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東大とNTTなど、日米間でのマルチドメイン環境でプログラマブルな高機能仮想網構築に成功
世界初、プログラマブルな高機能仮想網を日米間でのマルチドメイン環境で実現
〜日米双方で新世代ネットワーク技術の実用化に向けた研究開発を加速〜
国立大学法人東京大学大学院情報学環(情報学環長:須藤 修/以下、東京大学情報学環)、日本電信電話株式会社(代表取締役社長:鵜浦 博夫/以下、NTT)、株式会社KDDI研究所(代表取締役所長:中島 康之/以下、KDDI研)、株式会社日立製作所(代表執行役 執行役社長:中西 宏明/以下、日立)、日本電気株式会社(代表取締役 執行役員社長:遠藤 信博/以下、NEC)及び富士通株式会社(代表取締役社長:山本 正已/以下、富士通)は、米国ユタ大学(The University of Utah、ソルトレイクシティ市)の協力を得て、独立行政法人情報通信研究機構(以下、NICT)がJGN−X(*1)上で運用するネットワーク仮想化テストベッド(*2)と米国科学財団(以下、NSF)が推進するGENI(*3)テストベッドの一つであるProtoGENI(*4)を相互接続した広域仮想網「日米ネットワーク仮想化(*5)テストベッド」を用いて、世界で初めて、日米間にまたがるマルチドメイン環境でプログラマブルに制御できる新たな仮想網の構築に成功しました。
今回の日米のネットワーク仮想化テストベッドの相互接続の成果により、従来のインターネットでは実現することのできなかった新しいネットワークサービスに関する国際実証実験が可能となることから、今後、世界レベルの新世代ネットワーク技術(*6)の実用化に向けた研究開発の加速が期待されます。
なお、本成果は、NICTの委託研究「新世代ネットワークを支えるネットワーク仮想化基盤技術の研究開発」の一環によるものです。
1. 本研究の背景
近年、次世代ネットワークとして、ソフトウェアによってプログラマブルに仮想的なネットワークを実現するSDN(Software−Defined Networking)やNFV(Network Functions Virtualization)の早期実現が望まれています。SDNやNFVを実現する技術の一つであるネットワーク仮想化技術では、ひとつの物理的なネットワークを多層的に分割することができ、それぞれの分割されたネットワークで異なる通信制御プロトコルを動作させたり、アプリケーションやサービスごとにネットワークを分けて利用したりするなど、キャリアネットワークにおいて提供するサービスを柔軟かつ迅速に構成することができる大きなメリットがあります。そのためNICTは、JGN−X上でネットワーク仮想化技術を用いたテストベッド(ネットワーク仮想化テストベッド)を運用し、新世代ネットワークの研究で開発された新しいネットワーク技術の実証を進めています。
一方、グローバルな仮想ネットワークの実現に向けては、JGN−X上のネットワーク仮想化テストベッドと米国NSFが推進するGENIのネットワーク仮想化テストベッドではアーキテクチャや実現方式が異なるため、相互接続が困難であるほか、従来のネットワーク仮想化技術では通信品質(パケット通過量、遅延時間)の保証ができず、高品質なサービス提供が難しいという課題がありました。
※以下、「2. 今回の成果等」などリリース詳細は添付の関連資料を参照
以上