イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

第一三共とUCB、てんかん治療薬「ラコサミド」の国内製造販売承認を申請

2015-07-01

てんかん治療薬「ラコサミド(一般名)」の国内製造販売承認申請について


 第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「第一三共」)とユーシービージャパン株式会社(本社:東京都新宿区、以下「ユーシービージャパン」また、ユーシービーグループを総称して以下「UCB」)は、2015年6月26日に、てんかん治療薬「ラコサミド」(以下、「本剤」)について、成人てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する他の抗てんかん薬との併用療法を適応として、ユーシービージャパンが国内製造販売承認申請を行いましたので、お知らせします。
 本申請は、UCBが2014年10月に発表した部分発作のある日本人と中国人の成人患者を対象とした第III相臨床試験1の結果に基づくものです。本剤(1日200mgと400mg)の併用投与はプラセボと比較して、部分発作回数を有意に減少させ、また、この試験で認められた有害事象は、海外のこれまでの臨床試験及び製造販売後で報告されたものと同様であり、安全性に新たな懸念はありませんでした2。
 今後国内においては、第一三共とUCBが、2014年11月に締結した本剤に関する共同商業化契約に基づき、製造販売承認取得後、製造はUCBが担い、販売・流通は第一三共が担当し、プロモーション活動は両社共同で実施していきます。
 第一三共とUCBは、本剤によって、てんかん患者の部分発作に対する併用療法において、新たな治療の選択肢を提供することで、国内の患者さんや医療関係者の皆様に貢献できるものと期待しております。


<てんかんについて3−5>
 てんかんは世界中で約6500万人の患者さんがいると推定される脳の病気で、「24時間以上の間隔をおいて非誘発性発作が2回以上起ること」又は「1回の非誘発性(または反射性)発作があり、その後10年間さらに発作が起る可能性があること(それは非誘発性発作が2回起こった後、またはてんかん症候群と診断された後の一般的な再発リスク(60%以上)と同程度)」と定義されます。てんかんは健康状態、人種、年齢等との関連が考えられますが、年齢を問わず誰にでも発症する可能性があり、26人中1人は一生のうちいずれかの時点で、てんかんを発症するといわれています。


<UCBとてんかんについて>
 UCBはてんかん領域で新規てんかん治療剤の研究開発を20年以上続けてきており、その結果、豊富な経験と実績を持っています。毎日、何千人もの患者さんがUCBのてんかん治療剤を使用して、発作の抑制に役立てています。てんかん研究に長期的に取り組む会社としてのUCBの目標は、患者さんのアンメットニーズに焦点を当て、その日々の生活を改善する解決策をお届けすることです。UCBの研究者たちは、てんかんとその治療法についての理解の深化に貢献できることを誇りにしています。我々は、目標を共有する研究施設、製薬会社、その他組織の世界的科学者や臨床の先生方と協力し、高度のネットワークを構築しています。我々UCBは患者さんから啓示を受け、科学を原動力として、てんかんの患者さんをより良くサポートする努力を日々続けています。


<「ラコサミド(一般名)」について>
 「ラコサミド」は成人及び青年(16−18歳)患者における部分発作(二次性全般化の有無を問わない)の併用療法として、2008年9月、EUでVIMPAT(R)との商品名で初めて発売され、現在では世界46カ国のてんかん患者さんに提供されています。欧米ではフィルムコーティング錠、シロップ及び静注剤として販売されています。静注用ラコサミド溶液は一時的に経口投与が不可能となった患者さんへの経口剤代替療法として使用されます。UCBは全世界における開発、製造、販売に関する権利を保有しています。日本では、「ラコサミド」はまだてんかん治療薬としての承認を取得していません。


<参考文献>
 1.ClinicalTrials.gov Identifier:NCT01710657:Accessed 23rd November 2014 from http://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01710657?term=NCT01710657&rank =Accessed
 2.VIMPAT(R)Summary of Product Characteristics.Accessed 23rd November 2014 from http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-_Product_Information/human/000863/WC500050338.pdf
 3.Fisher,R.S.,et al.,ILAE Official Report:A practical clinical definition of epilepsy.Epilepsia,2014.55(4):475−82.
 4.Institute of Medicine.Epilepsy Across the Spectrum. Promoting Health and Understanding,Washington,DC:The National Academic Press,2012 brief report.Accessed 17th November 2014 from http://www.iom.edu/〜/media/Files/Report%20Files/2012/Epilepsy/epilepsy_rb.pdf
 5.The Epilepsy Foundation of America.Who gets epilepsy? Accessed 17th November 2014 from http://www.epilepsy.com/learn/epilepsy-101/who-gets-epilepsy


<第一三共グループについて>
 第一三共グループは、「革新的な医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを企業理念に掲げております。

 世界中で多くの患者さんに服用いただいている高血圧症、脂質異常症、感染症領域の薬剤に続き、血栓症領域でも新薬を上市し、次代のフランチャイズとして育成します。さらには研究の重点領域を、「がん」、「循環代謝」、「先端領域」と定め、バイオ医薬品を含めた新薬創出に向けて取り組みを強化しております。

 また、第一三共グループは、患者さん、医療関係者等の皆さまの多様なニーズに対応するべく、イノベーティブ医薬品(新薬)に加え、ジェネリック医薬品、ワクチン、OTC医薬品の事業を展開しております。

 詳細については、http://www.daiichisankyo.co.jpをご覧ください。


<UCBについて>
 ユーシービーグループ(http://www.ucb.com)は、ベルギーのブリュッセルに本社を置くグローバルバイオファーマ企業で、中枢神経系、免疫系等の重篤な疾患とともに生きる患者さんの生活を改善するための革新的な医薬品や治療法の創出、開発を行っています。従業員は世界約40カ国で8,500名以上。2014年の売上は33億ユーロでした。UCB はユーロネクストブリュッセル証券市場に上場しています(シンボル:UCB)。UCBの動きはツイッター(@ucb_news)で追跡可能です。

 ユーシービージャパン株式会社は、1988年に設立され、アレルギー性疾患治療剤「ジルテックR錠」(一般名:セチリジン)などを販売してきました。2010年9月に発売された抗てんかん剤「イーケプラR錠」(一般名:レベチラセタム)や2013年3月に発売された関節リウマチ治療剤「シムジアR」を新たな成長の起点とし、中枢神経系(CNS)ならびに免疫領域を中心に治療の難しい患者さんを対象にしたスペシャリティ・バイオファーマとして、日本の医療・健康へ更なる貢献をしてまいります。




Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版