富士経済、オーラルケア関連の国内市場調査結果を発表

オーラルケア関連の国内市場を調査


◆オーラルケアへの意識・関心の高まり受け、"口腔ケア用品""口腔ケア機器・用具"が堅調に推移
◇注目市場：電動歯ブラシ「ポケットドルツ」大ヒットで１０年は前年比３３％増、今後も拡大予測



　総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済（東京都中央区日本橋小伝馬町　社長　阿部　界）は、歯ブラシや歯磨などから食品、医薬品・医薬部外品に至るまで、口腔ケア（オーラルケア）関連の国内市場を調査した。その結果を報告書「オーラルケア関連市場マーケティング総覧　２０１１」にまとめた。

　この調査では、歯磨や洗口液など"口腔ケア用品"６品目、歯ブラシや電動歯ブラシなど"口腔ケア機器・用具"５品目、機能性ガムや機能性キャンディなど"食品"３品目、鎮咳去痰剤や歯周病治療剤など"医薬品・医薬部外品"８品目の各市場について、現状を分析し将来を予測した。
　また、販売チャネル別（市販、歯科医院）の市場動向や、高齢化社会の到来によって需要が拡大している高齢者層向けオーラルケアの市場動向も捉え、新たな切り口でオーラルケア関連市場を包括的にまとめた。
　さらに、オーラルケアに関する消費者へのアンケート調査を実施し、その回答を市場調査結果と結び付けて考察し、供給側と需要側の両面からオーラルケア関連市場を総括した。


＜市場調査結果の概要＞

　【カテゴリー／２０１０年／前年比／２０１１年予測／前年比】

　　※表資料は添付の関連資料を参照

　近年、オーラルケア関連市場は消費者のオーラルケアへの意識・関心の高まりに加え、高付加価値商品の上市による需要の喚起などで、"口腔ケア用品"や"口腔ケア機器・用具"が堅調に推移している。一方、価格下落や機能訴求力の低下などで"食品"は、減少が続いている。また、風邪やインフルエンザの流行などに左右されやすい"医薬品・医薬部外品"は、年によって増減の変動がある。
　全体としては、"口腔ケア用品"や"口腔ケア機器・用具"の増加分が"食品"の減少分を補い、微増で推移している。２０１０年は前年比０．４％増の３，７８７億円、２０１１年は同０．８％増の３，８１８億円が予測される。

　"口腔ケア用品"で最大の市場規模である歯磨は、歯周病予防、美白、虫歯予防の訴求商品がそれぞれ堅調なほか、２０１０年は口臭予防を訴求した「薬用ピュオーラ」（花王）や「クリアクリーン　チェンジ」（花王）が好調であった。また、複数の機能を訴求した商品も増加している。歯磨に次ぐ市場規模である洗口液も、オーラルケア意識・関心の高まりと複数の機能を訴求した商品の増加で、年率３〜４％増で推移している。義歯安定剤や義歯洗浄剤は、高齢化の進展に伴って市場が拡大している。
　"口腔ケア機器・用具"は、２０１０年に発売された携帯用の電動歯ブラシ「ポケットドルツ」（パナソニック電工）が女性を中心に新規需要を獲得し、大幅な市場拡大に繋がっている。また、歯ブラシによる歯磨きでは難しい部分をケア出来る歯間清掃具や舌クリーナーも拡大している。
　"食品"は市場縮小が続く中、清涼感を訴求した機能性キャンディのトップブランド「ホールズ」（日本クラフトフーズ）が、フレーバーとパッケージをリニューアルし商品イメージを刷新したことで、若年層を中心に新規需要を獲得している。また、口中清涼菓子は、口臭予防など消費者の口中エチケットへの意識・関心の高まりに加えて、「ミンティア」（アサヒフードアンドヘルスケア）などの主力ブランドが、新フレーバーの投入や積極的な販売促進によって需要を喚起しており、実績を伸ばしている。
　"医薬品・医薬部外品"は、風邪や新型インフルエンザの流行など外的要因の影響を受けやすく、また、品目によっては食品などとの競合も見られる。この様な市場特性の中、２００８年に発売された口内炎治療剤「トラフル錠」（第一三共ヘルスケア）は、服用して効く治療薬という新たなコンセプトで口内炎治療剤市場の拡大に寄与し、口内炎治療剤自体の認知度向上にも貢献している。



※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照