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フリースケール、複数の周波数帯域をカバーするRFパワーLDMOSトランジスタを発表

2011-05-07

フリースケール、ワイヤレス基地局の複数の周波数帯域をカバーする
RFパワーLDMOSトランジスタを発表

高い電力効率および広いビデオ帯域幅により、導入/運用コストの削減と
柔軟なネットワークの構築を実現


2011年4月27日 − フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1−8−1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、携帯電話基地局割り当て周波数帯域の全チャネルをカバー可能なアンプを実現する2つの新しいLDMOS RFパワー・トランジスタ、1930MHz〜1995MHz PCS帯域向け「MRF8P20165WH/S」および1880MHz〜2025MHz TD−SCDMAF&Aバンド向け「MRF8P20140WH/S」を発表しました。電力効率に優れた最新トランジスタは導入コストと運用コストの削減を可能にするほか、広いビデオ帯域幅により、ネットワークの柔軟性を高めます。

 今日のアンプ・システムは、多くの場合、運用するビデオ帯域幅が20MHz〜40MHzに制約され、各チャネルで個別のパワー・アンプが必要とされています。しかし、ワイヤレス・データ・トラフィックの増加に伴い、アンプ・システムを拡張してワイヤレス周波数帯域全体をカバーしようとする傾向が強まっています。高リニアリティ、高効率、広帯域幅、高出力の魅力的な組み合わせを実現するフリースケールの新しいRFパワーLDMOSトランジスタは、ビデオ帯域幅を業界トップクラスの160MHzまで拡張できるため、次世代アンプ・システムに理想的です。

 フリースケールの最新トランジスタはいずれも、それぞれ対応するワイヤレス周波数帯域全体を1つのアンプでサポートすることが可能です。これにより、マルチバンド基地局に必要とされるパワー・アンプの数が大幅に削減され、ネットワーク機器・設備の統合が促進されるため、運用コストを抑えることが可能になります。

 また、広いビデオ帯域幅を備えたフリースケールの最新LDMOSデバイスは、ネットワーク事業者間の機器共有を可能にし、アップグレードを簡素化することで、ネットワークの柔軟性を高めます。ネットワーク事業者は、機器をアップグレードすることなく、周波数帯域内で保有帯域の追加や交換を行うことが可能です。また、広帯域/マルチバンド・パワー・アンプは変調フォーマットに依存しないため、4G LTEなどのワイヤレス標準にアップグレードする場合も、ハードウェアを追加する必要はなく、簡単なソフトウェアの変更だけで実現します。したがって、ネットワーク事業者は導入コストと運用コストの双方を抑えることができます。さらに、システムの稼働中にチャネルの再設定が可能なため、チャネル統合を適用してデータ・レートの増大に対応できます。

 フリースケールの副社長兼RFディビジョン担当ジェネラル・マネージャであるリトゥ・ファブレは、次のように述べています。「全ワイヤレス帯域にわたり比類のないリニアリティと効率を実現するRFパワー・トランジスタはもはや、”望ましい”というものではなく”なくてはならない”存在となっています。フリースケールが本日発表した新デバイスは、現行および新興のワイヤレス帯域すべてに対応するブロードバンドRFパワー・トランジスタ・ファミリの最初のメンバー製品です。各デバイスは、キャリアが将来の課題に対応する上で必要な高効率、高リニアリティおよび高出力という特性をすべて兼ね備えています。」

 フリースケールのMRF8P20165WH/SおよびMRF8P20140WH/Sは、PCS標準やTD−SCDMA標準で求められるリニアリティ要件を満たしつつ、最大65MHz(PCS)/最大10MHz(TD−SCDMA)で分割された複数のワイヤレス・キャリアを増幅する際に、43.7%以上の効率を実現します。どちらのデバイスもデュアルパス・デザインを採用しており、一方のパスをメイン・アンプ、他方のパスをピーク・アンプにしたドハティ・アンプの最終段を実装できます。

 最新RFパワーLDMOSデバイスの主な仕様は次の通りです。

 MRF8P20165WH/S(1930MHz〜1995MHz)
  ・平均出力37W、入力信号ピーク対平均比(PAR)9.9dB
  ・ドレイン効率47.7%
  ・パワー・ゲイン16.3dB(標準)

 MRF8P20140WH/S(1880MHz〜2025MHz)
  ・平均出力24W、入力信号ピーク対平均比(PAR)9.9dB
  ・ドレイン効率43.7%
  ・パワー・ゲイン16dB(標準)

 どちらのデバイスもドハティ型アンプ構成およびデジタル・プリディストーションで使用するよう設計されています。優れた堅牢性を備えており、32Vの動作時に推奨値の2倍の入力電力で駆動した場合でも、10:1のVSWRのインピーダンス不整合に対応することが可能です。この最新トランジスタは、低静電容量に適合する内部整合性により、回路設計を簡素化します。また、静電放電(ESD)保護機能を統合しており、組み立てラインで発生するESD電圧に対して強い耐性を備えています。そして、−6V〜+10Vという幅広いゲート・ソース電圧範囲により、クラスCモードでも安定して動作します。最新トランジスタは、フリースケールのNI−780−4およびNI−780S−4エアキャビティ・パッケージで提供されます。


<価格と供給>
 MRF8P20165WH/SおよびMRF8P20140WH/Sは、現在サンプル出荷中です。量産開始は2011年5月に予定されています。リファレンス・デザインをはじめとした各種サポート・ツールも利用可能です。サンプルと価格の詳細については、フリースケール・セミコンダクタまたはお近くの販売代理店にお尋ねください。


フリースケール・セミコンダクタについて>
 フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、およびネットワーキング・マーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、
 http://www.freescale.com(英語)、または
 http://www.freescale.co.jp/(日本語)をご覧ください。


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