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ヤンセンファーマ、慢性リンパ性白血病治療剤「イムブルビカカプセル140mg」を発売
再発又は難治性の慢性リンパ性白血病治療剤「イムブルビカ(R)カプセル140mg」を発売
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は、本日、再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の効能・効果で、抗悪性腫瘍剤(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤)「イムブルビカ(R)カプセル140mg」(以下「イムブルビカ(R)」、一般名:イブルチニブ)を発売しました。
慢性リンパ性白血病(以下「CLL」)は、Bリンパ球(白血球の一種)の腫瘍で、多くは緩徐に進行します。小リンパ球性リンパ腫(以下「SLL」)はCLLと同一疾患と定義されており、Bリンパ球が腫瘤を作らずに増殖しリンパ性白血病の病態をとるものをCLL、末梢血や骨髄への浸潤がなくリンパ節腫大を認めるものはSLLとされます(1)。日本におけるCLL/SLLの総患者数は白血病全体の1〜2%で(2)、約2,000人と報告されており(3)、稀な疾患です。CLL/SLLは、男性に多くみられ、その診断時年齢は67〜72歳です(4)。
日本においては、現在、CLLに対して行われている既存の薬物治療後に病勢進行が認められた患者さんに有効な治療法は限られています。ヤンセンは、本剤を通じて、未だ満たされない医療ニーズに応える新たな治療選択肢として日本のCLL治療にさらなる貢献をしてまいります。
■イムブルビカ(R)について
イムブルビカ(R)は、1日1回経口投与の新しい作用機序を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤です。BTKは、B細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与する重要なタンパク質で、本剤は、このBTKを標的にすることで腫瘍細胞の生存シグナルを阻害し、増殖を抑制します(5,6,7)。
本剤は、Cilag GmbH International(ヤンセンファーマシューティカルズカンパニーの1社)と、アッヴィ社の一つであるファーマサイクリックス社が共同開発しています。ファーマサイクリックス社とヤンセン・バイオテック社が共同販売をしている米国を除く、その他の国と地域では、ヤンセンが販売します。
CLLに関する効能・効果にて米国および欧州を含む72の国と地域で承認されています。(2016年4月15日現在)
※製品画像は添付の関連資料を参照
■イムブルビカ(R)カプセル140mgの製品概要
製品名:イムブルビカ(R)カプセル140mg
一般名:イブルチニブ
剤型:カプセル剤
効能・効果:再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)
用法・用量:通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
製造販売元:ヤンセンファーマ株式会社
薬価:9,367.00円
製造販売承認取得日:2016年3月28日
薬価収載日:2016年5月25日
発売日:2016年5月25日
■適正使用の推進について
ヤンセンは、イムブルビカ(R)がより安全かつ有効に使用されるために一層の臨床データの蓄積が重要であると考え、本剤の承認条件として定められている特定使用成績調査(全例調査)を通じて、安全性および有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用を推進します。
■参考文献
1.WHO分類(第4版)
2.Aoki R,et al.:Pathol Int 58:174−182,2008.
3.厚生労働省:平成23年患者調査 第97表.
4.Hallek M:Am J Hematol 90;446−460,2015
5.Rui,L.,et al.:Nat Immunol.,12,933−940,2011
6.de Rooij,M.F.M.,et al.:Blood,119,2590−2594,2012
7.Seda V.,et al.:Eur J Haematol.,94,193−205,2015
■ヤンセンについて
ヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はhttp://www.janssen.com/japanをご覧ください。