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日本ショッピングセンター協会、11月のSC販売統計調査を発表
SC販売統計調査報告 2010年11月
11月既存SC前年比:1.8%
SC総売上高(推計) 2兆2,283億円(前年比 2.8% 全SCベース)
※11月のSC総売上高(推計)は、改訂SC取扱基準に基づき、2010年8月末現在の全SC3,051SCをベースに算出した。
■売上高の概況
2010年11月の既存SCの前年同月比売上高は1.8%で、先月に引き続き前年を上回ったが、伸長率は前月に比べ0.1ポイント後退した。
今月は、12月からの家電エコポイント制度変更の駆け込み需要の影響が大きい。家電量販店の来店客増加により、飲食テナントの来店客数増加や売上増と、SC全館において波及効果が見られた。また一部の全国展開のSCでは、テナント、キーテナントともに好調であり、売上の2桁増も目立つ。さらにファストファッションやカジュアル衣料品店などの新規開店効果により、売上を伸ばしているといった報告もみられた。ただし、昨年11月は本統計開始以来の最大の落ち込み(−8.7%)であることや、エコポイント特需といった一過性の要因が強く、来月は反動による落ち込みが懸念されており、先行きは依然として不透明である。
立地別でみると郊外地域が5.5%、特にテナントは6.8%と好調であった。周辺地域はキーテナントのみ0.4%とプラス改善している。これは郊外地域に多い全国展開SCの売上増や、家電量販店のエコポイント特需による影響が大きい。一方で、中心地域では全体で−1.4%、テナント−1.2%、キーテナント−1.7%と後退している。これは中心地域ではファッション・衣料雑貨のテナントが多いことから、エコポイント特需の影響が薄いことがあげられる。
地域別では、立地による格差が見られる。中部は6.8%、特に郊外は10.4%と2桁増であった。次いで東北は5.1%、特に郊外地域が7.6%と好調であった。これは、昨年が中部地域の落ち込みが大きいことの反動である(昨年は−12.3%)。一方でこれまで比較的好調で推移していた北海道は、今月は唯一のマイナスであった。
政令指定都市別で見ると、前月に引き続き名古屋市は14.5%と好調、次いで大阪市も8.2%で健闘している。
*SC=ショッピングセンター
※本調査は、2008年12月末現在の全SC2,877SCの中から立地別・SC規模別に1,000SCをサンプル抽出し調査したものをまとめている。
※集計SC 534SC 回収率 53.4%
*以下の資料は、添付の関連資料「表1〜8」を参照
・表−1 立地別・構成別 売上高伸長率
・表−2 立地別・地域別 売上高伸長率
・表−3 都市規模別・地域別 売上高伸長率
・表−4 キーテナント業態別 売上高伸長率
・表−5 立地別・地域別 総売上高
・表−6 立地別SC・キーテナント・テナント効率
・表−7 既存SC移動平均(年間)
・表−8 SC・百貨店・チェーンストア 売上高前年対比