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帝人化成、放射線が当たると発光するプラスチック「シンチレックス」を販売開始

2011-09-10

放射線測定器の低コスト化を実現
放射線が当たると発光するプラスチックを発売



 帝人化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:酒井 和幸)は、本年9月下旬より、京都大学放射線医学総合研究所と共同開発した、放射線が当たると発光する放射線蛍光プラスチック「シンチレックス」の販売を開始します。


〔「シンチレックス」の発光試験〕

 ※画像は添付の関連資料を参照


1.「シンチレックス」とは
 (1)放射線蛍光プラスチック「シンチレックス」は、国立大学法人 京都大学原子炉実験所(大阪府泉南郡熊取町、所長:森山 裕丈)、独立行政法人 放射線医学総合研究所(千葉県千葉市、理事長:米倉 義晴)と共同で開発した、独自の分子構造をもつ特殊なポリエステル系樹脂です。放射線が当たると青色に発光する性質を有しており、放射線測定器の基幹部品であるシンチレータ(*)として機器に組み込むことにより、放射線の測定が可能となります。
   *シンチレータ:放射線が当たると発光する物質

 (2)従来、シンチレータ用素材としては、蛍光剤を混ぜた特殊な樹脂などが使用されていますが、価格が高いことから、より安価な放射線測定器の生産・普及に向けて、シンチレータ素材のコストダウンが課題となっていました。

 (3)「シンチレックス」は低価格でありながら、発光量、屈折率、密度のいずれにおいても従来のシンチレータを凌駕する性能を持ち、さらに、樹脂ならではの優れた成型加工性を有しているため、放射線測定器に使用するセンサー部品のコストを従来比10%以下に抑えられる可能性があり、放射線測定器の価格低減への貢献が期待されています。


2.販売展開について
 (1)放射線測定用シンチレータとして適切に使用いただくため、「シンチレックス」を放射線測定器の規格などに合わせて加工したものを製品化し、9月下旬より販売を開始します。なお、販売先としては、大学や研究機関などの公的機関、放射線測定器や医療機器メーカーなどを想定しています。

 (2)将来的には、原子力発電所・核燃料加工施設・放射線事業所(病院など国内で約6,000施設)などにおける放射線管理や、空港・港湾設備・駅などにおける違法放射線物質検査、航空・宇宙開発機器への活用など、様々な分野への市場展開を目指していきます。


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