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大成建設、粘性土から砂礫土までのあらゆる地盤へ対応が可能な起泡剤を開発
あらゆる地盤へ対応可能な起泡剤「TAS−foam」を開発
大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、起泡剤溶液の濃度調整と発泡倍率の調整のみで、粘性土から砂礫土までのあらゆる地盤へ対応が可能な起泡剤「全地盤対応型起泡剤:TAS−foam(タスフォーム)」を開発し、気泡シールド工法への適用を開始します。
【開発の背景】
現在、大断面のシールド工事では気泡シールド工法が主流となっています。気泡シールド工法とは起泡剤をシェービングクリーム状に発泡させて、シールドマシンのチャンバ内で掘削土砂と混合し、掘進する工法です。しかしながら土質の粒径が大きくなり、掘削土砂の流動性や止水性が低下すると、粘性を高めるための添加剤を使用するなどの対応が必要となり、土質の性状に合わせて添加剤の選択と調整が必要でした。
【得られるメリットと特徴】
今回開発した「TAS−foam」は、起泡剤成分の界面活性剤に疎水性を持たせることで、高発泡で微細な気泡を作ることに成功し、以下の特徴を有しています。
1.砂礫地盤での塑性流動化を実現
気泡の粘性が高く、また流動作用と土粒子の結合効果を併せ持つことで、従来の気泡では難しかった砂礫地盤での塑性流動化を図っています。
2.地下水への対応
微細な気泡を形成し、安定性が高く、従来の気泡が地下水などの水に希釈されると消泡するという欠点を克服しています。
3.環境への配慮
高い発泡倍率を低濃度の起泡剤で実現できるため、掘削土砂を海面埋立てなどに使用する際、水生生物への影響を低減できます。
4.施工の効率化
起泡剤の濃度と発泡倍率を変えることで、あらゆる地盤に対応できるため、シールド工事の施工性が向上します。
【今後の展開】
現在、当社が受注した東京外かく環状道路本線トンネル(北行)大泉南工事において、直径16mの同一掘削断面に粘性土から砂礫層まで出現しているため、当該工事でTAS−foamを適用し、さまざまなシールド工事に対して適用を提案していく予定です。
※参考画像は添付の関連資料を参照