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東洋紡、ペットボトル用樹脂製造を来年3月末で中止しポリエステル樹脂原料事業から撤退
ポリエステル関連事業の再編と強化
ペットボトル用樹脂の製造中止とポリエステル樹脂原料事業からの撤退
当社は、2015年3月末をもってペットボトル用樹脂の製造を中止します。あわせて、当社の関連会社である水島アロマ株式会社で行っている高純度テレフタル酸(PTA)の製造を2015年3月末に停止し、ポリエステル樹脂原料(PTA)事業から撤退することとしました。今回の再編により、ポリエステル関連事業の基盤強化を図ります。
1.ペットボトル用樹脂の製造について
当社は、ペットボトル用樹脂の製造を1982年から岩国事業所で開始しました。樹脂原料であるPTAを水島アロマから購入し、原料から樹脂製造まで一貫体制とすることで、安定した事業運営を続けてきました。
しかしここ数年、ペットボトル用樹脂の海外競合品が増えたことなどにより、当該事業は極めて厳しい状況が続いています。このため当社は、将来にわたって本事業の回復が見込みにくいと判断し、2015年3月末をもって、ペットボトル用樹脂の製造を中止することとしました。
※参考画像は添付の関連資料を参照
2.ポリエステル樹脂原料(PTA)事業について
水島アロマは、1970年に当社と日本瓦斯化学株式会社(現・三菱ガス化学株式会社)との合弁で、PTAの製造会社として設立されました。当社は繊維、フィルム、樹脂などのポリエステル関連事業を行うにあたり、水島アロマからPTAを購入してきました。しかし近年、中国を中心としたPTA大型設備の過剰な増設を背景に需給バランスが大きく崩れ、水島アロマが製造するPTAの相対的な競争力が低下してきました。
このため、当社はペットボトル用樹脂の製造中止にあわせて、2015年3月末までにPTAの生産停止・事業撤退をするとともに、水島アロマの解散手続きを開始します。
3.今後のポリエステル関連事業について
当社のポリエステル関連事業には、フィルム事業、機能樹脂事業等があります。これらの事業は、従来どおり生産、販売を続けます。また、PTAについてはすでに安定した調達先を確保しています。
今回の事業撤退による当社の連結業績への影響は、現在、精査中です。
4.水島アロマ株式会社について
・設立:1970年
・資本金:20億円
・資本:東洋紡 50%、三菱ガス化学 50%
・所在地:岡山県倉敷市水島中通2−3−1
・代表者:山根 祥弘
・事業内容:粗テレフタル酸、高純度テレフタル酸の製造、販売
・生産能力:年間26万トン
以上