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日本クレジットカード協会、「スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方」を策定
「スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方」の策定について
銀行系クレジットカード会社で組織する日本クレジットカード協会(略称JCCA、会長 佐々木 宗平 三菱UFJニコス株式会社代表取締役会長)は、既に日本国内の一部でも商用化が始まっているスマートフォン等を活用したクレジットカード決済について、クレジットカード番号をはじめとした各種情報が、安全かつ適切に取り扱われることを目的に、「スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方」をとりまとめましたので、以下の通り公表いたします。
JCCAでは、スマートフォン決済に関わる企業が参考とする「業界統一のガイドライン」が早期に必要であると考えており、関係団体に対する「スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方」をベースとしたガイドライン策定の働きかけを含め、引き続き、安全・安心のスマートフォン決済環境の早期構築に向けた活動に全力を尽くしてまいります。
1.検討の経緯
昨今の世界的かつ急激なスマートフォンの普及とあわせて、米国等においてはスマートフォンにアプリケーションや周辺機器を組み合わせて「クレジットカード決済端末」として利用するサービスが本格的に始まっております。日本においても既に一部の事業者により同様サービス提供が開始されており、今後本格的に展開されることが想定されます。
JCCAでは、従前よりクレジットカード端末に関する安全基準や運用ルールを取り決め、秩序あるクレジットカード取引の拡大に貢献してまいりましたが、スマートフォンが現行の一般的なクレジットカード端末と比較した場合、セキュリティ面において課題があることから、今後クレジットカード番号等の漏えいや不正利用等の事故が発生し、クレジットカード会員の安全とクレジットカード業界の信頼が脅かされることを危惧いたしております。
また、昨年7月、経済産業省が主催する産業構造審議会消費経済部会基本問題小委員会が出した報告書においても、この問題を取り上げて、「クレジットカード業界においては、安全基準の策定等に取り組み、インターネット技術を取り込んだ新しい決済ネットワークの構築に向けて、今年度中に検討を開始していく必要があると考えられる。」とまとめられております。
これらの経緯を踏まえ、JCCAでは、スマートフォン決済のあり方に関する検討を行うワーキンググループを昨年10月に組成し、検討を行った結果、今回の『スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方』の公表に至りました。
2.「スマートフォン決済の安全基準等に関する基本的な考え方」について
今回とりまとめた内容については別紙を参照ください。その主な内容は以下の通りです。
(ア)カード会員にとって、安心・安全な取引を実現するためのスマートフォン等によるクレジットカード決済端末の必要最低限の安全基準を定義(イ) 「アプリケーション」や「周辺機器」等、スマートフォンを決済端末として利用する際に必要となる仕組みごとにあるべき安全基準を整理なお、本件については、クレジットカード業界を所管する経済産業省商務情報政策局取引信用課から、以下の旨のコメントを頂いております。
「本件取組は、クレジットカード情報の保護の強化を率先しようとする取組として一定の評価ができる。今後は、より広く関係者の意見を求めつつ、クレジットカード業界全体において取組が進むことが期待される。」
3.今後の対応
JCCAでは、本日公表した内容をベースとした「業界統一のガイドライン」が策定され、関係者がこれを遵守することで、安心・安全なスマートフォンによるクレジットカード決済環境が構築できると考えております。
今後、JCCAは、クレジットカードの業界団体である社団法人日本クレジット協会に対し、JCCA以外のクレジットカード会社、クレジットカードインフラの関係者、専門家等、幅広い意見を踏まえた「業界統一のガイドライン」の早期策定に向けた働きかけを行ってまいります。
以上
※ 別紙資料は、関連資料参照