イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

浜松ホトニクス、両面の膜厚測定を実現した膜厚計を検査メーカーなど向けに発売

2013-09-27

業界初、両面の膜厚測定を実現した
膜厚計の新製品Optical NanoGauge「C12562」
10月10日から発売
10月2日(水)から「第1回関西高機能フィルム展」に出展


 当社は、業界で初めて両面の膜厚測定を実現した膜厚計の新製品Optical NanoGauge(オプティカル・ナノゲージ)「C12562」を10月10日から膜厚測定などの用途に向けて、国内、東アジア市場を中心に、フィルム、FPD(フラット・パネル・ディスプレイ)、半導体の塗布、薄膜成膜などの製造装置や検査メーカーなどに発売します。
 なお、本製品は、10月2日(水)から3日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開催される、フィルム技術の専門展「第1回関西高機能フィルム展〜フィルムテック大阪〜」と、11月7日(木)から3日間、アクトシティ浜松(浜松市中区)で5年ぶりに開催される、浜松ホトニクス総合展示会「フォトンフェア2013」に出展します。


<製品の概要>
 本製品は、分光干渉法を用いた非接触の膜厚測定装置で、業界で初めて独自の解析アルゴリズムを開発し、基材の両面の膜厚を同時に測定することや、フィルムなどが生産ライン上で微動する高さや角度の変動にも対応を可能にしました。また、最速100ヘルツ(Hz)と当社製従来品の約10倍の高速測定が可能で、インラインでのタクトタイムを短縮します。さらに、対話形式の使いやすいソフトウェアを新たに開発しました。当社は、膜厚計メーカーで唯一、固体事業部で検出素子のCCDを製造販売しているため、機器のトータル設計を最適化しています。
 また、本製品は、当社の膜厚計Optical Gaugeシリーズの性能をそのままに、光源、分光器、データ解析部を一体化させ、本体とファイバのみのコンパクトな構成で、関連装置への組み込みを前提に、小型・省スペースに設計されています。また、リファレンスフリーなため、手間のかかる参照計測の必要がなく、高速・高精度な測定を長時間安定的に行うことが可能です。
 本製品は、膜厚測定以外にも、反射率・透過率とスペクトルなどの光学測定にも有用です。


■分光干渉法
 薄膜に白色光を入射すると、膜層ごとに屈折率が異なるため、多重反射が起こります。この多量反射光は、互いの位相差に応じて強めあったり弱めあったりします。各多量反射光の位相差は、光の波長と光路長(薄膜内で光が往復する距離×膜の屈折率)によって決まります。このため、反射または透過スペクトルは、膜厚に依存した特有のスペクトルを示します。分光干渉法は、このスペクトルを解析することにより膜厚を測定する方法です。

 ※参考画像は、添付の関連資料を参照


<主な特長>

1、当社独自の解析アルゴリズムにより、両面測定が実現、さらにラインの微動にも対応
 従来製品では、片面測定だけでしたが、当社独自の解析アルゴリズムによる測定により、両面測定が業界で初めて実現しました。また、生産ライン上で移動するフィルムなどが、ぶれて測定対象までの距離や角度がある程度変動しても、同解析アルゴリズムにより対応が可能です。同じ理由から、膜厚計を設置する時にも微調整が不要になり、計測システム設計が簡単になることや、メンテナンス後の復帰時間が短く、コスト低減に貢献します。

2、当社製従来品の約10倍の高速測定を実現
 検出素子のCCDと読み出し回路を高速することにより、100Hzと当社製従来品の約10倍の高速測定を実現しました。

3、使いやすいソフトウェア
 これまで、熟知していないとできなかった膜構造、層数、種類などの入力を、対話形式で選択できる簡易モードで設定できるようにしました。


<開発の背景>
 近年、スマートフォンなどのタッチパネルに用いる透明導電膜の酸化インジウムすず(ITO)をはじめとする、液晶ディスプレイや食品容器などのガラスや樹脂などの曇り止め、防滴、汚れ防止などのコーティングの多層化と薄膜化が進んでいます。コーティングは、薄膜化による材料費の軽減と塗布時間の短縮のため、ガラスやフィルム基材に10ナノメートル(以下nm、ナノは10億分の1)程度の薄膜を多層化し、さらに、基材の表面に加え、裏面にもハードコーティングすることが多くなっています。例えば、ガラスやポリエチレンテレフタレート(PET)などのフィルム基材は、通常数百μmの厚さで、表面に接着層やウエット膜などの下地処理膜も含めて膜厚10nmから100umのコーティングが3層、裏面に1層というような処理が行われています。
 膜厚計は、コーティングが適正な厚みになっているか測定することで品質不良を検査するもので、品質向上のため、裏面も同時に測定できる装置開発の要望が高まっていました。

●主な仕様

 ※添付の関連資料を参照


●発売日 2013年10月10日

●製品価格(税込) Optical NanoGauge「C12562」399万円
             (本体、ソフトウェア、周辺機器含む)

●販売目標台数 1年目50台/年、3年後200台/年

 ※製品画像は、添付の関連資料を参照


Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版