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三菱重工、170万kW級のEU−APWRが欧州電力要求(EUR)認証を取得

2014-10-30

170万kW級のEU−APWRが欧州電力要求(EUR)認証を取得
欧州原子炉市場への参入基盤整う


 三菱重工業が欧州電力要求(EUR(※))に対する適合性審査を申請していた世界最大級(170万kW)の第3世代プラス炉である加圧水型(PWR)原子力発電プラント「EU−APWR」がこのたび、EURの認証を取得しました。欧州の主要電力会社がまとめた膨大な要求項目への適合性を認められたもので、EUR認証を日本メーカーが取得するのは当社が初めてです。これを受け、当社は欧州の大型原子炉市場へ参入する基盤が整いました。

 EURは、原子力発電を行う欧州の電力会社16社が各国の規制要求や運転経験を基に定めた要求を20章・約5,000項目にとりまとめたものです。審査開始は2012年10月。当社が提出したEU−APWRの基本設計図書(約70図書)と補足説明図書(約200図書)をもとに、その安全性や運転性能などがEUR要求に適合しているかどうかを審査したもので、2年にわたる種々の検討を経て、今回、同炉が欧州市場に受け入れ可能な高いレベルに達していることが認められました。

 EU−APWRは、日本国内向けに準備を進めてきた改良型PWR(153万8,000kW)をベースとして、欧州各国の規制や顧客のニーズを反映させた最新型PWRです。従来のPWRに比べ、機器・出力の大型化をはかり、世界最高レベルの熱効率を達成したもので、新たに自動安全システムやデザイン要素を取り入れることにより、大幅な経済性と安全性の向上を実現しています。

 当社は、中型炉として、フランスAREVA社との合弁会社であるATMEA社が開発した出力110万kW級のPWR第3世代プラス炉、ATMEA1も有しており、同炉はEU−APWRに先立って、フランス原子力安全規制当局(ASN)、カナダ原子力安全委員会(CNSC)からすでに、その安全設計がそれぞれの国の安全規制および技術的要求に適合していると評価されています。
 今回、EU−APWRがEUR認証を取得したことにより、欧州向け大型炉はEU−APWR、中型炉はATMEA1と両タイプの認証が整ったことになります。

 当社はPWRの設計・製造からアフターサービスまでの一貫した事業体制を持ち、国内24基に上るPWRの建設実績を有しています。
 今回のEUR認証取得を受けて当社は今後、最高水準の安全性と優れた運転性能を有するEU−APWRおよびATMEA1の営業を一層強力に展開していきます。

 ※The European Utility Requirements




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