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シスコ、データセンターを可視化しリアルタイム分析を提供するプラットフォームを発表
Cisco Tetration Analyticsを発表:
データセンターを可視化し、リアルタイム分析を提供
〜データセンタータイムマシン〜
シスコシステムズ合同会社(代表執行役員社長:鈴木 みゆき、住所:東京都港区赤坂、以下 シスコ)は本日、データセンター内にある、すべてのパケット、フロー、帯域利用などをリアルタイムに可視化することができるよう設計された、新プラットフォームCisco Tetration Analytics(TM)(シスコ テトレーション アナリティックス)を発表しました。
Cisco Tetration Analyticsは、ハードウェアやソフトウェア センサーからテレメトリー情報を収集し、その膨大なデータを高度な機械学習技術によって分析します。Tetrationは、データセンターの運用で重要となるポリシー コンプライアンス、アプリケーション フォレンジクス、ホワイトリスト セキュリティ モデルへの移行などの問題に対応します。このプラットフォームによる継続的な監視、分析、レポートの提供により、IT管理者はデータセンターの状態を詳細に把握することができ、運用の信頼性、ゼロトラストモデルでの運用、SDNソリューションとクラウドへのアプリケーションの移行が大幅に簡略化されます。
Cisco Tetration Analyticsには以下の機能があります。
・データセンター全体およびクラウド内で相互に依存関係にあるアプリケーションを把握する
・リアクティブな対応からプロアクティブな対応に移行する:情報に基づいて運用上の判断を下し、ポリシー変更の効果を実装前に検証する
・Tetrationのフォレンジクス検索エンジンとユーザー インターフェイスを使用して、数十億ものフローを対象とした検索を1秒以内に完了する
・アプリケーションの動作を継続的に監視することで通信パターンの異常を迅速に特定する
■現在のデータセンターが持つ課題
現在、データセンター全体を対象に一貫したテレメトリー情報を収集し、大量のデータをリアルタイムかつ大規模に分析できるように設計された単一のツールは存在しません。運用上の問題に総合的に対応するには、実行する運用タスクに相関性が必要ですが、現在のところ、企業/組織は断片化された運用タスクを実行せざるをえません。これらの複雑で低速、かつ関連性を持たないツールを使用することで、時間とコストがかかり、機会損失を招いています。現在のITマネージャーに必要なものは、可視性と情報です。
・データセンター インフラストラクチャとアプリケーションの動作に対する全体的な可視性が得られないことが運用上の課題
・クラウドへのアプリケーション移行やディザスタ リカバリ サイトの準備を正確かつ迅速に行うことができない課題
・ゼロトラスト モデルの実装または維持に必要な情報とリソースが得られないために、このモデルを採用できない課題
■ソリューション:Cisco Tetration Analyticsプラットフォーム
Tetrationは、負荷が極めて低いサーバー ソフトウェア センサー、パケット単位のメタデータを監視するネットワーク ハードウェア センサー、またはその両方を組み合わせて使用することでデータセンター全体の広範かつ完全な可視性を提供するきわめて完全なソリューションです。Tetrationは、高度なデータセンター アナリティクスをリアルタイムに実行し、実用的な分析を分かりやすいビジュアルで表現します。Tetrationは、アプリケーション インサイト、自動化されたホワイトリスト ポリシー レコメンデーション、ポリシーのシミュレーションと影響分析、コンプライアンス管理、ネットワーク フロー フォレンジクスなど、データセンターの運用に重要な情報を提供します。
企業/組織にとって、Tetrationはデータセンターのタイムマシンのようなものであり、過去に何が行われたのかを巻き戻して確認し、現在何が行われているのかをリアルタイムに表示し、将来何が行われる可能性があるのかをモデリングすることを可能にします。
・変更を行う前に変化をモデリングすることでアプリケーションに対する影響を理解し、その情報に基づいて運用上の判断を下す
・実際に適用されたポリシー変更の完全な影響を検証する
・長期間のデータ ストレージ容量を活用することで、リアルタイムかつ経時的なポリシー シミュレーションを実行し、ネットワーク上の任意の時点で何が行われていたのかを再現する
■企業トライアル:Cerner Corporation
Cerner Corporation、情報テクノロジー担当ディレクター、ブレット・ジョーンズ(Brett Jones)氏は、次のように述べています。「先行トライアルの参加者としてシスコと連携し、Tetrationを実際に体験できることを嬉しく思っています。Tetration Analyticsのトライアルを通じてデータセンター内のアプリケーションの動作や依存関係をより詳細に把握できるようになりました」。Cernerは、ヘルスケア テクノロジーのグローバル リーダーです。Centerの医療情報テクノロジーは、世界の20,000以上の施設の人々、情報、システムをつないでいます。
■Cisco Tetration Analyticsの概要
ソフトウェア センサーは、仮想マシンまたはベアメタル サーバーのエンド ホストにインストールされます。Tetrationの最初のリリースでは、ソフトウェア センサーはLinuxとWindowsのサーバー ホストをサポートします。ハードウェア センサーは、シスコ ネットワーク スイッチ(Cisco Nexus 9200−X、Cisco Nexus 9300−EX)のASICに組み込まれ、全ポートからのフロー データをライン レートで収集します。1台のTetrationアプライアンスで1秒間に最大100万のユニーク フローを監視できます。ソフトウェア、ハードウェアの両センサーは、フロー情報をリアルタイムにTetration Analyticsプラットフォームに送信します。
このプラットフォームは、使用されているサーバーやネットワーク スイッチの種類を問わずにあらゆるデータセンターに導入できます。
Tetrationプラットフォームは「ワンタッチ」アプライアンスで、サーバーとスイッチは事前に結線され、ソフトウェアは事前にインストールされています。
Tetrationのセットアップは非常に簡単です。データセンター環境に関する質問にいくつか答えるだけでクラスタの構成は完了します。ビッグデータの複雑さとは無縁で、Tetrationの導入や運用では、ビッグデータに関する特別な経験は不要です。2016年7月にリリースされる最初のTetrationプラットフォームは、お客様のデータセンターにオンプレミスに導入されるフルラック アプライアンスとなる予定です。
Cisco Tetration Analyticsの発表にご賛同頂いたパートナー様の一覧です。(50音順)
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
取締役 兼 常務執行役員、ITサービス事業グループ担当役員 兼 CTO
大久保 忠崇氏
「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社は、シスコシステムズ合同会社が『Tetration Analytics』を発表したことを心より歓迎いたします。データセンター事業者や大規模ネットワーク運用者にとって、日々増大・変化するトラフィックの管理は喫緊の課題です。CTCでは、既に保有するビックデータ分析ソリューションや大容量ストレージシステムに加え、『Tetration Analytics』が加わる事で、アプリケーションレイヤーまでのトラフィック分析・可視化が可能となり、総合的なソリューションが提供可能になる事を大いに喜ばしく思います」
日本アイ・ビー・エム株式会社
執行役員 GTS事業本部サービスライン、久利 建樹氏
「日本アイ・ビー・エム株式会社は、シスコシステムズ合同会社のCisco Tetration Analyticsの提供開始を歓迎します。IBMのネットワーク・サービスは、コンサルティングから設計構築、運用までライフサイクルを通じたサービスを提供できるといった特長があり、Cisco Tetration Analyticsと組み合わせて活用することにより、データセンター内のアプリケーションを可視化し、次世代Enterprise ITの実現を支援します。今後とも、Authorized Technology Providerとして、お客様に価値をお届けしてまいります」
ネットワンシステムズ株式会社
ビジネス推進本部執行役員、篠浦 文彦氏
「ネットワンシステムズがコアとするクラウドインフラの技術・ノウハウによって、Cisco Cloud Center / Cisco ACI / Cisco Nexus等と「Cisco Tetration Analytics」を連携させることでポリシー管理を自動化し、アプリケーションも含めたクラウドデータセンター全体のパフォーマンスを最適に可視化・改善・維持することが可能になります。これらによるクラウドデータセンターの迅速性・安全性の向上によって、お客様のビジネスを力強く支援できる要素になると期待しています」
ユニアデックス株式会社
取締役副社長執行役員 兼 エクセレントサービス創生本部長、山本 敏郎氏
「ユニアデックスは、この度のCisco Tetration Analytics のリリースを歓迎いたします。複雑・大規模化するデータセンターやクラウド環境において、セキュリティの担保と運用自動化の必要性は日々増加していると感じます。Cisco Tetration Analytics が実現するデータセンター内のすべての通信の可視化とリアルタイムな分析、Cisco ACI 環境のポリシー生成をはじめとしたゼロトラスト運用の自動化は、弊社と多くのユーザー企業様のICT環境に、さらなる発展をもたらしていけるものと期待いたします」
シスコ、ネットワーキングおよびセキュリティ ビジネス グループ担当
シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、
デビッド・ゲックラー(David Goeckeler)
「データセンターの可視化、社内インフラストラクチャ全体を分析し自動化することは、クラウド、モバイル、IoTなどのセキュアなデジタル ビジネス モデルの構築において重要な技術進歩を意味します。アプリケーションとデータセンター全体からインサイトを得ることで、既存のソフトウェア ソリューションを強化し、ビジネス オペレーション、効率、お客様のエクスペリエンスを向上させる高度なソフトウェアの将来の開発を促進できます」
■関連リソース
・シスコCEO、チャック・ロビンズ(Chuck Robbins)のブログ
https://apjc.thecisconetwork.com/site/content/lang/ja/id/5986
・Tetration Analyticsの概要
http://www.cisco.com/jp/go/tetration
・データセンターとTetration Analyticsのビデオ[英語]
http://video.cisco.com/detail/videos/data-center-virtualization/video/4941830900001/tetration-analytics-data-center-time-machine?autoStart=true
・Tetrationのインフォグラフィック[英語]
http://www.cisco.com/c/dam/en/us/products/collateral/data-center-analytics/tetration-analytics/tetration-infographic.pdf
■シスコシステムズ合同会社について
シスコシステムズ合同会社は、米国シスコ(NASDAQ:CSCO)の日本法人です。シスコは、ビジネスの基盤となるインテリジェントなネットワーキングソリューションから、音声、映像、データ、ストレージ、セキュリティ、エンターテイメントをはじめとする新しい分野、そして、人々の仕事や生活、娯楽、学習のあり方を一変させることのできるネットワーク プラットフォームの提案を目指しています。シスコの会社概要・詳細は以下のWebサイトでご参照頂けます。
http://www.cisco.com/jp
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