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富士フイルム、「シミ」と「正常な肌」の色と光反射を解析しシミを自然にしっかりとカバーする技術を確立
光をコントロールするベースメイクの技術がさらに進化
「シミ」と「正常な肌」の色と光反射を解析し 、シミを自然にしっかりとカバーする技術を確立
・シミは正常な肌より、他の色に比べて相対的に黄色光を強く反射している
・シミは、加齢によって色が「暗く」「黄色く」変化する
富士フイルム株式会社(社長:古森 重隆)は、顔の「シミ」と「正常な肌」の色と光反射の特徴を解析するために、女性(20代〜50代)130名を対象として、肌色測定データの調査解析を実施いたしました。その結果、「シミ」は「正常な肌」より、他の色に比べて相対的に黄色光を強く反射していること(図1)、さらにシミは年齢とともに色が「暗く」、「黄色く」変化している(図2)(図3)という特徴があることが明らかになりました。そして、この解析結果から、ファンデーションやコンシーラーなどのベースメイクでシミを自然にカバーするには、「シミ」特有の黄色光を効果的に吸収することが重要であることを見出しました。そこで、当社は、光の吸収と反射をコントロールして美しい肌色を実現する従来のベースメイク技術を進化させ、シミをカバーする技術を新たに確立いたしました。「シミ」特有の光の吸収と反射をコントロールすることで正常な肌とシミ部分との差異をなくし、「シミ」と「正常な肌」の境界を目立たなくする最適な色設計を行うことで、シミを自然にしっかりカバーします。今後、この技術をベースメイク化粧品の開発に応用していきます。
研究の背景
メラニン色素が過剰に生成されることによって発生する「シミ」は、女性にとって深刻な肌悩みのひとつです。※1シミは幅広い年代で発生する現象ですが、加齢とともにメラニン色素の生成と代謝のバランスが崩れることによって深刻化していきます。当社はこのような背景から、20代〜50代女性の肌を対象に、「シミ」と「正常な肌」の特徴を詳細に解析し、その結果に基づいて、ベースメイクでシミを自然にしっかりカバーする技術の開発を目指しました。
※1:1000名の女性を対象とした肌悩みに関する調査では、女性が肌悩みとしてあげるトラブルの第1位は「シミ・そばかす」でした。(2011年9月富士フイルム調べ)
研究の結果
肌解析より、シミは肌の正常部より、他の色に比べて相対的に黄色光を強く反射していること、また加齢によって色が「暗く」、「黄色く」変化していることを発見。
「シミ」が「正常な肌」に比べて目立って見えてしまう原因について、これまで詳細な調査結果が報告されていませんでした。そこで当社は、写真分野で培ってきた肌色解析技術を駆使し、20代〜50代女性の「シミ」と「正常な肌」の肌色を測定し、光の吸収と反射の違いを調べました。また色の明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)、色相(色味)の3つのデータから解析を行い、それぞれの色の特徴を導き出しました。その結果、「シミ」は「正常な肌」より、他の色に比べて相対的に黄色の光が強く反射されていること(図1)、また「シミ」は全ての世代において肌色の明度が低下(暗く変化)していること、さらに加齢とともにより黄色味に寄る傾向があることが分かりました。(図2)(図3)
※ 詳細は、関連資料参照
お問い合わせ先
ライフサイエンス事業部 営業部 ヘルスケアグループ TEL 03−6271−2252
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