塩野義製薬、米国で閉経後膣乾燥感対象の第３相臨床試験を開始

米国子会社Shionogi　Inc．におけるOsphena(R)の閉経後膣乾燥感を対象とした第３相臨床試験開始のお知らせ


　塩野義製薬株式会社（本社：大阪市中央区、代表取締役社長：手代木　功、以下「当社」）は、当社の米国子会社Shionogi　Inc．（ニュージャージー州）が、閉経後女性における中等度から重度の膣乾燥感に対する選択的エストロゲン受容体モジュレーターOsphena(R)（一般名：ospemifene）の第３相臨床試験を開始しましたので、お知らせいたします。

　閉経後膣萎縮症は、閉経後女性の約半数の方が発症するとされる慢性かつ進行性の疾患です。閉経に伴うエストロゲンレベルの低下により、膣粘膜内層が薄くなり弾力性を失う、いわゆる萎縮状態となります。加えて、膣分泌物が低下すること等により引き起こされる膣乾燥感は、性交痛と並んで閉経後膣萎縮症の不快な症状の一つとされています。当試験は、この膣乾燥感に対するOsphena(R)（１日１回　６０mg、１２週間）の有効性ならびに安全性について検証するものです（４０歳から８０歳の閉経後女性、約６００人を対象とした無作為抽出、プラセボ対照二重盲検比較試験）。

　Osphena(R)は、当社グループが閉経後膣萎縮症に伴う性交痛の治療薬としてFDAより承認を取得した唯一の経口選択的エストロゲン受容体モジュレーターで、２０１３年６月より米国にて販売を開始しています。また欧州において、当社の欧州子会社Shionogi　Limited（英国ロンドン）が、膣乾燥感を含めた中等度から重度の閉経後膣萎縮症を適応症として２０１５年１月に販売承認を取得し、Senshio(R)の製品名で販売しています。当社グループは、本試験によって得られる結果が、米国において閉経後膣萎縮症に伴う膣乾燥感でお困りの患者さまへの新たな治療選択肢の提供につながることを期待しています。