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富士経済、業務用食品8カテゴリー115品目の国内市場の調査結果を発表

2016-06-09

好調な品目では新フレーバー商品や付加価値商品の投入が進む
業務用の調味料、調味食品、スープの国内市場を調査

―2016年市場見込―
 ●オリーブ油 122億円 〜イタリア料理店だけでなくバルや和食店などへも提案広がる〜
 ●フォン・ブイヨン(洋風だし) 63億円 〜活性化するワイン酒場での需要増加に期待〜
 ●白だし 56億円 〜西日本主体であった需要が東日本でも拡大〜
 ●オイル系ソテーソース 49億円 〜惣菜売り場のデリカ用途にも広がり2010年比16.3倍に〜
 ●ふりかけ 37億円 〜学校給食向けのアレルギー対応商品などが好調〜


 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03−3664−5811)は、ユーザーの人手不足や原材料価格の高騰などを受けて、業態ごとの対策がより一層重要になっている業務用食品8カテゴリー115品目について、市場動向を捉えるとともに、上位メーカー動向、商品開発キーワード、ユーザー業態別の使用状況の変化などを総合的にまとめる調査を行っている。
 第1回目の調査では調味料、調味食品、スープの3カテゴリー57品目について調査した。
 その結果を「業務用食品マーケティング便覧2016 No.1」にまとめた。


<注目業務用食品の国内市場>

 ※グラフ資料は添付の関連資料を参照


◆オリーブ油の国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 119億円  122億円    102.5%

 オリーブの果実から搾った植物油を対象とする。料飲店やホテル・宿泊宴会場の需要が高い。生食提案だけでなく、揚げ油としての利用など調理用途も多様化している。

 メニューへの汎用性が高いことから、参入メーカーは主力ユーザーのイタリア料理店に加えてバルや和食店などへ積極的な営業を展開している。また、外食だけでなく、CVS惣菜など中食向けの提案も進めている。2015年の後半からオリーブの供給量が安定していることや、外食や中食向けの順調な開拓、揚げ油などの新たな用途提案も活発化していることにより、2016年も市場は拡大するとみられる。パンやアヒージョなどでオリーブ油の使用が多いバルの活性化も市場拡大の好材料となっている。


タルタルソースの国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 68億円   69億円     101.5%

 マヨネーズをベースに卵やピクルス、たまねぎなどの細かくした具材を合わせたソースで、商品名に“タルタル”の記載があるものを対象とする。近年はソースやドレッシングで具材感の高い商品が人気であり、タルタルソースの市場も拡大している。

 2011年頃から宮崎県の名物であるチキン南蛮の認知度が急上昇し、外食を中心に人気メニューとして幅広く浸透したことから、それに使われるタルタルソースの市場も拡大した。惣菜や弁当などの中食需要が増加しており、上位メーカーが具だくさんを訴求した商品を投入するなど商品面からの市場活性化も行われている。2016年はメニューの広がりがみられないため外食向けの販売は減少しているものの、中食需要の拡大に伴い市場は伸びが予想される。今後も量販店惣菜のフライ類での使用や、CVS惣菜で弁当を中心にフライやチキン南蛮といったメニューが好調なことから、中食需要の拡大に伴い市場の伸びが期待される。


◆フォン・ブイヨン(洋風だし)の国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 61億円   63億円     103.3%

 主に洋風ソースのベースに使われるフォンと、主に洋風スープのベースに使われるブイヨンを対象とする。フランス料理をはじめ様々な洋風メニューに使用できる汎用性の高い調味料であるが、自家調理では鍋で煮込むなど長時間の作業が必要である。同商品を使用することで店内オペレーションや光熱費などの負担が軽減できるため需要が増加している。

 2015年は上位メーカーがホテルやレストラン向けで販売が堅調、CVS惣菜向けで増加したため市場は拡大した。今後はCVS惣菜、ホテル、ワイン酒場向けなどを中心に市場は伸びるとみられる。特にワイン酒場は外食産業の中でも好調な業態であり、また、提供する食事にこだわる店舗が多いため需要も高く、今後の販路として期待される。また、ホテルの人手不足による使用増加も市場拡大の追い風となっている。


◆白だしの国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 54億円   56億円     103.7%

 白醤油や淡口醤油にだし、みりんなどを加えたもので、通常のつゆの素と同様に料理に応じて適宜希釈して使用する調味料を対象とする。

 2015年は和食店、CVSや量販店の惣菜向けを中心に好調で、産業給食の需要も安定し、市場は拡大した。市場拡大の勢いは落ち着きつつあるが、和風メニューを中心とした幅広い調理用途で使用できる汎用性の高さが支持されている。依然として潜在需要は高いため、2016年以降も安定的な成長が期待される。西日本主体であった需要が東日本でも広がっており、今後は和食を提供する業態全般での利用が進むとみられる。


◆オイル系ソテーソースの国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 47億円   49億円     104.3%

 量販店の精肉、鮮魚、惣菜売場などで肉や魚にからめて使用されるオイル主体のソテー用ソースを対象とする。精肉向けを中心に市場は拡大を続けており、市場が本格的に立ち上がった2010年と比べて2015年は15.7倍となった。

 従来はバジル系が主体であったが、近年はフレーバーが多様化したことにより、鶏肉や白身魚などの淡白な素材だけでなく、牛肉や豚肉まで使用が広がっている。また、商品の味覚向上だけでなく、ドリップを防ぐ、ジューシーさを保つ、といった機能性提案が進み、精肉、鮮魚に加え米飯や野菜惣菜などデリカコーナーでの使用も増えており、市場は拡大を続けている。2016年に入り一部で価格競争もみられるが、女性の社会進出などを背景に簡便調理ニーズは根強いため、今後も市場拡大が期待される。


◆業務用ふりかけの国内市場

 2015年  2016年見込  2015年比
 37億円   37億円     100.0%

 水産物、又は農産物を乾燥加工させ、海苔やごまなどを加えた商品を対象とする。従来の主要ユーザーは弁当・惣菜店であったが、近年は学校給食など給食が中心である。学校給食では、“米飯回帰”の傾向がみられ、ふりかけは米飯の残食減少効果が訴求できることもあり需要が増加している。各メーカーはアレルギー対応商品を投入するなど注力度を高めており、同商品の増加に伴い単価は上昇している。一方、弁当・惣菜店でふりかけは“おまけ”の位置付けであり、他の食材の高騰の影響を受け不採用となるケースが増えている。
 2016年は弁当・惣菜店向けの販売に苦戦するメーカーもみられるが、学校給食向けの需要がアレルギー対応商品の強化により維持され、市場は前年並みとみられる。


 ※調査対象などリリース詳細は添付の関連資料を参照



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