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小田急グループ、「長期ビジョン2020」と今後3年間の「グループ中期経営計画」を策定
「長期ビジョン2020」および「グループ中期経営計画(2015〜2017年度)」の策定について
小田急グループでは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献することを定めた「グループ経営理念」を実現するため、平成17年にグループ事業ビジョン「Value Up 小田急」を策定し、グループ価値・沿線価値の向上に努めてまいりました。
今般、事業環境の変化に対応し、グループ経営理念の実現とさらなる事業成長を遂げるため、平成32年度までに取り組むべき方向性を示した「長期ビジョン2020」と、これを受けた3年間の実行計画である「グループ中期経営計画(2015〜2017年度)」を策定しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.「長期ビジョン2020」の概要
(1)基本方針
※添付の関連資料を参照
(2)グループ成長戦略
基本方針を踏まえ、2つのテーマを設定し、沿線の既存事業に再投下すべき資本を継続的に確保するとともに、沿線外への進出や新規事業の開発に対する資本も確保し、新たな収益源を獲得していくことで、経営理念の実現に向けた強固な成長サイクルを確立します。
・テーマI 沿線における複々線完成後のグループ収益を最大化する
平成29年度に予定している複々線完成という大きな機会を捉え、強みのある既存事業やターミナル駅周辺再開発の推進を通じて沿線の魅力を高めるとともに、人口流入を促進することで、グループ各事業の主戦場である沿線エリアの事業基盤を磐石なものとします。
・テーマII 2020年度までに成長の種を蒔き育てる
市場での成長性や競争力の高い既存事業については、外部パートナーとの連携やM&A等を通じて、沿線外や海外の優良なマーケットエリアに進出し、事業規模を拡大します。同様に、新規事業についても、外部パートナーとの連携やM&A等を通じて、変化するお客さまのニーズを捉え、既存事業周辺で不足しているグループ機能を充足させるなど、開発を推進します。
(3)事業成長に向けた取組み
上述した「長期ビジョン2020」におけるテーマに対して以下の取組みを行うことで事業成長を達成します。
・ミッション[1] 既存事業の選択的強化
沿線においては、鉄道事業を中心とした運輸業と不動産業が連携して、複々線完成後の収益最大化に向けた施策を実施し、強固な事業基盤を整備します。鉄道事業において複々線完成後の戦略的なダイヤを策定し、新規利用客の誘引を図るとともに、駅周辺の整備・再開発、バスをはじめとする交通ネットワークを拡充します。
箱根、江の島・鎌倉等の観光エリアにおいては、旺盛な旅行需要を的確に捉え、観光地間競争に打ち勝つための既存コンテンツの強化・利便性向上策を推進します。
また、多様化する顧客ニーズに対応すべく、流通業、その他の事業等において駅周辺立地における最適なビジネスモデルを追求するなどしてサービスの拡充を図ります。特に環境変化として重要な就労女性・高齢者・訪日外国人の増加等に対しては各事業でサービスを拡充するとともに収益性を強化します。
・ミッション[2] 中核駅周辺再開発の推進
国内最大のターミナルである新宿駅周辺においてグループ収益の最大化を図るため、新宿西口再開発計画を検討、推進します。また、乗降者数が多く将来における駅周辺の大規模再開発の実施可能性が高い沿線中核駅についても再開発計画を検討、推進します。
・ミッション[3] 既存事業の沿線外進出
事業成長が見込まれ競争優位に立てる事業については、外部パートナーとの連携やM&Aの活用等を通じて、沿線外や海外の優良なマーケットエリアへ進出し、収益を拡大していきます。
・ミッション[4] 新規事業の開発
既存事業の周辺関連分野において、外部パートナーとの連携やM&Aの活用等を通じて、変化する顧客ニーズを捉え、新規事業開発による収益の拡大を図るとともに、人材やビジネスノウハウ等の経営資源を獲得していきます。
また、「長期ビジョン2020」では、平成32年度までを「特に収益基盤を強化し事業成長すべき期間」と位置づけており、連結の営業収益・EBITDA・有利子負債/EBITDA倍率を重要な経営指標として設定するほか、ROA・ROEについても注視し、効率的な経営に努めてまいります。
(4)平成32年度連結数値目標
※添付の関連資料を参照
2.「グループ中期経営計画(2015〜2017年度)」の概要
(1)位置づけ
・持続的成長に向けたシナリオの立ち上げ期
「長期ビジョン2020」の実現に向けて、事業基盤をより強固なものとし、成長の種を蒔き育てるための準備を行う3年間の実行計画とします。
(2)重点施策
「長期ビジョン2020」で設定したテーマに基づき、主に下記の施策を推進します。
・テーマI 沿線における複々線完成後のグループ収益を最大化する
・ミッション[1] 既存事業の選択的強化
○複々線化効果の最大化および交通ネットワークの拡充
○訪日外国人旅行客や観光需要の取込み
○多様化する顧客ニーズに対応したサービスの拡充
・ミッション[2] 中核駅周辺再開発の推進
○沿線中核駅周辺の再開発計画の検討・推進
○都市間競争に打ち勝つ新宿西口における再開発計画の検討
・テーマII 2020年度までに成長の種を蒔き育てる
・ミッション[3] 既存事業の沿線外進出
○リゾート・宿泊主体型ホテルの出店
○ストアにおける出店強化
○外食における海外を含めた出店の拡大
○外部パートナーとの連携、成長投資枠の活用によるM&Aや不動産取得等の推進
・ミッション[4] 新規事業の開発
○新たな不動産供給モデルの展開
○不動産活用コーディネート事業の展開
○百貨店やストアにおける新たなフォーマットによる出店推進
○Eコマースの展開
3.参考資料 別冊「長期ビジョン2020 およびグループ中期経営計画(2015〜2017年度)」
以上