イマコト

最新の記事から注目のキーワードをピックアップ!

Article Detail

JEITA、2015年春季半導体市場予測の結果を発表

2015-06-08

WSTS2015年春季半導体市場予測の結果


<1.WSTS2015年春季半導体市場予測について>

1.WSTS(WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS:世界半導体市場統計)の2015年春季半導体市場予測会議が、5月19日〜21日の3日間、米国ロサンゼルスで開催された。
 予測会議は年2回、5月と11月に開催されるが、今回の会議には世界の主要半導体メーカ18社から約25名が参加した。なお、WSTSに加盟している半導体メーカは現在49社である。

2.予測は、半導体の製品別・地域別(米州・欧州・日本・アジアパシフィック)に,2015年から2017年まで3年間の市場を対象にしている。予測は、WSTS加盟各社が市場の実績データを参照して作成した市場予測をあらかじめ提出しておき、予測会議で各社の予測値をもとに検討を加えて作成される。なお、予測にあたっては、マクロ経済および主要電子機器の動向についてもレビューし参考にしている。

3.WSTS(設立1984年)は、世界の主要半導体メーカの多くが加盟している半導体市場に関する世界的統計機関である。WSTSは、加盟会社の半導体出荷額・出荷数量を製品別・地域別に毎月集計し、統計を発行している。これは、世界の半導体メーカの実績値を同一分類基準で集計した統計として世界で唯一のものである。WSTSの統計は、世界の半導体メーカの実績値に基づいていることから、信頼度の高い統計として広く活用されている。

4.WSTSの「半導体市場」は、半導体メーカの国籍や生産工場の場所には関係なく、「半導体製品が半導体メーカから第三者に販売された地域」を意味する。「第三者」には、半導体ユーザである電子機器メーカ、EMS半導体を扱う商社などが含まれる。
 従って、例えば「日本市場における出荷額」とは世界の半導体メーカが日本において第三者に販売した半導体製品の出荷額を言う。また、購入者が、購入した半導体製品を外国に運んで電子機器に組入れたとしても、それは日本市場に含まれる。

5.市場予測の結果については、別紙を参照のこと。
 なおWSTSの半導体市場予測は暦年で行っている。


<2.WSTS2015年春季半導体市場予測の結果>

1.世界の半導体市場動向
 2014年の世界半導体市場は、製品ごとに多少の差はあったものの、半導体合計で見ると、ドルベースで前年比+9.9%であり、2011年以来で最大の成長率であった。2014年Q3までの好調な半導体市場を基に、2014年秋の予測では2014年通年で+9.0%の成長を予測したが、それをさらに上回る結果となった。この結果、2014年の世界半導体市場は、これまでの最高であった2013年(3,056億ドル)を大きく上回り、3,358億ドル(約35兆5,000億円)、前年から約303億ドル増であった。
 2015年の世界の半導体市場は安定成長を見込み、+3.4%と予測した。その後も、2016年は+3.4%、2017年は+3.0%と緩やかな成長が継続するものと見た。この結果、2014年から2017年までの年平均成長率は+3.2%、2017年には市場規模3,696億ドルとなるものと見た。
 なお、US$1に対する円の為替レートは、2014年105.7円、2015年以降119.2円を前提としている。


2.製品別市場動向(世界市場
 2015年における製品別のドルベースでの市場は、ディスクリートは前年比+1.1%、市場規模204億ドル、オプトは前年比+8.3%、市場規模324億ドル、センサーは前年比+2.2%、市場規模87億ドル、IC全体は前年比+3.1%、市場規模2,858億ドルと予測した。
 ICの製品別では、メモリは前年比+2.8%、ロジックは前年比+3.6%、マイクロは前年比+0.8%、アナログは前年比+5.6%と予測した。
 2016年には、ディスクリートは前年比+2.9%、市場規模210億ドル、オプトは前年比+3.6%、市場規模335億ドル、センサーは前年比+4.9%、市場規模91億ドル、IC全体は前年比+3.3%、市場規模2,953億ドルと予測した。ICの製品別予測では、メモリは前年比+0.9%、ロジックは前年比+4.8%、マイクロは前年比+2.8%、アナログは前年比+5.3%と予測した。


3.日本の半導体市場動向
 2013年の円ベースでの日本の半導体市場は、前年比+3.7%、金額では約3兆4,000億円であり、前年の−4.2%からプラス成長に転じた。
 2014年の円ベースでの日本の半導体市場は、前年比+8.4%、金額では約3兆6,810億円であり、2013年の+3.7%を大幅に上回る成長を示した。
 2015年は、日本の半導体市場は円ベースで前年比+2.0%と緩やかに成長し、市場規模約3兆7,550億円となるものと見た。(因みに、為替の影響でドルベースでは−9.5%の予測となっている。)
 その後、2016年は前年比+2.0%、市場規模約3兆8,310億円、2017年は前年比+1.5%、市場規模約3兆8,870億円となるものと予測した。その結果、2014年から2017年までの円ベースでの年平均成長率は+1.8%となるものと予測した。


以上


<添付資料> *添付の関連資料を参照
 ・世界地域別市場予測
 ・世界製品別市場予測
 ・世界のIC製品別市場予測




この記事に関連するキーワード

ディスクリート 世界市場 マクロ 半導体 EMS

Related Contents

関連書籍

  • 死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    死ぬまでに行きたい! 世界の絶景

    詩歩2013-07-31

    Amazon Kindle版
  • 星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    星空風景 (SKYSCAPE PHOTOBOOK)

    前田 徳彦2014-09-02

    Amazon Kindle版
  • ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    ロンドン写真集 (撮影数100):ヨーロッパシリーズ1

    大久保 明2014-08-12

    Amazon Kindle版
  • BLUE MOMENT

    BLUE MOMENT

    吉村 和敏2007-12-13

    Amazon Kindle版