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日産自、アセアン地域における新中期経営計画を発表

2011-07-28

日産自動車、アセアン地域における新中期経営計画を発表

―2016年度に市場占有率15%、販売台数50万台を目指す―


 日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市 社長:カルロス ゴーン)の子会社で、アセアン地域の戦略的統括会社として新たに設立したアジア・パシフィック日産自動車会社(NMAP)(*1)は25日、同地域でのさらなる成長に向けた6ヵ年の新中期経営計画を発表しました。本計画は、2010年度に15万台だった販売台数を2016年度までにその3倍以上となる50万台とし、市場占有率も同年度の6%から15%に引き上げることを目指しています。これらの目標達成へ向けた成長戦略として、期間中には10車種以上の新車を投入するとともに、さらなる競争力確保のため、政府機関とも緊密に連携していきます。なお、同計画の対象となる地域は、主にタイ、インドネシアマレーシアフィリピンおよびベトナムの5ヵ国です。

 日産が先月、グローバル本社で発表した新中期経営計画「日産パワー88」は、ブランドパワーおよびセールスパワーの向上を図り、2016年度末までにグローバル市場占有率を8%に伸ばすと同時に、売上高営業利益率を同経営計画期間中のなるべく早いタイミングで8%に引き上げ、その後これを維持していくことを目標として掲げています。今回のアセアン地域の新中期経営計画は、この「日産パワー88」の目標達成を支えるために策定されたものです。

 NMAPおよびタイ日産(NMT)の社長である長谷川亨は、「新興市場の自動車需要は急速に伸びており、近い将来グローバル販売台数の半分以上を占めるようになると見込んでいます。その中でも、タイ、インドネシアを含むアセアン地域は、私たちの戦略的成長に大きく貢献すると考えています。今回発表した新中期経営計画は、日産のアセアン地域に対する強い決意を示したものであり、目標を達成するための明確なロードマップとなります。」と語りました。

 アセアン新中期経営計画では、以下の4つの柱で目標達成を目指します。

インドネシアの「低価格・グリーンカープログラム」構想に向けた準備:
 現在インドネシア政府主導のもと本プログラムが検討されています。これは当社が同地域での販売を伸ばすための主軸となります。 

研究開発(R&D)およびパワートレイン生産の現地化を加速:
 NTCSEA(日産テクニカルセンターサウスイーストアジア)(*2)のエンジニアを、現在の120名から2016年度までにはその3倍以上となる370名に拡充し、タイおよびインドネシアでのR&D機能を強化します。さらに、日産の主要関連会社であるジヤトコは、約200億円(2億5,000万USドル)(*3)を投資し、タイで無段変速機(CVT)の生産工場を新たに建設します。ジヤトコは、CVTをタイで現地生産する初の企業となります。 

生産能力の倍増:
 アセアン地域における需要の高まりに対応すべく、年間生産能力を35万台から70万台へ引き上げます。 

タイにおけるNMAPの設立:
 新たに設立した戦略的地域統括会社であるNMAPは、本中期経営計画の進捗をクロスファンクショナルにコントロールし、達成に向けて強力なリーダーシップを発揮していきます。 


 またNMTは同日、同社の新中期経営計画「パワーアップ2016」を発表しました。アセアン新中期経営計画の内容に沿ったこの6ヵ年計画では、ラインアップの拡充と10車種の新車投入によって商品力を強化し、タイにおける2016年度の市場占有率を2010年度の7.4%から2倍以上に引き上げることを目指しています。販売の伸びに合わせてディーラーネットワークも拡充し、2013年度には、2010年度の160店舗から新たに50店舗増やし、210店舗とします。またNMTは、すでにタイ初のエコカーとしてハッチバックタイプの「マーチ」を投入しておりますが、今後セダンタイプとして同国初となるエコカーを発売し、エコカーセグメントでの確固たる地位を確立していきます。同セダンは、スタイリッシュで高品質かつ低燃費でありながら手頃な価格を実現する、日産グローバルコンパクトカーの第2弾となります。同車の生産は、2011年9月に開始する予定です。

 アセアン地域の中でも特にインドネシアの全体需要は、政府主導の低価格・グリーンカープログラム構想により大幅に増加していくことが見込まれています。同国の日産の子会社であるインドネシア日産(NMI)は同日、この低価格・グリーンカープログラムに積極的に参画する意思を正式に表明しました。NMIは、このプログラムを通じて現地生産を増やすためのさらなる投資を行い、インドネシアの自動車産業と経済の発展に貢献していきます。

 日産は、同国でのさらなる成長を目指し250億円(3億1,250万USドル)を投資する計画です。この投資は主に、2013年までに車両工場の生産能力を18万台に増強するとともに、エンジン組み立て工場の新設にあてられます。従業員数は現在の900名から約2,500名となる見込みです。

 さらに、現地化の推進も加速させます。研究開発(R&D)の強化に取り組むべく、NTCSEA−I(日産テクニカルセンターサウスイーストアジア−インドネシア)を拡張します。これにより、高品質の商品を適切なタイミングで提供することが可能となり、お客さまのニーズにより的確に応えることを目指します。

 NMIは2011年度、販売台数6万台、市場占有率7%の達成に向けて取り組んでいますが、これらの戦略をもとに、2013年までにはさらに9万台の販売を目指していきます。


(*1)アジア・パシフィック日産自動車会社(NMAP):NMAPは、シンガポールに拠点を置いていたアジア・パシフィック日産会社(NAP)が担っていた地域マーケティング・販売機能と、タイに拠点を置いていたNTCSEA(日産テクニカルセンターサウスイーストアジア)を再編成し、2011年7月1日に新たな地域統括会社としてバンコクに設立されました。主に、地域マーケティング・販売、商品企画、プログラム管理、R&D、モノづくり戦略(購買、生産、SCM)等の役割を担っています。 

(*2)NTCSEA:日産テクニカルセンターサウスイーストアジアは、NMAPにおけるR&D部門となります。 

(*3)為替レートについては、便宜上、1円=0.0125USドルをもとに換算しました。 


以上

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