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STマイクロ、温度定格200℃を達成したSiCパワーMOSFETを発表
STマイクロエレクトロニクス、
最先端の高温性能を備えたSiCパワーMOSFETを発表
業界最高の温度定格(200℃)を特徴とするST初のSiCパワーMOSFETが、
効率の向上と設計の簡略化を実現
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、太陽光発電システム用インバータ、電気自動車、企業内コンピュータ・システム、産業用モータ等のアプリケーションの電力効率を向上させる先進的な新製品ファミリを発表しました。
STは、業界最高の温度定格(200℃)を達成した高耐圧SiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを初めて製造した企業の1社です。SiCの特性は、従来のシリコン・パワー・トランジスタを通過する際の標準的なエネルギー損失を、少なくとも50%低減することに役立っています。また、SiCデバイスは、高いブレークダウン電圧の実現に向けて、物理的に小型化することができます。この技術は、システムの電力効率、サイズ、コストの継続的な改善に不可欠であると考えられています。
コンピュータ・ルームやデータ・センターでは、高い電気料金が原因で、多くのIT責任者にとって電力と効率が大きな関心事となっています。バルク電源で一般的な半導体スイッチをSiCデバイスに置き換えると、データ・センターのエネルギー効率を表す標準的な測定基準であるPUE(Power Usage Effectiveness)の向上に役立ちます。Climate Savers Computing Initiative(CSCI)は、よりエネルギー効率の優れたネットワーキング・システムとデバイスにより、2015年までに50億ドル以上の節約と3800万トンのCO2削減が可能になると主張しています。
また、SiCパワーMOSFETは、太陽光発電システム用インバータで従来型の高耐圧シリコンIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)の代わりとして使用され、専用の駆動回路を使用せずに太陽光パネルからのDC出力を高電圧ACに変換して主電源に供給します。さらに、IGBTよりも高い周波数で動作させることにより、設計者は、電源内部の他の部品を小型化することができます。これは、電源の低コスト化・小型化と共に、電力効率の向上につながります。
SiCは、電気自動車における大幅なエネルギー効率の向上およびトラクション・システムの小型化に役立つことが期待されています。米国エネルギー省と業界の連携によるThe US DRIVE Electrical & Electronics Technical Teamは、2020年までにエネルギー損失を約半分にすると共に、20%以上の小型化を提言しています。同チームのロードマップには、ワイドバンドギャップ半導体が明記されています。これはつまり、電力変換器の高効率化およびより高い動作温度に耐えるデバイスの研究開発において、SiC技術に焦点があてられているということです。一般的なシリコンや競合他社のSiCパワーMOSFETと比較して、温度特性が向上しているSTのSiCパワーMOSFET(200℃)は、車両冷却システムの設計簡略化に役立ちます。
STの新しいSiCパワーMOSFET(1200V耐圧)であるSCT30N120は現在サンプル出荷中で、量産開始は2014年6月の予定です。同製品は、業界標準に対応し、温度特性の向上に向けて最適化されたST独自のHiP247パッケージで提供されます。
単価は、1000個購入時に約35ドルです。
詳細については、
http://www.st.com/web/jp/catalog/sense_power/FM100/CL2062/SC1704をご覧ください。
■SCT30N120の特徴
・オン抵抗(RDS(ON))
・80mΩ(標準値@25℃時)
・100mΩ以下(最大200℃までの動作温度範囲全体における標準値)
・低ターンオフ損失および低ゲート電荷(高効率・高速スイッチングを実現)
・リーク電流:10μA以下(標準値)
(同じ材料で構造が異なる他の製品と比較して、システムのエネルギー効率と信頼性が向上)
・非常に高速で堅牢なボディ・ダイオード
(外部フリーホイール・ダイオードの数を減らし、コスト削減とサイズ縮小を実現)
・シンプルなゲート駆動回路(駆動回路のコスト低減)
・動作温度:最大200℃(プリント基板のサイズを縮小し、温度管理を簡略化)
※製品画像は添付の関連資料を参照
<STマイクロエレクトロニクスについて>
STは、「センス&パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシングソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st-japan.co.jp)をご覧ください。
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アナログ・MEMS・パワー製品グループ
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