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富士フイルム、銀系抗菌剤を配合し抗菌性能を付加した超音波検査用ゼリーを発売
世界初(※1)銀系抗菌剤を配合して抗菌性能を付加した超音波検査用ゼリー
接触後30分で細菌が99.99%以上減少
「F JELLY PLUS(エフ ジェリー プラス)」
化粧品の開発で培った知見を活かして、べたつきにくい使用感を実現
●新発売●
富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、世界で初めて、銀系抗菌剤を配合し、抗菌性能を付加した超音波検査用ゼリー「F JELLY PLUS(エフ ジェリー プラス)」を、富士フイルムメディカル株式会社を通じて、本日より発売いたします。当社が化粧品の開発で培った知見を活かして、保水力が高い浸透性コラーゲンを配合しながら、保湿剤の配合量を必要最小限に抑えるなど成分配合を工夫し、拭き取り後のべたつきを低減しました。
超音波検査では、体表に超音波検査用ゼリーを塗り、超音波を発するプローブからの音波を伝わりやすくします。ゼリーを介した細菌の感染を防ぐため、ゼリーを体に塗布する際に、容器を肌に接触させないことや、検査後のプローブに付いたゼリーをよく拭き取ることが必要です(※2)。また、一般的な超音波検査用ゼリーは、ゼリー内の細菌の増殖が抑えられるように防腐剤を配合しています。しかし、近年の研究では、防腐剤が配合されていても、細菌がゼリーの中で一定期間生き続けることが報告されています(※3)。
今回発売する「F JELLY PLUS」は、当社が写真フィルムで培った、銀に関する知見を活かし、世界で初めて、銀系抗菌剤を配合して抗菌性能を付加した超音波検査用ゼリーです(※4)。本製品は、防腐剤と抗菌剤をバランスよく配合することで、多種類の細菌に対して高い抗菌性能を発揮することができます。ゼリーが細菌に接触しても、30分で細菌を99.99%以上減少させることを確認しました。万が一、本製品の容器内に細菌が入ってしまった場合や、拭き残してしまったプローブ上のゼリーに細菌が付いている場合でも、抗菌性能を発揮することで、超音波検査用ゼリーを介した院内感染のリスク低減が期待できます。
また、超音波検査用ゼリーは直接肌に触れるものであり、化粧品と共通の成分が多く使われています。当社は、化粧品の開発で培った知見を活かして、超音波検査用ゼリーに求められる使用感をゼロから見直し、拭き取り後にべたつかない処方を検討。当社の化粧品にも配合実績がある、保水力が高い浸透性コラーゲンを配合しながら、保湿剤の配合量を必要最小限に抑え、拭き取り後のべたつきを低減しました。ゼリーの伸びやすさや、プローブを走査した際の潤滑性といった基本性能も備えています。
粘度のタイプはソフト、ミドル、ハードの3種類を用意。検査部位や体位に合わせて使い分けることができます。特にハードタイプは、一般的な高粘度タイプ(※5)に比べて粘度が2割高く、体表面での高い密着性やクッション性を実現します。甲状腺や循環器の検査など垂直面を走査するような検査や、関節や血管といった小さな部位の観察や患部を圧迫したくない検査での効果が期待されます。容器は、本製品の特長である高い機能性を連想させる清潔感のあるデザイン。透明容器なので、残量がひと目で分かります。ラベルには明るいビタミンカラー(※6)を採用。粘度のタイプを識別しやすくしました。
富士フイルムはこれからも先進独自の技術によって、人々の生活の質の向上に貢献する製品を開発していきます。
*製品画像・参考画像・参考資料は添付の関連資料を参照
記
1. 製品名
「F JELLY PLUS」
2. 発売日
平成27年12月15日
3. 価格(税別)
ボトル(250g/本。1箱12本入り):12,500円
詰め替えパウチ(2kg/本。1箱4本入り、空ボトル2本付き):21,600円
4. 製品特長
(1)銀系抗菌剤を配合することで抗菌性能を付加しました。抗菌性能試験において、ゼリーが接触してから30分で細菌の99.99%以上が減少することを確認。ゼリーを介した院内感染のリスクの低減が期待できます。
(2)化粧品の開発で培った知見を活かして、保水力が高い浸透性コラーゲンを配合しながら、保湿剤の配合量を必要最小限に抑えることで、拭き取り後のべたつきを低減します。
(3)粘度のタイプはソフト、ミドル、ハードの3種類。検査部位や体位に合わせて使い分けることができます。特にハードタイプは一般的な高粘度タイプに比べて粘度が2割高く、体表面での高い密着性やクッション性を実現しています。垂直面での検査や、小さな部位の検査、圧迫を避けたい検査において効果を発揮します。
(4)容器は、本製品の特長である高い機能性を連想させる清潔感のあるデザイン。透明容器なので、残量がひと目で確認できます。ラベルには、明るいビタミンカラーを採用。粘度のタイプを識別しやすくしました。
※1 平成27年12月1日時点。当社調べ。
※2 Muradali D1,Gold WL,Phillips A,Wilson S.Can ultrasound probes and coupling gel be a source of nosocomial infection in patients
undergoing sonography? An in vivo and in vitro study.Am J Roentgenol.1995;16:1521−4.
※3 Ohara T,Itoh Y,Itoh K.Ultrasound instruments as possible vectors of staphylococcal infection.J Hosp Infect.1998;40:73−7.
※4 本製品は、医薬品・医療機器ではなく、抗菌性能は医療用としての認可を受けたものではない。超音波装置の取扱説明書に従い、プローブの洗浄、消毒が必要。
※5 平成27年12月1日現在、市販されている超音波検査用ゼリーのうち、最も粘度が高いもの。
※6 柑橘類に見られるような明るいビビッドな色調の総称。
○本件に関するお問い合わせ
お客様
富士フイルムメディカル株式会社 販売統括本部・マーケティング部
TEL 03−6419−8033