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エスビー食品、農研機構との共同研究で生鮮ハーブの抗酸化能の時期別変動を確認
(独)農研機構 食品総合研究所−エスビー食品(株) 共同研究
生鮮ハーブの抗酸化能における時期別変動を確認
エスビー食品(株)(本社:東京日本橋、社長:山崎雅也)では、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所との共同研究により、国産ハーブ8種に関してORAC(oxygen radical absorbance capacity)法を用いて収穫時期による抗酸化能の変動解析、およびポリフェノール含量の測定を行いました。この研究結果を、日本農芸化学会2015年度大会(2015.3.26〜29、於:岡山大学)で、食品総合研究所より発表いたします。
■研究の背景と目的
ハーブ類にはポリフェノールをはじめとする様々な成分が含まれ、そのいくつかは抗酸化能を有することが知られています。しかしながら、収穫時期の違いによる抗酸化能の変動に関する知見はあまり得られておりませんでした。そこで、生鮮ハーブ(フレッシュハーブ)の抗酸化能に関する基礎的知見を得ることを目的として、フレッシュハーブの抗酸化能の評価を行いました。
■研究概要
イタリアンパセリ、コリアンダー、セロリホワイト、クレソン、ルッコラ、マスタードグリーン、バジル、およびマーシュの8種類のフレッシュハーブを対象に、3、5、9、および12月における抗酸化活性をORAC法で測定すると共に、各試料に含まれるポリフェノール量を測定しました。
その結果、調べた中ではバジルの抗酸化活性が最も高く、親水性(H)−ORAC値が100g(新鮮重)あたり4453.2±55.2〜14380.1±1082.2μmol Trolox当量(TE)、親油性(L)−ORAC値は同様に2931.9±133.8から6223.7±929.8μmol TEでした。また、セリ科のハーブは夏季に、アブラナ科は冬期にH−ORAC値が高くなるという収穫時期により変動することが確認されました。
さらに、H−ORAC値とポリフェノール含量の相関関係を検討したところ、すべてのハーブにおいて正の相関を示すことも明らかになりました。
■今後の研究方向
今後はさらに測定する品目数を増やすと共に、抗酸化能の中心的な役割を果たす成分の解明も進めて参りたいと考えています。
【資料】学会発表の要旨
※添付の関連資料を参照