アジレント、RFICシミュレーション・検証・解析ソフトの最新版を発表

アジレント・テクノロジー、無線規格に準拠したRFIC設計を可能にする
GoldenGateソフトウェアの新バージョンを発表


　アジレント・テクノロジー株式会社（社長：梅島正明、本社：東京都八王子市高倉町９番１号）は、RFICシミュレーション・検証・解析ソフトウェア「GoldenGate」の最新版を発表します。

　最新バージョンの「GoldenGate　２０１３．１０」はEVM測定、BER測定、ACPR測定などを簡単に行い、大信号解析における問題箇所を迅速に解析、診断することが可能です。さらに、シミュレーションに要する時間を削減し設計効率を改善させる様々な新機能も搭載しています。


＜無線規格に準拠した設計＞
　LTE　Advanced　（４G）やIEEE８０２．１１acなどの最先端無線規格では、線形性、帯域幅、ノイズ性能に対する要求がきわめて高くなっています。その結果、受信器IC設計にも変化が押し寄せています。GoldenGate　２０１３．１０では新たな検証試験機能を提供しており、送信器のEVMやACLRや受信器の感度／感度劣化など、規格準拠の波形や測定を使った設計検証や最適化を容易に行うことが可能です。

　当社のEEsof　EDA部門RFIC製品マネージャーのJuergen　Hartungは次のように語っています。
　「３次非線形、AM／AM歪みやAM／PM歪み、スペクトルリグロース、メモリ効果を完全に把握するために、実際の規格に準拠した変調信号を使ってRFシステムのシミュレーションを行うことは、最先端の無線規格向けのRF製品を開発するうえで不可欠となっています。その結果、設計者はコストの増大につながる、ICチップ上の余分な面積や、電流消費の増加などにつながる過剰設計を早期に見つけることができ、最適なマージンを持った設計が可能となります。」


＜感度解析・最適化機能＞
　クラス最高のRF回路シミュレーション性能と堅牢性で知られるGoldenGateですが、設計サイクルの初期段階においてRF回路の調査、解析、最適化を行う各種技術も提供しています。今回の最新バージョンでは、RF回路解析時や大信号解析時でも利用できる新たな感度解析機能を追加しました。


＜その他の機能＞
　GoldenGate　２０１３．１０では、幅広いアプリケーションに対応する各種機能拡張を行っています。

　・GoldenGateから抽出しSystemVueで利用できる高速回路エンベロープ（FCE）モデルにノイズ情報を含むことが可能となり、受信機の性能検証を大幅に高速化できるようになりました。FCEモデルはSystemVueで使用できるモデルです。シミュレーションパフォーマンスに影響を与えることなく、システムレベル・シミュレーションにおけるRFICによる劣化を表現することが可能となりました。

　・エンベロープトランジェント解析やSパラメーター解析において、Fast　Yield　Contributor（超高速歩留まり・バラつき解析）に対応。これにより、モンテカルロシミュレーションを劇的に高速化。回路性能の変動に大きな影響を及ぼすデバイスやブロックの発見に役立つ歩留まり影響度を表示

　・コアソルバーを改善。新しい発振器解析アルゴリズムでは、高いQを持つ発振器の解析や高度な時間軸解析の精度・速度コントロールを実現

　・イニシャル・トランジェント解析では新しい定常状態の自動検出機能や、高調波数自動検出機能を搭載。これによりシミュレーション時間の短縮と設計効率の改善に寄与

　・グラフィカル・ユーザーインタフェース、結果表示、後処理機能など様々な点で操作性を改善。たとえば、エンベロープトランジェント解析での新しいバンドスペクトラム関数、ノイズ寄与テーブルでは各ノイズ源における平均値や標準偏差を追加

　・新しいモデルをサポート。UTSOI　v１．１４およびv２．０、Angelov　GaN、HICUM　level０　１．３１、NXP社のSiMKit　version　４．０および４．０１に対応

　GoldenGateは、Cadence　Virtuoso設計フロー内で利用できる、RFIC設計向け高信頼性シミュレーション・検証・解析ソリューションです。今日の複雑なRF回路設計のニーズに合わせた独自のシミュレーションアルゴリズムを採用しており、試作デバイスの製作前であっても受信器の特性評価を完全に行うことが可能です。GoldenGateは当社のEEsof　RFICシミュレーション・解析・検証ソリューションの一部となっています。このほか、EEsof製品には、３次元プラナー電磁界シミュレーション「Momentum」、システムレベル検証用ワイヤレステストベンチ「SystemVue」、「Ptolemy」、先端データ解析向けデータ表示ソフトウェア「Advanced　Design　SystemData　Display」があります。


＜販売価格等＞
　＊販売・出荷開始日：２０１４年１月７日


＜関連情報＞
　詳細情報：http://www.agilent.co.jp/find/eesof-goldengate2013


　・製品イメージは、添付の関連資料を参照


＜Agilent　EEsofEDAのソフトウェアについて＞
　Agilent　EEsofEDAは高周波、高速デジタル、RFシステム、ESL、回路、３次元電磁界、物理層設計、デバイス・モデリング向けの先進的なEDAソフトウェアを提供しています。詳細情報は以下のウェブサイトでご覧いただけます。
　http://www.agilent.co.jp/find/eesof


＜アジレント・テクノロジーについて＞
　アジレント・テクノロジー（NYSE：A）は、化学分析、ライフサイエンス、診断、エレクトロニクス、コミュニケーション市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。２０，６００名の従業員を擁し、１００カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、２０１３年度、６８億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
　http://www.agilent.co.jp

　２０１３年９月１９日、当社は、電子計測会社を非課税のスピンオフ手続きにより、自社を株式公開会社２社に分割する計画であることを発表しました。この会社分割は２０１４年１１月初旬までに完了見込みです。


　※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。


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