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パテント・リザルト、中国の風力発電関連技術の特許と実用新案の出願件数調査結果を発表
中国における風力発電関連技術
出願件数トップ3はGE、VESTAS、SIEMENS
〜三菱重工は5位
世界風力エネルギー会議(GWEC:Global Wind Energy Council)(http://www.gwec.net/publications/global-wind-report-2/global-wind-report-2012/)の報告によると、2012年末における全世界の風力発電累積設備容量は、前年比約19%増加の28万2587MWに達し、今後も伸びが期待されています。中でも中国での導入が加速しており、累積設備容量は日本の約30倍に上ると言われています。
そこで弊社は、中国において2013年6月末までに公開された風力関連の特許と実用新案14,949件を対象とし、参入企業の出願件数を集計いたしました。
集計の結果、1位 GENERAL ELECTRIC、2位 VESTAS WIND SYSTEM、3位 SIEMENSとなりました。
【中国 風力発電 出願件数トップ10】
*添付の関連資料「表資料」を参照
1位GENERAL ELECTRICは、2006年ごろから中国において急速に出願件数を伸ばしています。同社は、2005年に中国における大型風力発電プロジェクトを受注したほか、2010年には中国の発電設備大手「ハルビン動力設備有限公司」の子会社と合弁会社を設立するなど、中国内において風力発電事業に積極的に取り組んでいます。総出願件数は2位VESTASの2倍以上と他社に大きく差を開けており、特許出願状況からも中国における風力発電事業に注力していることがうかがえます。
2位のVESTASはGENERAL ELECTRICと並び、世界の風力発電のシェアトップ(2012年単年)の企業です。同社は1986年から中国で風力タービンを設置しており、中国における主要な風力発電事業社となっています。出願件数は2005年ごろから大きく伸びています。
3位SIEMENSは特に2009年ごろから出願件数を伸ばしており、2008年では6位であったのが、直近では3位に浮上しています。
日本企業としては5位に三菱重工業がランクインしています。同社は2005年ごろから出願件数を伸ばし、2007年には中国の電力会社、寧夏発電集団傘下の呉忠儀表股分有限公司に対して技術供与を発表、中国での風力発電事業に参入しています。
2008年と直近の順位を比較すると、中国国内の企業が直近で上位にランクインしていることが分かります。中国企業による出願が直近で伸びていることから、今後も現地企業の伸びが加速するものと予想されます。
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【調査対象の特許群について】
2013年6月末までに中国特許庁で公開された特許公報、実用新案のうち、欧州特許庁(EPO)が発行するDOCDBに収録されているデータを集計。国際特許分類(IPC:F03D)が付与されている14,949件が対象。