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ソニー、AV伝送インターフェース対応の映像制作機器6機種を発売
4K映像などのライブ制作インフラのIP化を普及推進
ネットワーク・メディア・インターフェース対応の映像制作機器6機種発売
〜賛同パートナーも42社へ拡大〜
・製品画像は添付の関連資料「製品画像1」を参照
ソニーは、4Kなど付加価値の高い映像コンテンツのライブ制作を、IP化を用いて効率的に構築するIP Live Production Systemを普及推進しています。この度、当システムのコア技術である AV伝送インターフェース「ネットワーク・メディア・インターフェース」(自社開発)に対応した、映像制作機器を6機種発売します。
従来のSDIに代わり、機器間の映像/各種信号の伝送にIPを用いることで、制作システム全体をネットワーク上で一元管理し、運用の大幅な効率化を実現します。
本技術に賛同するパートナーは、2015年11月現在で42社にのぼります。次世代のIP映像制作を支えるインフラとして活用いただくべく、より一層のご提案を広げてまいります。
新商品として、4Kカメラシステム用のベースバンド・プロセッサユニット『BPU−4500』、4K/HD対応マルチポートAVストレージユニット『PWS−4500』、4K映像のIP信号入出力を実現したマルチフォーマットスイッチャープロセッサー『XVS−8000』を発売します。また、ネットワーク接続された対応機器から伝送されるデータをルーティング・管理するIPライブシステムマネージャー『PWS−100NM1』や、従来の放送業務用機器に対し、外付けでSDI−IP変換を行えるコンバーターも合わせて発売します。
ベースバンド・プロセッサユニット
(型番)『BPU−4500』
(発売日)2016年2月1日
(メーカー希望小売価格)3,500,000円+税
マルチポートAVストレージユニット
(型番)『PWS−4500』
(発売日)2016年2月1日(※1)
(メーカー希望小売価格)参考予定システム価格(※2) 14,600,000円+税
マルチフォーマットスイッチャープロセッサー
(型番)『XVS−8000』
(発売日)2016年6月30日
(メーカー希望小売価格)参考予定システム価格 50,000,000円+税
IPライブシステムマネージャー
(型番)『PWS−100NM1』
(発売日)2015年11月30日
(メーカー希望小売価格)1,900,000円+税(ライセンス料を含まない)
シグナルプロセッシングユニット
(型番)『NXL−FR318』
(発売日)2015年11月30日
(メーカー希望小売価格)590,000円+税
SDI−IPコンバーターボード
(型番)『NXLK−IP40F』
(発売日)2015年11月30日
(メーカー希望小売価格)380,000円+税
※1 本システムのオプション、ネットワーク・メディア・インターフェースボード『PWSK−4506F』は、2016年6月1日の発売予定。
※2 次のオプションに対応した場合:4K収録・再生、ネットワーク・メディア・インターフェース入出力、SDI入出力 4I/O、HDハイフレームレート(4/6/8倍速)、容量:8TB(最大)
■開発の背景
2014年CSでの4K試験放送開始以降、BSの4K実用放送や4Kコンテンツのネットワーク配信を見据え、4K映像制作需要が増える昨今、4Kでのライブ制作の機会も増えています。一方で、既存のSDIで4Kのインフラを構築した場合、配線やルーターの規模などがHDの4倍以上必要となり、コスト、スペース、重量などが課題です。
IP Live Production Systemでは、そうした課題を解決し、コア技術ネットワーク・メディア・インターフェースを通じ、映像や、ライブ中継において必要な、音声、メタデータ、同期、制御などの信号を全てIP化し、複数のAVストリームをネットワーク経由で多地点に同期伝送することが可能です。
4K・8K、ハイフレームレートなど次世代の映像フォーマットに対応できる拡張性も備えています。
またIP化することで他の制作システムとITインフラを共有することができるため、ライブシステムとファイルベースの制作システムを統合することも可能です。設備投資の二重化を解消し、投資効率が高められます。
ソニーは、放送業界で次世代IP制作インフラとして幅広くご活用いただくべく、本技術を自社製品の展開のみならず、他社放送機器への互換性対応を含めて推進しています。ネットワーク・メディア・インターフェースに賛同するサポーター各社42社に対し、技術情報の開示や開発サポートを進めています。
なお、データ伝送を担うインフラの面では、株式会社インターネットイニシアティブが、新たに放送システム向けのネットワークサービス事業を開始するなど、インターネットサービス事業者としても、4K映像伝送のIP運用化を推進する動きが出ています。
ソニーは、IP Live Production Systemの提案を通じて、撮影現場や放送局間の映像伝送における大幅な効率化を実現し、技術の普及促進のための環境構築に努めてまいります。
*特設ウェブサイト:
ネットワーク・メディア・インターフェース
http://www.sony.jp/products/Professional/c_c/nmi/
■ネットワーク・メディア・インターフェース対応の新商品
<新商品>4Kカメラシステム用ベースバンド・プロセッサユニット『BPU−4500』
マルチフォーマットポータブルカメラ『HDC−4300』などと組み合わせて4Kカメラシステムとしてお使いいただく本商品は、従来機種『BPU−4000』の機能に加え、新たにネットワーク・メディア・インターフェースに対応しました。
さらに、『HDC−4300』を含むシステムアップデート(年内を予定)によって、新たに4K/120p出力に対応します。マルチポートサーバーシステム『PWS−4400』、『PWS−4500』などと組み合わせ、4K 2倍速の滑らかなスローモーション映像を実現します。
当アップデートにより、『HDC−4300』接続時のS−Log3出力(※3)にも対応いたします。これにより、カラーグレーディングの容易さや従来よりも広いダイナミックレンジを維持した素材記録が可能になるなど、HDR制作の可能性がより広がります。
※3:S−Log3とは、広い輝度ダイナミックレンジを記録するためのソニー独自の輝度特性カーブです。白とびや黒つぶれしやすいシーンでも、ディテールを引き出す編集を可能にします。
・製品画像は添付の関連資料「製品画像2」を参照
■<新商品>マルチポートAVストレージユニット『PWS−4500』
XAVCフォーマットによる高画質での4K/HD記録・再生が可能なビ デオサーバーです。SDIはもちろん、オプションにより新たにネットワーク・メディア・インターフェースによる入出力にも対応し、効率的なシステム構築を実現します(※1)。
また、ソニー製各種カメラシステムから出力される信号の記録をサポートし、4K2倍速・HD8倍速のスローリプレイが可能です(※4)。その他、ネットワーク(10G)接続により複数サーバー間のファイルを共有できるShare Play機能にも新たに対応。他サーバー内にある映像素材を使ってハイライト編集・送出を行うなど、効率的かつ魅力的な映像制作に寄与します。
※4:スローリプレイ・ハイライト用途での使用の場合、別途アプリケーション費用がかかります。
・製品画像・リリース詳細は添付の関連資料「製品画像3」「リリース詳細」を参照