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矢野経済研究所、住宅リフォーム市場に関する調査結果を発表
住宅リフォーム市場に関する調査結果〜2012年第1四半期〜
【調査要綱】
矢野経済研究所では、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施した。
1.調査期間:2012年1月〜3月(2012年第1四半期)
2.調査方法:当社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査
<住宅リフォーム市場とは>
本調査における住宅リフォーム市場とは、「10m2超の増改築工事」・「10m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
【調査結果サマリー】
◆2012年第1四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比0.4%減
2012年第1四半期(1〜3月)の住宅リフォーム市場規模は1兆0,535億円、前年同期比で0.4%減と推計する(速報値;図1参照)。これは、2000年以降で第1四半期の市場規模としては4番目に低い。同様に2000年以降、第1四半期1.0兆円台(1.0〜1.1兆円未満のレンジ)が4回あったうち、2回が年間市場規模5兆円台にとどまっている。このことより、2012年の市場見通しは、昨年下期の好調が維持できず厳しいスタートとなったとみる。
また、2011年度(2011年4月〜2012年3月)の市場規模は6兆1,276億円、前年度比で5.8%増と推計する(速報値)。
◆2012年の住宅リフォーム市場規模は、5.8〜6.2兆円を予測
第1四半期の状況から2012年の住宅リフォーム市場規模は、5.8〜6.2兆円と予測する(図2参照)。
昨年下期の好調は、震災によるリフォーム実施時期の後送り分以外にも、震災による住宅の耐震性能に対する関心の高まりや、電力不足懸念による省エネ・創エネといったトレンドの高まりなど、一時的なトレンドが好調なリフォームを支えていた。こういったトレンドが、時間の経過と共に少しずつ落ち着きをみせる一方で、これに変わるようなリフォームトレンドが今のところ盛り上がりに欠けるため、昨年下半期の好調をこの第1四半期に活かすことができなかったとみる。このような状況、昨年下期の反動減などを考慮すると、2012年の住宅リフォーム市場規模の下限値は5.8兆円と予測する。
一方、プラス予測の要因としては、省エネ(断熱改修、窓リフォームなど)、創エネ(太陽光発電を中心としたホーム発電設備の導入)分野がリフォーム需要を引っ張っていくものと考える。昨年同様に設備導入などが期待できれば、2012年の同市場規模の上限値はわずかながら拡大する6.2兆円と予測する。
【資料発刊】
資料名:「ヤノ・レポート 2012年6月10日号」
http://www.yano.co.jp/yanoreport/
※以下、リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照