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アナログ・デバイセズ、クワッド16ビットD/Aコンバーター「AD9154」を発表
アナログ・デバイセズ、全てのワイヤレスおよびモバイル機器の周波数規格を
サポートする業界最高のダイナミック・レンジのクワッド16ビットD/Aコンバータ
「AD9154」を発表
2.4GSPSの帯域幅を提供する高集積クワッド16ビットD/Aコンバータは、ベースバンドにおいて
Nyquist(ナイキスト)周波数までのマルチキャリアの発生と、優れた性能を実現
アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、本日、複素IFトランスミッタ向けに100MHzから300MHzの帯域で業界最高のダイナミック・レンジ性能を提供するクワッドチャンネル2.4GSPS 16ビットD/Aコンバータ「AD9154」を発表しました。
高集積のAD9154クワッド16ビットD/Aコンバータは、同一カテゴリーの製品の中でも、オンチップPLL(フェーズ・ロック・ループ)と8レーンのJESD204Bインターフェースを搭載した唯一のデバイスです。こうした機能が集積されたため、設計者はワイヤレス・マクロセル基地局、ポイント・ツー・ポイント・マイクロ波無線、軍用無線や無線の試験装置などのアプリケーションで必要なマルチキャリアGSMやLTEトランスミッタ(送信回路)を単一のデバイスで実現することができます。さらに複素デジタル変調器、入力信号のパワー検出、ゲイン、位相、オフセット補償といった、複素IF(中間周波数)送信アプリケーション向けに構成された様々な機能を内蔵しています。
AD9154は、I/Qデジタル信号ペアをアップコンバートする設計となっており、生成された複素IF信号は、オンチップのD/Aコンバータ・コアに入力されます。このAD9154は、複数のインターポーレーション・フィルタのモードを持ち、デジタル信号のサンプリング・レートをNyquist周波数まで上げることで、D/Aコンバータ出力後段のフィルタをよりシンプルに、かつ低コストにすることができます。さらに、直交変調器アップコンバータに対するデジタル信号補正機能も内蔵し、RF(無線周波数)のローカル発振器フィードスルーや不要なサイドバンドを相殺します。
AD9154は、8レーンのJESD204Bインターフェースを持っています。これにより、複数のデバイス間の同期やレイテンシを決定論的に扱うことができるようになり、多数のアンテナを用いる(マルチ・アンテナ方式)無線送信機のようなアプリケーションの基板レイアウトをシンプルにすることができます。マルチ・アンテナ方式は、ワイヤレス基地局、レーダー、軍用無線通信などのアプリケーションでは一般的な方式となっています。
このAD9154クワッド16ビットD/Aコンバータは、ADIの製品の送信能力を、DCから100MHz範囲をサポートする、AD9144クワッド16ビットD/Aコンバータに加え、100〜300MHz領域に拡大するものです。さらに2015年下半期には16ビット・デュアルチャンネルD/Aコンバータが加わる予定です。
■AD9154の特長:
・シングルキャリアLTE 20MHz帯域幅ACLR=76.7dBc @180MHz IF
・6キャリアGSM IMD=78dBc、600kHzキャリア間隔 @180MHz IF
・SFDR=72dBc @180MHz IF、−6dBFS
・8レーンJESD204Bインターフェース
・クワッドDACまたはデュアルDACモードをサポート
・低消費電力:2.1W @1.5GSPS
■価格と供給について
*添付の関連資料を参照
AD9154クワッド16ビットD/Aコンバータの出力は、ADIのADRF672x RF直交変調器シリーズ、ADL5375直交変調器、ADM7150ロー・ドロップアウト・リニア・レギュレータ、ADF4351 VCO内蔵広帯域シンセサイザと高い接続性を持つように最適化されています。
【詳細情報】
●AD9154
http://www.analog.com/jp/AD9154
*参考画像は添付の関連資料を参照
■アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズ社は、技術革新、業績、そして卓越した技術を企業文化の柱に、技術セクターにおいて長きにわたり、最高の成長を誇る企業のひとつとしての地位を確実にしてきました。データ・コンバージョンとシグナル・コンディショニング技術で高い評価を得ており、10万社を超える顧客に製品を提供しています。アナログ・デバイセズ社は、米国マサチューセッツ州ノーウッドに本社を構え、設計/製造拠点を世界各国に展開しています。S&P500インデックスの一社に挙げられています。
※EngineerZoneはアナログ・デバイセズ社の商標です。