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資生堂、eコマースの開始など中国で新たな事業を展開

2011-09-20

資生堂の中国での新たな事業展開について


 資生堂は、今年度からスタートした3カ年計画のもと、成長の牽引役と位置づける中国で新たな事業を展開します。4月に発表した4つの成長戦略(グローバルメガブランド、アジアブレイクスルー、ニューフロンティア、カスタマーファースト:詳細以下参照)をもとに、新たにeコマースを開始するなど、さらなる成長へ向け、事業基盤の強化を図り、継続的に中国の化粧品市場の伸長を上回る売上高2桁成長を目指します。
 なお本件は、9月14日午後3時半(日本時間午後4時半)、上海で開催の資生堂中国事業戦略発表会にて発表しました。


<eコマースの開始>
 世界でインターネット利用者が増え続けるなか、2010年、アメリカを抜き、国別の利用者一位となった中国で、新たな販路でのお客さまとの接点を拡大する「ニューフロンティア戦略」を具現化するeコマースを開始します。現在、スーパー、ハイパーストア、化粧品専門店などを中心に展開している「ピュア マイルド」ブランドから中国での通販専用シリーズとして「ピュア マイルド ソワ」を開発、9月15日より専用サイトを開設します。中国の消費をリードする若い「80後」世代の自然派志向層を主なターゲットとし、外装(1個ケース)はバガス紙(※)を採用するなど環境にも配慮しています。(スキンケア14品目14品種、価格帯は90元から230元)

 この通販事業は単なるショッピングサイトではなく、お問合せを受けるコールセンターの設置や、オンラインカウンセリングの実施により、お客さま一人ひとりの肌タイプやニーズに基づいた最適な化粧品、美容法など提案をしていきます。また、顧客データベースを蓄積、分析することで、より高いお客さま満足を目指します。
※バガス紙・・・サトウキビから砂糖を採ったあとの繊維を原料として作られる非木材紙


ベアエッセンシャルの香港での展開>
 4つの成長戦略の一つであるグローバルメガブランド戦略は、プレステージ領域において、グローバルブランド「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、ベアエッセンシャル「ベアミネラル」の3ブランドを集中的に育成し、500億から1000億円規模のブランドを複数有するグローバルマルチブランドカンパニーを目指すものです。
 2010年3月に買収したベアエッセンシャル社とのシナジー効果として、初めて資生堂の販売子会社(資生堂香港)を通じ、10月から香港のデパート2店で販売を開始します。これに先立ち、9月28日に香港で商品発表会を開催します。


<グローバルメガブランド「TSUBAKI」の中国導入>
 グローバルメガブランド戦略のマステージ領域では、スキンケア・メーキャップの総合ブランド「Za」(ジーエー)、スキンケアブランド「専科」の2ブランドを現在展開しています。今回このマステージ領域での、「新たなカテゴリー拡大に向けたブランド」を、ヘアケアブランド「TSUBAKI」と位置づけ、2011年12月より中国へ導入します。これは現在日本で販売している「TSUBAKI」をより中国女性のニーズに合わせてローカライズし、ハイパーストア、ドラッグストアを中心に1万店規模でスタートします。この「TSUBAKI」生産増強のため、上海工場(Shanghai Zotos Citic Cosmetics Co., Ltd.)の第四工場棟の建設に着手します。


<コラーゲンドリンクのテスト展開>
 中国の健康食品の市場規模が大きく伸長するなか、新しい領域として、ヘルスケア事業のコラーゲンドリンクの発売に向けて取り組みます。日本でも需要が高く、ハリのある美しさを目指す方のためにコラーゲン配合の美容飲料を「ピュア マイルド」ブランドでテスト展開します。同ブランドにおける成長に向けた事業基盤を強化する「アジアブレイクスルー戦略」の一環です。ピュア マイルド取扱店約8000店のうち、カウンセリング力が高い上位店1600店で展開していきます。
 こうした新たな取組みに対して優先的に投資を行い、既存ブランドと合わせて中国での存在感を高めていきます。デパートチャネルでは、グローバルブランド「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、「オプレ」のプレステージ優位性を向上させる一方、5000店を超えた化粧品専門店チャネルでは、専用ブランド「ウララ」や、日本国内の化粧品専門店向け高級ブランド「ディシラ」を売上上位店に導入し、強化することで一店あたりの売上を伸ばしていくことを目指します。
 また、こうした事業展開に加えて、資生堂の中国事業開始30周年を機に実施した、「夢をかなえる人材育成プロジェクト」、中国の皮膚科医との連携による「あざ」や「白斑」など肌に深い悩みを持つ方を対象にした「資生堂ライフクオリティーメーキャップ」や植林活動など、これまでも実施してきたCSR活動を継続し、中国社会における一企業市民としての役割を積極的に果たしていきます。


【3カ年計画の柱となる、4つの成長戦略】
○グローバルメガブランド戦略
 峻別と集中の観点から経営資源を集中的に投下し、500〜1,000億円規模のブランドを複数有する「グローバルマルチブランドカンパニー」を目指します。プレステージ領域ではグローバルブランド「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、ベアエッセンシャルの「ベアミネラル」を、マステージ(※)領域では「Za(ジーエー)」、「専科」、そして本日発表の「TSUBAKI」と各3つずつ、合計6つのブランドをグローバルメガブランドとして育成していく計画です。
※マステージ: 通常のマス商品よりも高級感はあるが、プレステージ商品に比べると値ごろ感がある商品領域。「マス」と「プレステージ」をもとにした造語。

○アジアブレイクスルー戦略
 2020年には世界最大の市場になると見られるアジアを最重点エリアと位置付け、アジア全域でのシェア拡大を目指します。まず、要となる日本市場において、マーケティング、営業戦略をたて直し、市場成長率を上回る成長を確保していきます。強みを有する中国をはじめ、アジア各国ではそれぞれの課題に対応した重点活動を推進し、事業基盤を強化していきます。

○ニューフロンティア戦略
 新たな販路におけるお客さまとの接点を拡大していくため、Webマーケティングを本格展開します。特に日本においては、Webと既存店舗が連動した新たなビジネスモデルを確立し、2012年4月から本格展開します。また、次の成長エンジンづくりとして、新興市場の開拓も進めていきます。

○カスタマーファースト戦略
 すべての業務プロセスで、お客さまのことを第一に考え、モノづくりと販売・応対活動を徹底的に磨き直し、抜本的な改革に取り組むことにより「全世界のお客さまからNo.1の支持をいただくこと」を目指します。


 *参考資料は添付の関連資料を参照

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