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帝人、米社と新規長期作用型成長ホルモン剤の独占開発・販売契約を締結

2016-08-18

新規長期作用型成長ホルモン剤の独占開発・販売契約を締結


 帝人株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:鈴木 純)は、このたび、米国のバイオベンチャーであるVersartis Inc.(本社:米国カリフォルニア州、社長:Jay P.Shepard、以下「ヴェルサーティス社」)と、同社が創製した新規長期作用型成長ホルモン剤「VRS−317」(開発コード、一般名:Somavaratan)において期待される全ての適応について、日本における独占的開発・販売契約を締結しました。

 本契約により帝人は、ヴェルサーティス社に対して契約締結時に40百万ドルを支払い、開発及び販売マイルストンなどを含めると総額100百万ドルを超える金額を支払う可能性があります。

 「VRS−317」は、小児における成長ホルモン分泌不全性低身長症(以下、「小児GHD」)を最初の予定適応症としてヴェルサーティス社が臨床試験を実施しており、今後は、帝人グループでヘルスケア事業を担う帝人ファーマ株式会社(http://www.teijin-pharma.co.jp/)(本社:東京都千代田区、社長:宇野 洋)がヴェルサーティス社と協力し、本剤の開発を推進します。

 帝人ファーマの注力領域には、内分泌疾患や小児科領域が含まれており、「VRS−317」が同領域の基盤強化・成長に大きく貢献するものと期待しています。

1.背景・課題
 (1)小児GHDは、小児期の成長ホルモン分泌量が十分でない場合に発症する疾患で、低身長などの成長障害が主症状です。
 (2)小児GHDの治療法としては、成長ホルモンを注射する「成長ホルモン補充療法」が一般的ですが、既存製剤はいずれも毎日注射する必要があり、患者さんが治療を継続する上で少なからず負担となっていることが課題となっていました。
 (3)既存成長ホルモン製剤の小児GHD適応での国内市場規模は、600億円程度(当社推計)と推測されます。

2.「VRS−317」について
 (1)本剤は、既存製剤と同じ組換えヒト成長ホルモンをベースに、ヴェルサーティス社が改良を加え、長期作用性を付加したものです。同社による米国での第2相臨床試験の結果、毎日注射する必要のある既存製剤と同様の効果を月2回の注射で得られることが示されており、患者さんの負担低減につながることが期待されます。
 (2)現在、ヴェルサーティス社が小児GHDを予定適応症として、日本における第2相/第3相臨床試験を実施しており、現時点において、小児GHD適応での長期作用型成長ホルモン剤として、最も開発が進んでいます。
 (3)ヴェルサーティス社は、欧米において小児GHDの第3相臨床試験を実施しています。さらに、成人を対象とした「成人成長ホルモン分泌不全症(*1)」の第2相臨床試験を実施中です。

3.今後について
 (1)帝人ファーマは、小児GHDの適応に続き、成人成長ホルモン分泌不全症や「ターナー症候群(*2)」への適応など、本剤の適応拡大に向けた開発に取り組む予定です。
 (2)帝人ファーマは、これまでも内分泌疾患や小児科領域における患者さんのQOL向上に貢献してきました。このたび契約締結した「VRS−317」の開発・販売により、これらの疾患領域において、これまで以上に患者さんのQOL向上に貢献できると考えています。

 *1:成人成長ホルモン分泌不全症
  下垂体機能の低下によって成長ホルモンの分泌量が減少し、筋肉減少や体脂肪増加、易疲労感、集中力低下などの症状につながるとされる。

 *2:ターナー症候群
  染色体異常症のひとつ。低身長、性発達障害や先天性心疾患などの症状を呈する



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