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矢野経済研究所、AGV(無人搬送車)市場に関する調査結果を発表
AGV(無人搬送車)市場に関する調査結果 2014
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のAGV(無人搬送車)に関する調査を実施した。
1.調査期間:2014年10月〜12月
2.調査対象:AGVメーカ及びそのセンサメーカ、充電装置メーカ等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e−mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<AGV(Automated Guided Vehicle)とは>
本調査におけるAGV(無人搬送車)とは、JIS D6801にて定義される無人搬送車システムのうち、レールを敷設しない無軌道式のAGVをさす。荷物積載タイプや荷物牽引タイプのAGVとともに、無人フォークリフト(AGF:Automated Guided Forklift)も対象に含む。
【調査結果サマリー】
◆2013年度のAGV市場規模は、前年度比104.7%の4,500台
AGV(無人搬送車)は、2009年度まではリーマンショック等の影響もあり市場は低迷したが、2010年度以降は拡大傾向に転じた。特に2011年度は反動で急拡大を遂げ、2013年度も台数の拡大は続いている。2013年度のAGV市場規模(メーカ出荷数量ベース)は、前年度比104.7%の4,500台となった。現在のAGVの誘導方式としては、磁気誘導方式が圧倒的多数を占め、充電方式としては、2013年度のメーカ出荷数量ベースで人による手動充電装置を採用するAGVは全体の86.7%となった。
◆自律走行可能な新誘導方式は、AGVとともにサービスロボットへの採用可能性もあると予測
3次元で障害物を検知できる3次元距離画像カメラ誘導方式はセンサ技術として完成域にあるが、AGVへの採用はまだない。一部でAGVとして製品化されたレーザ測域センサ誘導方式とともに、技術開発の余地を残すが、回避行動が可能な自律走行できる誘導方式としては有力であると考える。いずれも、介護目的や掃除目的の自走式のサービスロボットに採用される可能性も期待できる。
◆新型電池の採用に伴い、非接触方式自動充電技術に期待が集まる
AGVにおける新たな誘導方式と充電方式は、それぞれに条件や制約は存在するものの、その多くは新規採用の可能性を持つ。とくに非接触方式自動充電装置は、リチウムイオン二次電池を中心とした新型畜電池の採用による電池の小型化・軽量化や、接触方式自動充電装置に比べ受電装置に駆動部が無くメンテナンスが不要になること、待機中の充電が可能になることでの24時間稼動など稼動効率の向上、人による手動充電が不要で作業負担軽減の点などから有望になると考える。
【資料発刊】
資料名:「2015 AGVにおける誘導・充電技術の現状とロボット応用の可能性」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C56118000
※リリースの詳細は添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照