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セント・ジュード・メディカル、小さな切開部からの植込みが可能な小型・高出力ICD/CRT−Dを発売

2011-06-24

セント・ジュード・メディカル、小型・高出力ICD/CRT−Dを発売

除細動の閾値が高い患者様に対する効果的な治療をサポート


 セント・ジュード・メディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ウィリアム・フィリップス)は、「ユニファイ(Unify)」両室ペーシング機能付植込み型除細動器(CRT−D)および「フォーティファイ ST(Fortify ST)」植込み型除細動器(ICD)を発売することとなりました。これらの新製品は当社従来製品より小型化され、小さな切開部からの植込みが可能になりました。

 ユニファイ(CRT−D)およびフォーティファイ ST(ICD)は、進化したバッテリー技術および電子回路が特長で、これによりデバイスの小型化、エネルギー容量の拡大、除細動のためのチャージ時間の短縮を実現する一方で、デバイス自体の予想寿命が向上しました。特にエネルギー容量は、心臓肥大、左室駆出率低下、進行性心不全がみられる患者様や、心臓を正常なリズムに戻すために高いエネルギー量を必要とする(=除細動閾値が高い)患者様にとっては重要となります。これらのデバイスでは、出力エネルギー量が40ジュール(チャージエネルギー量45ジュール)と高水準に達しますので、高い電気ショックエネルギーが除細動に必要となる治療に有効です。

 これらのデバイスは当社従来品に比較して小型なため、小さな切開で植え込むことができます。切開や縫合時間が短縮され、患者様の傷も小さくてすみます。当社のDF4リードコネクタシステムでは除細動リードとデバイスの接続箇所が少ないため、手順が効率化されています。従って、除細動リードを植え込む空間も少なくて済み、患者様の快適性を向上させることが期待できます。

 「ユニファイとフォーティファイ STは、医師のみなさまが直面されている多くの臨床問題に対応できるよう設計されていると同時に、患者様にとっては快適性を向上させるために小型化されています。心疾患管理を向上させる製品であり、かつ小型の製品を日本で発売することができ、嬉しく思っております。」とセント・ジュード・メディカル社カーディアックリズムマネジメント事業部プレジデント、エリック・S・フェインは述べています。

 また、新機能として、CorVueモニタリングアルゴリズムを搭載しており、胸郭内水分量に応じて変化する胸郭インピーダンスの変動情報を医師に知らせます。この機能では、複数のベクトルで胸郭インピーダンスの変動を継続的にモニタリングし、心不全の指標となり得る情報を提供します。

 これらのデバイスには、ShockGuard(TM)という技術が搭載されているのも特長で、不要な除細動ショック治療を抑えるよう設計されています。ShockGuard(TM)は除細動ショック治療が必要な心拍とそうでないものを区別します。T波検知を避けるよう設計された新しいセンシング技術の搭載や心室頻拍に対する、痛みを伴わない抗頻拍ペーシング治療など、除細動ショック治療を抑えるよう設計されています。Advancements in ICD Therapy (ACT)レジストリーというレトロスペクティブの分析では、5,000名の患者様が登録され、医師の裁量によりプログラムの変更が許されていましたが、1年後の結果としてShockGuard(TM)をプログラムした98.5%の患者様において不要な除細動刺激から解放されていることが示されています。

 「これら新製品ユニファイおよびフォーティファイSTは、デバイスの大幅な小型化がなされおり、比較的小柄な体格の患者様に植込むことが多い我が国での症例において非常に有用です。また小型化と共に治療のための出力増および電池寿命延長化が達成されています。特に今までに実績のあるセント・ジュード・メディカル社の除細動治療オプションにプラスして最大出力40Jが選択肢として加えられるということは様々な理由で除細動閾値テスト実施が困難な植込み症例においても強力なオプションとなるでしょう。また遠隔モニタリングにも対応しており、フォローアップ時のサポート充実が期待出来ます。」と、国立循環器病研究センター心臓血管内科部門不整脈科、岡村英夫医師は述べています。

 フォーティファイ ST(ICD)はセント・ジュード・メディカルがいち早く市場に導入したSTセグメントをモニターするアルゴリズムを搭載、患者様ケアを向上させるような重要な情報を提供します。フォーティファイ STは、心筋虚血のような重篤な症状の発現を意味する可能性もある、心電図上のSTセグメントの変化を継続的にモニターしています。

 また同じく国立循環器病研究センター心臓血管内科部門不整脈科、野田崇医師は「心不全症例を管理する上では、様々な指標を用いて最善な治療を試みることが重要ですが、この度の新製品に搭載されるCorVueモニタリング機能は、大きな助けとなります。また、心不全症例に対するショック治療の功罪が明らかになってきています。これら新製品が有する不必要なショック治療の回避、不適切治療の回避を実現する技術も今後必要不可欠なものです。」と述べています。

 STセグメントモニタリング機能により、STセグメントの小さな変化を継続的、かつ細密に記録できます。また、患者様がフォローアップに来院した時に、医師は確認のためにそれら情報を確認することができます。多くの心臓発作はもともと一時的なものです。患者様が医療機関で受診している時の散発的な診断レポートと比較して、STセグメントに関する長期的、かつ包括的な情報を提供できるため、継続的なSTセグメントのモニタリングは重要です。

 ICDは、高度な植込み型除細動器で、心臓突然死(SCD)を招くことが多い心室頻拍や心室細動など、いわゆる致死性の不整脈の治療を行う医療機器です。米国では毎年、約325,000名がSCDにより死亡しています。

 CRT−Dシステムは、心不全の患者様にしばしばみられる心室の非同期拍動を再同期させる医療機器で、特定のタイプの心不全に関連するリスク因子であるSCDの治療をバックアップするものです。CRT(心臓再同期療法)により、心臓が弱まって全身に十分な血液を送り出す能力が失われる進行性疾患である心不全を患った患者様の多くで、生活の質が向上することが多くの研究から明らかになっています。


<セント・ジュード・メディカル(米国)について>
 セント・ジュード・メディカル(米国)は世界中の心臓病、神経系および慢性疼痛の患者様の治療に当たる医療従事者の方々が優れたコントロールを手にすることができるよう、医療技術とサービスを開発しています。セント・ジュード・メディカルはリスクを可能な限り軽減すること、そして全ての患者様の治療の成功に貢献することを通じて、医療の発展に全力で取り組みます。セント・ジュード・メディカルは、米国ミネソタ州セントポールに本社を置き、「カーディアック・リズム・マネジメント」、「心房細動」、「心臓血管」、および「ニューロ・モジュレーション(神経系)」の4つの分野に注力しています。セント・ジュード・メディカルの詳細については http://www.sjm.com/ をご覧ください。

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