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ミック経済研究所、「クラウドで急拡大するERPフロントソリューション市場の実態と展望」を発刊
−クラウドで急拡大するERPフロントソリューション市場−
経費の可視化、領収書の電子化対応で「経費精算」が牽引、残業抑制/ストレス
チェックで続伸の「勤怠・就業」、危機管理意識の増大を受け加速する「出張管理」
情報・通信分野専門の市場調査機関である株式会社ミック経済研究所(本社:東京都港区、社長:有賀 章)は、ERPやグループウェアでは必ずしもカバーしきれない、基幹システムと密接なデータ連携を必要とするERPの周辺ソリューションをERPフロントソリューション市場として捉えたマーケティング資料「クラウドで急拡大するERPフロントソリューション市場の実態と展望(2016年度版)」を発刊した、と発表しました。
同レポートは、ソフトウェア・サービス提供ベンダー39社を対象に、「経費精算」、「勤怠・就業」、「ワークフロー」、「出張管理」の4分野からなるERPフロントソリューション市場をクラウド(SaaS/ASP)とパッケージの両面から調査しています。当調査は各社の取材数値を積み上げ、2014年度から2016年度の分野別ERPフロントソリューションの市場規模と、同3ヵ年の積み上げ数値をもとに2020年度までの中期予測をしています。調査結果の概略は、以下のとおりです。
<ERPフロントソリューション市場全体>
2015年度のERPフロントソリューション(下記表)の市場規模は、177.1億円、前年対比118.5%となりました【図表1〜2参照】。全分野で好調な推移となっており、近年、ERP本体をオンプレミスで運用し、こうしたフロント部分をクラウドで利用するハイブリッド型が急速に増えています。
ERPフロントソリューション・分野別トピックは以下の通りです。
(1)経費精算市場:経費の可視化でクラウド、パッケージ・ライセンスともに急拡大
(2)勤怠・就業市場:パッケージ・ライセンスは堅調ながら、クラウドが前年比119.3%で牽引
(3)ワークフロー(経費・勤怠):経費精算を伸び代として前年比113.0%
(4)出張管理:危機管理ニーズを受け、前年比122.7%
※参考画像は添付の関連資料を参照
<経費精算市場>
経費精算市場は、前年比130.2%、46.6億円と大きく伸長し、ERPフロントソリューション市場の成長に大きく貢献しています。
提供形態別に見てもパッケージ・ライセンスが前年比126.7%、クラウド(SaaS・ASP)は前年比130.7%と躍進し、中でもクラウドの市場構成比は87.8%となりました【図表3〜4参照】。
経費の可視化と一元管理ニーズの高まりを受け、経費精算ソリューションの認知が進む中、クラウド型の採用が大手企業においても急速に活発化しています。さらに領収書等の移送・保管コスト削減ニーズの顕在化などを受け、平成28年度税制大綱により領収書などの証憑書類のデジタルカメラ、スマートフォンからの直接スキャニングが許容されることが見込まれています。
2016年度もSaaS・ASPサービスが牽引する形で市場は推移し、前年比130.3%の60.7億円となる見込みです。
※図表1〜図表4は添付の関連資料を参照