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新日鉄化学、透明導電膜不要の「色素増感太陽電池」を開発

2011-02-28

透明導電膜不要の「色素増感太陽電池」を開発

−薄型、軽量でフレキシブルを実現−


 新日鐵化学株式会社は、透明導電膜(TCO:Transparent Conductive Oxide)を用いない独自構造により、これまで耐熱温度の問題から、技術的に困難とされてきた樹脂基板による色素増感太陽電池の開発に成功(写真参照)。薄型、軽量でフレキシブルといった色素増感太陽電池の特長を最大限に活かす性能を実現しました。

 また、TCOを用いない本製品では、電気抵抗を下げるための集電配線が不要となるため、複数の発電色素と組み合わせることで、集電配線に邪魔されないカラフルな絵画様の設計も可能となります。


【特長】

 1.透明導電膜(TCO)を用いない樹脂基板による色素増感太陽電池の開発により、薄型、軽量でフレキシブルな性能を実現しました。

 2.集電配線が不要となるため、カラフルな絵画様の設計を可能にしました。


【開発の背景】
 現在、太陽電池の主流であるシリコン太陽電池に対する色素増感太陽電池の差別性を見出すべく、薄い、軽い、フレキシブル、カラフルといった特長を最大限に活かすため、樹脂基板を用いることに着目し、開発を進めてまいりました。

 しかしながら、TCO構造で樹脂基板を用いる従来法では、半導体焼結プロセスにおける耐熱温度や集電配線に問題が生じました。そこで、TCOを用いない独自の構造開発に取り組み、今回の開発に至っております。

【展示会の出展に関して】
 3月2日(水)〜4日(金)の3日間、東京ビックサイトにて開催される「PV−EXPO 2011」にて、現在開発中の色素増感太陽電池を出展します。複数の当社開発色素を用いた絵画様の太陽電池をはじめ、樹脂基板のフレキシブル太陽電池、LIB(リチウムイオン二次電池)と表裏一体型にした薄型太陽電池を展示します。
 また、太陽電池をLIB、有機EL と組み合わせた「未来の家」コンセプトもご提案。用途開拓や利用アイテムについてのご相談を通じて、実用化への道を目指してまいります。

【用語の解説】
透明導電膜(TCO)
 透明かつ電気を通す膜のこと。金属は電気をよく通すが光を通すことができないため、また、樹脂材料は半導体層を透明基板に焼結させる過程での耐熱温度の問題から、ほとんどがガラスの上に成膜される。


 フレキシブル色素増感太陽電池<試作品>
  ※ 関連資料参照

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