＷを始めとしたシステム開発ソフトウェア、およびＰＸＩやＣｏｍｐａｃｔＲＩＯなどのモジュール式ハードウェアより構成される共通開発プラットフォームを提供するナショナルインスツルメンツ（http://www.ni.com）の日本法人です。ＮＩが提唱する、直観的なグラフィカル表現を特徴とした「グラフィカルシステム開発」手法は、設計・試作・実装の各工程に共通プラットフォームを導入し、計測・制御・シミュレーション全般の効率化を図ることで製品開発期間の短縮と真の品質向上に貢献します。ナショナルインスツルメンツは米国テキサス州オースティンに本社を持ち、従業員は５，５００名以上、セールスオフィスは４０ヶ国以上にあります。日本においては、日経ビジネス誌に掲載される２０１１年度版「働きがいのある会社」（従業員５０〜２４９人の部門）において第２位に選ばれています。また、米国においては、Ｆｏｒｔｕｎｅ誌に掲載されるＴｈｅ　１００　Ｂｅｓｔ　Ｃｏｍｐａｎｉｅｓ　ｔｏ　Ｗｏｒｋ　Ｆｏｒ（アメリカで最も働きがいのある会社）に過去１２年間連続して選ばれています。



【本リリースに関するお問い合わせ先】
　日本ナショナルインスツルメンツ株式会社
　プロダクト事業部　営業部
　ＴＥＬ：０１２０−５２７１９６
　ＦＡＸ：０３−５４７２−２９７７
　Ｅ−Ｍａｉｌ：salesjapan@ni.com



　ＬａｂＶＩＥＷ、Ｎａｔｉｏｎａｌ　Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ、ＮＩ、ＣＶＩ、およびｎｉ．ｃｏｍはナショナルインスツルメンツの登録商標です。ＬａｂＷｉｎｄｏｗｓという商標は、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの使用許諾を得て使用しています。Ｗｉｎｄｏｗｓは、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの米国およびその他の国における登録商標または商標です。その他の企業名ならびに製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。