塩野義製薬、デンマーク５大学との研究開発協力における覚書を締結

デンマーク５大学との研究開発協力における覚書締結について



　塩野義製薬株式会社（本社：大阪市中央区、代表取締役社長：手代木　功、以下「塩野義製薬」）は、昨年４月に発表しましたデンマーク王国（以下、「デンマーク」）との間で結ばれた国際産学連携活動協定に基づき、デンマークの５大学と研究開発協力における覚書を８月に締結しましたのでお知らせいたします。

　本締結により、塩野義製薬が産学連携のグローバル化の一環として取組んでいるＳＨＩＯＮＯＧＩ　Ｓｃｉｅｎｃｅ　Ｐｒｏｇｒａｍのデンマークでの開催をはじめ、デンマークのアカデミア人材との交流やネットワーク網を順次拡大することにより、産学連携におけるグローバル化をさらに推し進めてまいります。

　なお、今回締結した主な内容は以下の通りです。


【締結の５大学】
　オールボー大学
　オーフス大学
　デンマーク工科大学
　コペンハーゲン大学
　南デンマーク大学

【主な合意内容】
　１．デンマークの大学における研究組織のシーズと塩野義製薬の創薬技術および創薬ニーズのマッチングを行い、合致したものについて共同研究を行うなど、協力的な研究関係を確立する。

　２．国際的な人材育成を目的に、デンマークの大学の研究組織との間で人材交流を図る。


＜ご参考＞
　■ＳＨＩＯＮＯＧＩ　Ｓｃｉｅｎｃｅ　Ｐｒｏｇｒａｍについて
　　ＳＨＩＯＮＯＧＩ　Ｓｃｉｅｎｃｅ　Ｐｒｏｇｒａｍは、塩野義製薬の「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」という経営理念のもと、多くの人々に優れた医薬品を提供し続けることを目的として、グローバルに創薬シーズを発掘し、それを実用化に向けて開発する産学連携の取り組みです。２０１１年度に英国で開始し、英国内の研究者の皆さまから独創的なアイデアをご提供いただき、共に実用化に向けた取り組みを行っています。今年度は、デンマークをはじめ、オーストラリア、ベルギー、ルクセンブルグ、オランダ、英国および日本の７カ国で実施いたします。

　■オールボー大学（英名：Ａａｌｂｏｒｇ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ）について
　　オールボー大学は、ユトランド半島北部にあるデンマーク第４の都市、オールボーに位置します。
　　設立は１９７４年ですが、学習プログラムの始まりは１７６８年にまで遡ります。オールボー大学は、教育、研究、技術革新等の分野で国家のニーズを満たすために、デンマーク国内外の大学・研究機関および企業との協業に力を入れています。デンマーク産業連盟の調査では、企業にとっての望ましい研究開発パートナーという観点から、デンマークで１、２を争う大学として、デンマーク工科大学と共に名前が挙げられています。また、国際的な視点にたち国際教育職員の雇用、学生交換プログラム、国際的な協力による研究と教育に取組んでいます。Ｔｈｅ　Ｔｉｍｅｓ　Ｈｉｇｈｅｒ　ＥｄｕｃａｔｉｏｎのＱＳ　Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒａｎｋｉｎｇ　２０１１にて第３６２位。

　■オーフス大学（英名：Ａａｒｈｕｓ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ）について
　　オーフス大学はデンマーク第２の都市・オーフスに１９２８年に創設された国内で２番目の規模の大学です。２００６年の産業技術研究所、２００７年の農業科学研究所や国立環境研究所などの併合を経て、現在、約３４，０００人の学生（内、ライフサイエンス関連の学生数は３，０００人）および９，０００人のスタッフを抱えています。併合後の２０１１年、部門数は９から、Ｈｅａｌｔｈ　Ｓｃｉｅｎｃｅなどの４部門に減りました。学部数は２６を数えます。Ｈｅａｌｔｈ　Ｓｃｉｅｎｃｅにおいては、基礎研究、トランスレーショナルリサーチ、学際的研究に主眼を置いています。これまでに、ノーベル経済学賞・ノーベル化学賞の受賞者を輩出しています。
Ｔｈｅ　Ｔｉｍｅｓ　Ｈｉｇｈｅｒ　ＥｄｕｃａｔｉｏｎのＱＳ　Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒａｎｋｉｎｇ　２０１１にて第７９位。

　■デンマーク工科大学（英名：Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　ｏｆ　Ｄｅｎｍａｒｋ）について
　　デンマークの首都コペンハーゲンの北部に位置し、デンマークで初めての工業技術専門学校とし１８２９年に設立されました。これまでに、公共部門・産業界にて活躍するエンジニアを数多く輩出しており、現代の産業界・科学分野で必要とされる人材・エンジニアの育成に力を入れています。中でも、システムバイオロジーにおいては、バイオ、化学、物理といった様々な分野にまたがった複合的な研究アプローチをとることでよく知られています。ヨーロッパにおいて最も成功した先駆的工学系大学の一つとして数えられ、ヨーロッパにおいて最先端の工業技術をリードしています。Ｔｈｅ　Ｔｉｍｅｓ　Ｈｉｇｈｅｒ　ＥｄｕｃａｔｉｏｎのＱＳ　Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒａｎｋｉｎｇ　２０１１にて第１５０位。

　■コペンハーゲン大学（英名：Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　ｏｆ　Ｃｏｐｅｎｈａｇｅｎ）について
　　コペンハーゲン大学は、約３７，０００人の学生および７，０００人を超えるスタッフを抱えるデンマーク国内最大の研究・教育機関で、５３０年以上の歴史を持つ（１４７９年創設）北ヨーロッパ最古の大学の一つです。キャンパスはコペンハーゲン周辺に複数存在し、約１００を数える様々な研究機関、学部、研究室、センター、ミュージアム等がそれらのキャンパス内に広がっています。２００７年に２つの大学がコペンハーゲン大学に統合されたことにより北ヨーロッパ最大のヘルスライフサイエンスセンターが形成されました。ライフサイエンス関連の学生数は７，５００人。これまでに８名のノーベル賞受賞者を輩出していますが、ニールス・イェルネ（Ｎｉｅｌｓ　Ｋ．Ｊｅｒｎｅ）をはじめ、５名はノーベル医学賞受賞者です。また、コペンハーゲン大学は、東京大学も所属する国際研究型大学連合（ＩＡＲＵ）のメンバーとなっています。Ｔｈｅ　Ｔｉｍｅｓ　Ｈｉｇｈｅｒ　ＥｄｕｃａｔｉｏｎのＱＳ　Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒａｎｋｉｎｇ　２０１１にて第５２位。

　■南デンマーク大学（英名：Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　ｏｆ　Ｓｏｕｔｈｅｒｎ　Ｄｅｎｍａｒｋ）について
　　南デンマーク大学は、１９６６年に創立されたオーデンセ大学が、１９９８年に南デンマーク商科大学・南デンマーク工科大学・南ユトランド大学センターと統合してできた大学です。デンマークで３番目の規模の大学で、６キャンパスにまたがっています。工学部、医学部、人文学部、理学部、社会学部の下に２０の学科と２５の研究所があり、地域社会や産業界との強い結び付きを背景に、学問の新しい展望を切り開こうとする先駆性・開拓性を誇る総合大学です。Ｈｅａｌｔｈ　Ｓｃｉｅｎｃｅにて行われている研究は生物医学の基礎研究、臨床研究から、健康増進のためのプロジェクトまでさまざまです。Ｔｈｅ　Ｔｉｍｅｓ　Ｈｉｇｈｅｒ　ＥｄｕｃａｔｉｏｎのＱＳ　Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒａｎｋｉｎｇ　２０１１にて第３１１位。


以上